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[ObjectDay2002特集]


ObjectDay2002 事務局奮闘記

株式会社 オージス総研
オブジェクトテクノロジソリューション部
正田 塁


ストリーミング形式での開催

今年で4回目を迎えたOBJECT DAYですが、2002年6月25日〜7月24日の1ヶ月にわたってインターネット上で開催致しました。

今年の目玉は、何と言ってもストリーミング形式での開催ということに尽きると思います。この手のイベントは、4回目となるとマンネリ化からいかに脱却するかということが大きな課題となってきます。OBJECT DAY 2002も当初は従来通りの会場集合形式での開催を想定しており、プログラムに頭を悩ませていました。そんな時です、「ストリーミングで開催したらどうか?」という天の声が届いたのは...。初めての取組みですし、正直、不安もありました。運営上の苦労もありました。その反面、新たなものを創り出す楽しさもあり、何とか終了まで漕ぎ着けることができたように思います。1)

1) 撮影中、窓の外のカラスがフレームに入ってしまったり、救急車やチャイムの音が入ってしまったり。吹き替えで、日英のタイミングを合わせるのに、単語を削ったり、逆にわざと回りくどい言い回しに代えてみたり。一番苦労したのは、目に見えないものを如何にして講師の方や社内外の協力者に伝えるかということですね。

ストリーミング利用による効果

ストリーミング採用にあたっては、マンネリからの脱却という運営サイドの理由もありましたが、一番大きな理由は、オブジェクト指向技術へ関心・期待を寄せている方が国内でも急速に増えている中で、なるべく多くの方々にOBJECT DAYに参加して頂きたいということでした。

これに関しては、東京・神奈川・千葉・埼玉「以外」からの参加者比率が昨年に比べて約20%近くもアップという結果が出ています(下表参照)。

参加者住所 ObjectDay2002 ObjectDay2001
東京・神奈川・千葉・埼玉 69.6 % 88.9 %
それ以外の国内2) 29.7 % 11.1 %
海外 0.7 % 0 %

2) 集計してみると参加者が0人の県が3県だけありました。全国制覇まであと少しだったのに、おしい!

ストリーミング形式での開催については、視聴後アンケートの評価ポイント5点満点で4.0点を頂き、下記のように好意的なご意見も多数頂きました。

ストリーミングならではのプログラム・見せ方の工夫

開催形態はあくまでも方法論であって、肝心なのはどのようなプログラムの内容です。この点においても、ストリーミングの採用により海外収録、前の方の意見を聞いた上で自分の意見を展開して頂くリレートークなど、可能性が広がりました。また講師の方の創意工夫により、実機でのデモを加えて頂いたり、ストーリー仕立のものがあったりとストリーミングならではのセッションもありました。



インタラクティブ性が改善課題

OBJECT DAYには、オブジェクト指向技術の情報入手という参加目的に加えて、会場で講師をはじめ色々な人に会える楽しみがあったのも事実です。

この点に関しては、今年はBBSの開設に留まり来年以降の改善課題だと考えています。また、インターネット上での開催に伴い、運営サイドでは参加者のみなさんの意見や状況を聞きやすくなったのですが、それをタイムリーに還元できませんでした。この場を借りてアンケートの集計結果の1つお見せしましょう(下図)。

オブジェクト指向・UMLの導入にあたって不安や懸念点について聞いたものです。現場の実態を現しており、なかなか興味深いと思います。

来年に向けて

OBJECT DAYは、イベントの性格からみなさんの様々な形での参画が生命線だと考えています。今月号オブジェクトの広場のOBJECT DAYに関する寄稿についても参考にさせて頂きたいと思います。来年のOBJECT DAYについてはまだ何も決まっていませんが、是非みなさんのご意見・ご感想を、オブジェクトの広場メーリングリストもしくはOBJECT DAY事務局までお寄せください。最後にOBJECT DAY2002の参加者のみなさん、講師のみなさん、事務局のみなさん、ありがとうございました。




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