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「今度こそ、"データ利活用による継続的業務改善"を実践しよう!(1)」
株式会社オージス総研

2011年12月号
  • 「今度こそ、"データ利活用による継続的業務改善"を実践しよう!(1)」
株式会社オージス総研   藤本 正樹

 最近、企業内に"溜まっている"データを活用して、経営や日々の業務に活かせないかという動きが活発になっています。いわゆる、BI(Business Intelligence)のことであり、様々なベンダーやSIerから多数のBIソフトウェアが発表されています。
 同じような動きが過去にもありました。しかし、その際には下記のような課題により、充分な活用が出来ていない状況があったと推測されます。

  • BIが特定の業務毎に個別に導入されており、全体として整合性の取れていない。
  • BIを利活用する人が非常に限られている(経営者、一部の管理者のみが使用、等)。
  • とりあえずのデータ収集となっている。
  • 業務帳票の作成コスト(手間、時間)を削減するための代替手段としてしか利用されていない。

昨今のように外部環境の変化が読みづらく、見えづらい状況において、データ利活用は非常に有効な活動であると思われます。そんな中で、「過去と同じ轍を踏むことなくデータ利活用を実践するにはどうすれば良いのか?」についてご紹介します。

 先述の過去の課題を改めて振り返ってみると、「目的が明確でなく、データ利活用全体を考えられていない」というのが根本的な理由のようです。そこで、"過去と同じ轍を踏まない"ためには、以下のポイントを押さえる必要があると思われます。
 [ポイント]
 (1)データ利活用を実施する"目的"を明確にする。
 (2)"目的"に沿ったデータ利活用のあるべき姿(To-Be)を策定する。
 (3)あるべき姿(To-Be)に向かうための現実的なステップ(Can-Be)を設定する。
 今回は、(1)データ利活用を実施する"目的"を明確にする について考えます。

 "目的"を明確にしてから作業を行う。これはとても当たり前で、「そんなこと言われなくても分かっている」という方が殆どだと思いますが、ちょっと考えてみてください。

  • 業務としての“目的”とシステムとしての“目的”はきちんと整合性が取れていますか?(システムを導入することが“目的”になっていませんか?)
  • なぜ、その“目的”が存在するのかを部下、同僚、ビジネスパートナーに説明できますか?

 "目的"は組織、関係者間で共有してこそ意味があります。それはデータ利活用を行う際も同じですので、データ利活用を実践、BIを導入するには、以下のような手順を踏む必要があると思われます(図1)。なお、"目的"の設定、共有は図中の「BI利活用ファシリテーション」に含まれるため、このフェーズが特に重要となります。

BI導入ステップ
図1 BI導入ステップ

 経営戦略や事業戦略などを可視化し、目的を設定、共有するには、「BSC(バランスト・スコアカード)」を使用すると効果的です(図2)。BSCの「戦略マップ」により会社としての成功シナリオ(経営戦略や事業戦略の可視化)を作成し、その中で"何のためにデータ利活用を実施するのか"に対する答えを明確にします。また、「スコアカード」によりモニタリングする対象を明確にすることが可能となります、(BSCについては、別のWebマガジン(「BSC(バランスト・スコアカード)を正しく理解する」など)に詳細が掲載されておりますので、そちらをご参照下さい。)

BSCを使用した目的の設定
図2 BSCを使用した目的の設定

 次回は引き続き、過去のBI導入時の課題について掘り下げてみたいと思います。

*本Webマガジンの内容は執筆者個人の見解に基づいており、株式会社オージス総研およびさくら情報システム株式会社、株式会社宇部情報システムのいずれの見解を示すものでもありません。

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