サービスデザイン思考 ~開発の超上流工程における、真のユーザーニーズを探る~
システム開発の超上流としてのサービスデザイン思考
コモディティ化してきているビジネスにおいて、従来の延長線上で考えているだけではなく、今までにない破壊的なイノベーションが求められています。経験したことがないことをおこなっていく必要があります。
しかし、破壊的なイノベーション実現の前提として不確実な要素が多く存在します。不確実性が高い要素は今までのように正確に分析を行えば、必ず正しい解が得られるとは限りません。そのため、従来とは異なるアプローチが必要になってきています。
サービスデザイン思考とは、「顧客の視点から問題点を見つけ出し、顧客にとって好ましく、価値があるアイディアを発想し検証し、提供者の視点から、全体のサービスをデザインし、ビジネスとして提供すること。」
図 1 サービスデザイン思考とは
サービスデザイン思考の目的
サービスデザイン思考でアプローチする目的は次のようになものです。
- ・固定観念の払拭
- ・発見力の育成
- ・視点・視野の拡大
- ・新たな市場ニーズをとらえる想像力の育成
- ・多様性の理解
今までのシステム開発工程よりさらに上流において、お客様本人さえ気がついていない製品、サービスに対する要望を取得する必要があります。この要望は、分析的な手法では取得することは困難で、その手法としてサービスデザイン思考が有効と考えられています。
サービスデザイン思考のプロセスは次のように、d.school*とTHIS IS SERVICE DESIGN THINKING*のプロセスを必要に応じて両方利用します。
両者のプロセスは若干異なりますが、まずは、顧客インサイトを得るところからスタートしており、そのキーワードは「共感」です。
参画メンバの人選が重要で、様々な分野の専門家を集め、分散性を維持したまま集約します。
図 2 サービスデザイン思考のプロセス
オージス総研ビジネスイノベーションセンター(BIC)は、お客様のITの実現に関して、「お客様のお客様」の実現したい事が重要であると考えます。この「お客様のお客様」の実現したい事がイノベーションの実現ですが、前述したようにイノベーションの実現には不確実性が多くあります。そのため「お客様のお客様」の実現したい事は、必ずしも明確ではありません。場合によっては「お客様のお客様」さえ、意識していないこともあります。
オージス総研ビジネスイノベーションセンターでは、「お客様」と共に、「お客様のお客様」の実現したい事をデザイン思考のプロセスを通して、アイディアとして明らかにしていきます。
そして、そのアイディアを用いた、ビジネスモデルを検討します。さらには、システム思考により、動的にシュミレーションします。
戦略的なビジネスモデルにおいて、ITは不可欠ですが、このような戦略的な分野のITの実現は難易度が高く、ITの実現においても試行錯誤することが必要です。そのためアジャイル開発が適しています。
サービスデザイン思考(サービスデザインシンキング)を中心に、行動観察、ビジネスモデルキャンバス、システム思考などを用います。
図 3 サービスデザイン思考の位置づけ
オージス総研ビジネスイノベーションセンターでは、サービスデザイン思考に関して、様々な取り組みをしております。
図 4 BICのデザイン思考/サービスデザイン関連活動
Webマガジン 、Facebook、トレーニング等 |
※1 | THIS IS SERVICE DESIGN THINKINGビー・エヌ・エヌ新社 (2013/7/25) |
※2 | スタンフォード大学デザインスクール(「d.school(Institute of Design at Stanford)」) |
<お問合せ>
株式会社オージス総研 ビジネスイノベーションセンター
〒108-6013 東京都港区港南2丁目15番1号 品川インターシティA棟
TEL 03-6712-1254 FAX 03-6712-1231