村山です.
> ご指摘いただいたポインタですが、
> 半分くらいは読んだことがあるものでしたが、その他は
はっきり言ってあの本の半分でも読んだことがあるのは,かなりマシな
部類じゃないかと思います.アレを一冊も読んだことない人の方が
多いんじゃないかというのが,今の日本の悲しい現実です.
#しかも一冊も読んでない癖に,OOの専門家面をしてたりする.
> OOAとOODは実装のことを何も考えていない人たちのための理論であり、
> 実装しなければ形にならないソフトウエア開発にとって、何の役にも立たない。
建前としては,多分違うのでしょうけどね.
実際にはそういう傾向が「強く」見られます.
> 一方、OOPは実装を中心に考えられた技術であり、役に立つ。
これもいろいろと紆余曲折はあります.
本当にヒットするには,Javaとデザインパターンの登場を待たねば
なりませんでした.
> しかし、自分にとって「実装を知らない人が設計を行う」という現象が信じられません。
> 自分は半分学生でアルバイト的なソフトウエア開発を行っていますが、そんなことは
> 不可能だと思っています。
同感です.
でも世の中の「管理職」が,すべて技術を理解している人ばかりとは
限りません.技術を理解していない管理職の耳にこう囁いたら,そして
それを管理職が鵜呑みにしたらどうします?
#正に悪魔の囁き.
「これからはUMLの時代です.ビルを造る場合でもまず最初に設計図を書くで
しょう?設計図を書かずにビルを建設することなど考えられませんよ.UMLは
いわばソフトウエアの設計図です.UMLで設計図を書くことで,ソフトウエア
業界はいままでのような行き当たりばったりの開発の時代は終わりを告げ,
近代的な工学の時代に足を踏み入れることができるのです.」
「実装者がOOに慣れていないうちは,下流行程でうまくいかない部分もある
でしょう.でも大丈夫.我々は経験豊富な上流行程のベテランです.設計の
プロである我々の設計図に従って実装するだけで,再利用性に優れた
本当のオブジェクト指向開発ができるようになるでしょう.」
「なに,苦労するのは最初のうちだけですよ.3年もすれば,生産性が飛躍的に
向上し,すぐにお釣りがくるようになります.」
#で,三年後にはとっくにトンズラしている.後は野となれ山となれ.
でも,ソフトウエアにおける設計図は,実はソースコードそのものです.
ソフトウエアの開発は設計作業そのものであり,自ずと試行錯誤的に
ならざるを得ません.設計作業が試行錯誤的になるのは他の業界でも
同じ事です.「設計図の概略図」ならあり得ますが「設計図の設計図」
はナンセンスです.
参考URL
http://www.biwa.ne.jp/~mmura/SoftwareDevelopment/WhatIsSoftwareDesignJ.html
> 例えが適切でないかもしれませんが、波動方程式を知らない
> 哲学者が量子力学について語っているようなもので、そんなことでお金を
> もらっている人がいるとはにわかには信じられません。
いないことを祈りたいです.
でもUMLの主張を見てると,正にこのレベルの話なんですよねー.
物理学者にとっての波動方程式はソフトウエア開発者にとってのソースコード.
波動方程式を理解できない人が量子力学について語るのが論外であるように,
ソースコードを理解できない人がソフトウエア開発について語るのは論外です.
波動方程式にせよソースコードにせよ「直感的で分かり易い」ものでは
断じてありません.だからこそ,それが読めるように必死で努力します.
生まれつき読める人など一人もいません.努力しても,それでも読めない
者は,その素質がないということにすぎません.
UMLはソースコードを読めない人には御利益があるでしょう.
しかしそういう人は,そもそも開発者たる資格がありません.