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[OBJECT DAY 2000 特集]


OBJECT DAY 2000 突撃レポート

(株)日水コン

近藤 修平


いざ,Object Day 2000
オブジェクト指向に関係する催しに参加するのは初めてであり,そこに知人がいることを期待できない私は,半ば緊張しながら会場のウェスティンホテル東京へ向かった。そのホテルは,「カジュアルな格好でお越しください」の言葉通りにカジュアルな格好の私を蔑むかのような豪華なたたずまいであった。

入場手続きを終えると嫌でも基調講演の会場へと導かれる仕組みとなっており,ほぼ開場時間に到着した私は導かれるままに前から3番目の席に座ることとなった。やがて参加者の熱気を煽るかのように,テレビ CM を思わせる映像とオブジェクト指向のキーワードが次々とスクリーンに繰り出された。思惑通りに洗脳されて頭がオブジェクトになりかけた頃,司会者と羽生田氏の挨拶である。

先ずは基調講演
そして鈴木純一氏の基調講演「エレクトロニックコマースとオブジェクト技術」。鈴木さんの声を聞くのは初めてであったが,プレゼンテーションのお手本のような講演であった。そして講演の内容については,恥ずかしいことに私のまったくついていけない内容で,それでも,「世界ではあらゆることがモデリングされているのだなぁ」くらいのことは分かったし,何やら私の仕事に活かせそうな情報もあった。何が「活かせる」と思ったかはヒミツ。

そしてセッション
「UML を用いた反復型開発プロセスの定量化手法」と「ファンクションポイント法によるプロジェクト管理とオブジェクト指向開発への展望」を聴講した。どちらのセッションも満席であった。講演後の質疑の勢いとその内容からも,オブジェクト指向に携わる多くの人の興味が,分析,設計,実装といったところだけではなく,プロジェクトマネジメントという全体の流れを見渡す視点にも向いていることがうかがい知れた。
奇しくも私はその時,ファンクションポイント法の講演者の児玉さんが書かれた「実践 ファンクションポイント法」を読んでいる最中であった。オブジェクト指向の場でどのようにファンクションポイント法の話を展開するのか大変興味があった。その辺りは児玉さんも予想していたのだろうか,最初に「これはオブジェクト指向から見た非オブジェクト指向の方法論である」とおっしゃられていた。セッションは要所要所で話を違う方向に持っていきながら笑いを誘いつつの,楽しくも有意義なセッションであった。

オブジェクト指向の学び方を学ぶ
パネルディスカッション「OO 技術者教育をどうするか?」のパネリストの方は,オブジェクト指向トレーニングのトレーナの方,あるいはコンサルティング業務や開発現場における指導的立場の方々と多彩であった。パネリストの方の各方面からの意見は,表立って対立することはなくても相反したりして,適度に緊張感があり,しかし笑いもありで決して飽きることのない 2 時間であった。質疑においても,質問者の方の現場のグチを交えて笑いを含みつつ,ディスカッションの質を落とさずパネリストの方の持ち味を引き出す魅力的な質問であった。

各セッションは期待を裏切らない魅力的なものであったが,来場者を疲れさせない主催者の配慮も大変嬉しかった。セッションの合間にホットコーヒーが振る舞われた。コーヒー好きの私にはたまらない待遇である。また,各セッションが行われる ROOM の後ろに,常に冷水とお茶が用意され,大変快適にセッションを聴講できた。

エンターテイナー揃い
懇親会は,様々な催しとご馳走,お酒を手に,大変楽しく飽きないものであった。クイズ大会では,これまで裏方として暗躍されたオージス総研の方々がエンターテイナーとして表舞台に立ち,それまでのウップンをはらすかのような演出。「本物のエンターテイナーだよ,あなたたちは」と思わされるクイズ大会であった。そして何よりも,色々な方と名刺交換,ご挨拶をする機会を持てたことが嬉しかった(お世話になりました> Y さん)。
来年も参加し,必ず何かしら賞品を持ち帰るぞ,と心に誓い会場を後にした。

このような有意義な機会を用意してくださったオージス総研の方々に感謝いたします。来年も宜しくお願い致します。

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