事例

EDIサービス導入事例 宇部興産株式会社様

EDIをアウトソーシングすることで、運用負荷を軽減し、体制を強化。コスト25%ダウンを実現。

宇部興産株式会社様では、化学業界でも常に先駆的な取り組みを続けており、長年にわたる電子データ交換(EDI)の運用実績はあるが、設備の老朽化に加え、運用負荷の増大が課題となっていました。

2014年、EDIシステムの全面再構築に踏み切り、自社運用という従来のスタイルを脱却し、アウトソーシングすることを決断。安定したサービスを利用することで、保守運用体制の強化、迅速な対応、コスト削減を実現されました。

導入背景

老朽化したシステムの全面再構築コスト削減への取り組み

長年にわたりEDIの運営に携わってきた緒方氏は、EDIアウトソーシングサービスを導入するに至った経緯をこう語った。「2012年からEDIシステムのあり方を検討し始めていた。背景としては、メーカー間取引用のBtoBサーバと全銀手順等の従来型EDIサーバの2種類のサーバが分散することで、運用が属人化しており、コスト高の原因になっていた。それらを解決する方法として、サービスを利用することにした」と振り返る。

また「メーカー間EDIでは、処理件数は少ないものの、BtoBサーバ等の設備費用が掛かるため、1件あたりの処理コストが高い」という課題も持っていた。

導入ポイント

EDI専門技術者の迅速な対応負荷を最小限にした移行

オージス総研は、堅牢なデータセンターがあり、EDI専門技術者が多く在籍していること、化学業界EDIの豊富な実績があることが最大の選定理由であった。「接続先に対しては、現行と変わらない運用で負荷を掛けずに移行するということが、重要なポイントであった。同時に、EDI専門技術者がしっかりフォローしてくれるので、問題なくいくだろうという期待もあった」と語る向上氏。「実際にプロジェクトが始まってみると、データ変換仕様を詳細に漏れなく確認いただき、仕様書の誤りもオージス総研にて発見されるなど、問題点を一つ一つ解消していただくことができ、とても助かった。もし自社で行っていた場合、上手く移行できずに接続先へ迷惑を掛けていたのではないかと思う」と、接続先への負荷を最小限にし、スムーズな切り替えができたという。「すんなり移行できるか不安だった。一社でも接続先が残ることは許されないので、全て移行できほっとした」と語る緒方氏。

オージス総研が石油化学工業協会のCEDI小委員会に参画しており、化学業界EDIの標準化、発展に貢献しているというのも選定理由となった。

導入効果

属人化されていた体制が解消25%のコスト削減

移行前は、2種類のサーバにそれぞれの保守運用担当者がいて、担当者以外はサーバの対応ができなかった。移行後は、従来からの担当者全員が対応できる状態になり、保守運用体制が強化された点は大きいという。以前は、担当者の不在時に通信エラーが発生した場合、迅速な対応ができなかったが、現在は原因究明をオージス総研が実施するようになったため、在席しているメンバーで対応できる体制となった。「この保守体制が確立したことにより、精神的な負荷が減り、他の業務に集中できるようになった」と笑顔で語る向上氏。

また、接続先に対するサポート品質は上がっているが、サーバ等の設備も持たなくてよくなったため、トータルのランニングコストはおよそ25%下がっているという。「障害の連絡をもらった際には、すでに解決していることが多い。接続先との間に、ベンダーを挟むと対応が遅くなると思っていたが、むしろ速くなった」と緒方氏は、満足げに話す。

通信障害も相対的に減少しており、NTTによるISDNディジタル通信モード終了についても、自社としては対応済みとなった。

今後について

さらなる受発注の電子化・自動化を期待

運用負荷、コスト低減という導入効果がある今、「まだEDI化されていないお客様からの受発注を電子化・自動化していきたい」と今後の展開を語る緒方氏。化学業界以外からの要望にも迅速に対応していくために、EDIに精通しているオージス総研と連携して、化学業界並びにその他の業界にもEDIを普及させていきたいという展望を持っている。

※この記事に掲載されている内容、および製品仕様、所属情報(会社名・部署名)は取材当時のものです(2015年6月)。また、予告なく変更される場合がありますので、ご了承ください。

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