ObjectSquare [2014 年 3 月号]

[技術講座]


IEEE Software November/December 2013 目次と要旨(日本語訳)

翻訳:オブジェクトの広場

IEEE SoftwareのNovember/December 2013号の特集は、「アーキテクチャーの持続可能性」です。 今号では、アーキテクチャー設計判断の持続可能性の評価に使える基準やアーキテクチャーの持続可能性に関するメトリックス、プロダクトラインの持続可能性等に関する記事が掲載されています。 特集以外では、UI 開発技術に対する振り返りやパターンの 20 年間のインパクトなどこれまでの技術の発展を振り返る記事が掲載されています。



IEEE Software

私たちの使命:先導的なソフトウェアの実践者のコミュニティを作ること.

IEEE Software 誌は迅速な技術の変化についていかなければならない思慮深い開発者やマネージャーに対して先進的なアイデアや専門家の分析,確かなアドバイス,思慮深い洞察を提供します. ソフトウェアの理論を実践へと翻訳するオーソリティです.

アーキテクチャーの持続可能性 (Architecture Sustainability)

謹んでIEEE Software November/December 2013 (Vol. 30, No. 5) 号の目次と要旨をお送りします. 各号では無償の記事(英語)やポッドキャスト(英語)がいくつか提供されており, それらは要旨の下のリンクから入手することができます. 残りの技術的な記事を入手するために, 英語の印刷版[www.computer.org/subscribe/sw-jp], またはデジタル版[www.qMags.com/ISW/jp]を購読することができます. お問い合わせは, 編集長であるBrian Brannon (bbrannon@computer.org)宛てに電子メールでお願い致します.

目次

編集長より (FROM THE EDITOR)

生涯保証 (A Lifetime Guarantee)

Forrest Shull, Fraunhofer Center for Experimental Software Engineering

IEEE Softwareの編集長であるForrest Shullがソフトウェアの持続性と, 政府との契約において”ソフトウェアの欠陥の生涯保証を含むパフォーマンス保証とともに固定金額で契約する”AIS社のCEOであるGirish Seshagiri氏に対するインタビューについて論じる. さらに, Shullが第21回Annual IEEE International Requirements Engineering Conference の優秀論文賞とAgile Conferenceの優秀研究論文賞について論じる.
http://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/06/mso2013060004.html

編集者へのレター (Letter to the Editor)

差分デバッキング (Differential Debugging)

Phillip G. Armour氏がIEEE SoftwareのSep/Oct号の商売道具(Tools of the Trade)コラムで取り上げた”差分デバッキング”に対する意見を記している.
http://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/06/mso2013060009.html

洞察 (Insights)

ピアレビューの不安 (Peer Review Anxiety)

Dale Gaumer

本号のストーリーはミステリーやスリラーぐらい面白い—本当のハラハラドキドキものである. 納期厳守で安全性が不可欠なプロジェクトに従事している読者はここに書かれているジレンマを間違いなく認めるだろう. Dale Gaumer 氏は,私とともにその当時で世界最大のAdaプロジェクトであったAFATDSに従事し, 私のキャリアの早い時期の上司だったので, 私はこの記事を見ることができて格別にうれしい. 高いプレッシャーの環境について語ってください! —Linda Rising, 担当編集者
http://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/06/mso2013060011-abs.html

コンピューティングについて (On Computing)

デウス・エクス・マキナ (Deus ex Machina)

Grady Booch, IBM

あなたの個人的な立場がどうであれ, 信仰は人間の経験の強力な要素である. それゆえ, コンピューティングが信仰に関する話と様々に交わっても驚くことではない. 本記事で, コンピューティングを信仰の媒体, 儀式の場所, それ自身があるメタ物理の問題を引き起こす技術として取り上げる.
http://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/06/mso2013060014.html

証拠の声 (Voice of Evidence)

ソフトウェア開発にユーザーを巻き込むことは, 本当に, システムの成功に影響するか? (Does Involving Users in Software Development Really Influence System Success?)

Ulrike Abelein, University of Heidelberg
Helen Sharp, The Open University
Barbara Paech, University of Heidelberg

ソフトウェア開発にどのようにユーザーを巻き込むのが最適なのか, 研究者達は長い間研究を行ってきた. 主に, 情報システムの分野や, 人間とコンピューターの相互作用といった分野においてである. 筆者らは, ユーザー参加(user participation)とユーザー巻き込み(user involvement), 略して UPI と呼んでいるものの効果について考察する. 既存の研究では UPI のいくつかの利点が紹介されている. 例えば, より正確な要求を掴むことによる質の向上, 必要とされていない機能を多くのコストをかけて実現することの防止, ユーザー満足度の向上などである. これらは高い水準のシステム利用をもたらすものである. ただし, システムの成功に UPI は不可欠であると考える研究者がいる一方, それを否定する結果を出している研究者もいる. 更にいえば, 今日の IT プロジェクトにおいて, ユーザーの積極的な巻き込みは, 一般的なプラクティスになっていない. システムの成功に対する UPI の効果を明確にし, ユーザー参加とユーザー巻き込みの違いを深く理解するために, 著者らは, ソフトウェア開発における UPI についての既存文献をレビューし, 系統的なマッピング・スタディを実施した.
http://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/06/mso2013060017-abs.html

要求 (Requirements)

要求工学の次世代トップモデル (Requirements Engineering’s Next Top Model)

Olly Gotel
Jane Cleland-Huang, DePaul University

テレビのクイズ番組さながらの環境で, パネリストは, 複雑な問題を定義するための様々な要求モデリング技法の使い方を, 競争的に探究することになった. 勝ち上がったのは, 昔ながらのプレーンテキスト, そして詳細なスケッチだったが, 現実世界の問題を最もよくモデル化するには, 様々な技術を使う必要がある.
http://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/06/mso2013060024-abs.html

商売道具 (Tools of the Trade)

摩擦なし開発環境のスコアカード (The Frictionless Development Environment Scorecard)

Diomidis Spinellis, Athens University of Economics and Business

我々が開発者として働く環境で我々の生産性や幸せはとてつもなく変わり得る. それでも惰性で非生産的な構成にはまり, 満身創痍になって死ぬのは容易いことである. 我々が自分が働く環境を評価したり, 修正したりするために使えるスコアカードは, 我々のワークステーションや仕事の環境, ホストや一般用途のツール, 編集, デバッキング, アプリケーション開発へのアクセス, 身近な個別の問題を網羅する. 解決には我々の構成をいじることが含まれたり, 新たなツールを導入したり, 新たなスキルを習得したり, 自分のマネージャーと交渉することが含まれる. それらすべては投資に値するものである.
http://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/06/mso2013060030.html

ソフトウェア技術 (Software Technology)

ビッグデータのための組み込まれたアナリティックと統計 (Embedded Analytics and Statistics for Big Data)

Panos Louridas, Athens University of Economics and Business
Christof Ebert, Vector Consulting Services

ビッグデータのための組み込まれたアナリティックと統計は, 産業界を横断した重要なトピックスとして現れた. データの量が増えるにつれて, データの分析を支援したり, それらに何らか種類の統計を適用するためにソフトウェアエンジニアが呼ばれる. 本記事は, スタンドアロンのソフトウェアパッケージと統計機能を持つプログラミング言語の両方において組み込まれた分析や統計のためのツールやライブラリの概要を提供する.
http://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/06/mso2013060033-abs.html

ゲスト編集者の導入 (Guest Editors' Introduction)

アーキテクチャーの持続可能性 (Architecture Sustainability)

Paris Avgeriou, University of Groningen
Michael Stal, Siemens AG
Rich Hilliard, Freelance Software Systems Architect

ソフトウェアアーキテクチャーは, システムアーキテクトと利害関係者の判断を含む, ソフトウェアシステム開発の土台である. これらの判断は系統的ではないように下されることが多く, システムの開発や将来の運用, 保守にゆゆしい結果をもたらし, 設計の劣化や, 内部や外部の品質の低下へと導く. 逆に, これは再作業や更新を招き, 費用の増加や利害関係者の不満を招く. (我々は発電所, 列車, 医療イメージ機器のような安全性が不可欠な組み込みシステム分野でそのような例を目にしてきている.) そのようなシステムの寿命は数十年に渡り得るので問題は深刻になる. これらのシステムを変更したり, 拡張するために, 可能な限り系統的なプロセスが求められる.
http://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/06/mso2013060040.html

アーキテクチャーの持続可能性 (Architecture Sustainability)

持続可能なアーキテクチャー設計判断 (Sustainable Architectural Design Decisions)

Uwe Zdun, University of Vienna
Rafael Capilla, Rey Juan Carlos University
Huy Tran, University of Vienna
Olaf Zimmermann, University of Applied Sciences, Rapperswil (HSR FHO)

アーキテクトたちは, ソフトウェアの発展を通じて持ちこたえるようにアーキテクチャー設計判断を続けなければならない.それらの人達がアーキテクチャー設計判断の持続可能性を評価するためにいくつかの基準が役に立ち得る.
http://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/06/mso2013060046-abs.html

アーキテクチャーの持続可能性 (Architecture Sustainability)

アーキテクチャーの持続可能性を測定する (Measuring Architecture Sustainability )

Heiko Koziolek, Dominik Domis, Thomas Goldschmidt, and Philipp Vorst, ABB Corporate Research Germany

Morphosisは, 要求, アーキテクチャー設計, ソースコードに注目してアーキテクチャーの持続可能性を測定する複数観点による方法である. この方法には, 発展シナリオ分析, 技術の選択の点数付け, アーキテクチャーへの準拠性の確認, アーキテクチャーレベルのコードメトリックスの追跡が含まれる.
http://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/06/mso2013060054-abs.html

アーキテクチャーの持続可能性 (Architecture Sustainability)

計画された段階的な投資による長期的なプロダクトラインの持続可能性 (Long-Term Product Line Sustainability with Planned Staged Investments)

Juha Savolainen, Danfoss Power Electronics A/S
Nan Niu, Mississippi State University
Tommi Mikkonen, Tampere University of Technology
Thomas Fogdal, Danfoss Power Electronics A/S

計画された段階的な投資を用いたモデルにより開発者は持続可能な方法でソフトウェアプロダクトラインを再構築できる. 中心となるアイデアは, 再設計と再利用という競合する, 並行したニーズを調整するのに投資と収穫という2つの異なる運用フェーズを用いることである.
http://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/06/mso2013060063-abs.html

性能テスティング (Performance Testing)

Ajaxに基づくWebアプリの性能テストの複雑度の分析(Performance Testing Complexity Analysis on Ajax-Based Web Applications)

Manish Rajendra Dhote, Cisco Systems
G.G. Sarate, Government Polytechnic College of Engineering Amravati

Ajaxの実装は1つのwebページのパーツに対して非同期のリクエストを行うことにおいて他のWeb実装と異なる. 従来のWebアプリの性能テストのために日常的に使われていたテクニックはAjaxベースのアプリに適合するように変更され, 改良されなければならない. 著者らはAjaxに基づくアプリの性能をテストするという特異な課題を検討し, それらを克服するための方法とツールを提供する.
http://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/06/mso2013060070-abs.html

ユーザーインターフェイス (User Interfaces)

ユーザーインターフェイス開発技術に対する振り返り (A Retrospective on User Interface Development Technology)

Žarko Mijailović and Dragan Milićev, University of Belgrade

デスクトップ, Web, モバイルの時代に絶えず形を変えながら, 過去20年間に渡り質素なユーザーインターフェイスは成長し, 発展してきた. 最近の調査から, 過去20年間に形成され, 対応された様々なUIの関心事と, この発展のしっかりとした概要と, この分野が将来にどこに向かっているのかが分かる.
http://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/06/mso2013060076-abs.html

インパクト (Impact)

パターンの20年間のインパクト (The Impact of 20 Years of Patterns)

Gregor Hohpe, Allianz SE
Olaf Zimmermann, University of Applied Science of Eastern Switzerland, Rapperswil (HSR FHO)
Rebecca Wirfs-Brock, Wirfs-Brock Associates
Joseph W. Yoder, The Refactory

本コラムはソフトウェアパターンの20周年を祝うものである. IEEE Softwareのアドバイザリーボードのメンバーと, パターンとパターンランゲージの普及を図るNPOであるHillside Groupのメンバーがチームを組んで, プラクティスの現状とパターンのインパクトを振り返る. —Michiel van Genuchten and Les Hatton
http://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/06/mso2013060088-abs.html



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