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「スマートグリッド社会成熟度モデル Part3(第4回)」
株式会社オージス総研

2012年08月号
  • 「スマートグリッド社会成熟度モデル Part3(第4回)」
株式会社オージス総研   乾 昌弘

1. レベルアップするための施策及び方策をマッピング

今月は、必要な施策及び方策を説明します。例えばレベル3で必要な対策は、レベル2までで終了しておかなければならないという点で、整理しています。

表1.レベルアップ対策表(ロードマップ)
レベルアップ対策表(ロードマップ)

1-1.分散型電源及び熱源

経済的なバランスで必要である限り、補助金などの購入支援制度及び再生エネルギーなど電力買取り制度を継続する必要があります。

1-2.時間帯別料金

(1)スマートメーター設置
時間帯別料金制度を実施するためには、少なくとも対象地域全戸にスマートメーターが設置されている必要があります。米国のような訴訟が起きないためには、スマートメーター設置に対する啓蒙が必要です。この成熟度モデルのレベルも参考になると思いますが、どの地域から設置していくかの検討も必要です。

(2)時間帯別料金制度※1の導入
導入までにメニュー内容を住民に周知をして、納得してもらう必要があります。また、海外では既に対応していますが、弱者対策です。夏の暑い昼間に、エアコンを我慢すると熱中症になる可能性があり、そもそも制度自体をうまく活用できない可能性もあります。
レベルが上がれば、デマンドレスポンスにもうまく対応できる必要があります。(例:電力供給会社が、電力供給が逼迫してきた時に、自動的に家内の家電をコントロールできる。)
※1:シーズンオフピーク、オンピーク料金、逼迫時料金、逼迫時払い戻し金、昼間/夜間/深夜料金など

1-3.HEMS

(1)購入支援と標準化
HEMS購入・設置による経済的メリットがはっきりと示せない場合は、エコポイントなどの購入支援が必要となります。
HEMSは、ECHONET Liteが標準となっています。HEMSや機器接続の標準化は、高機能化に向かって継続的な取組みが必要となります。

(2)停電対策
震災以前は、停電用よりもむしろ節電型の機器がほとんどだったのですが、震災以降は、停電でも対応できる機器が登場しています。たとえば家庭用蓄電システムも家内系統連動型が発売されています。成熟度モデルではレベル4で普及すると考えていました。最近は非常に安価なものも登場していますが、通常の定置用蓄電地は、数百万円するうえに場所も占有することから、EVの蓄電機能を期待しています。しばらくはこのままで、状況をみたいと思います。

1-4.蓄電

(1)EV、PHEV
対象全車種に対して継続して普及施策がとられると思いますが、HEMSと連携した車種を手厚くしてもらえれば、蓄電池としてより普及します。
(2)定置用蓄電池
自動車に乗れない、あるいは乗る必要のない方もおられると思いますので、蓄電池購入補助も必要です。

1-5.見える化

(1)インセンティブ
見える化による省エネ効果は十数%といわれていますが、飽きないようにするために、優良家庭には、エコポイントを配布するなどのインセンティブが必要になります。
節電に対するインセンティブとして、ネガワットという考え方あります。電気使用量を減らした分を発電とみなします。今年は大口需要家に対して行われるようです。
続1月号も御参照下さい。

(2)エリア情報
震災後に電気予報という形で、一部電気需要量データの公開が行われるようになりました。しかし、家庭用の電気需要量など具体的なデータは公開されていません。新聞報道によると、夏場の昼間の家庭用電気需要量は意外と少なく、夜の10時前後がピークのようです。考えてみれば、子供は学校、大人は会社か外出の可能性が大きい訳ですから当然かもしれません。住宅地域のエリア情報を公開することが省エネを実行する上でも重要であると考えます。
スマートメーターが導入されると詳細な需要量データが得られます。ただし公表するデータの大きさ(granularity)は、検討する必要があります。

1-6.住民の理解

(1)啓蒙をする体制など
国・自治体、エネルギー事業者、スマートグリッド推進者、自治会などで構成され、インターネット、会議室、SNSなどを使用されます。説明・教育から議論へ発展するステップが必要です。

2.スマートグリッド社会成熟度モデルと合体

上記の表をスマートグリッド社会成熟度モデルの表に入れると、下のような内容の表になります。今後も検討を続けたいと思います。

表2.スマートグリッド社会成熟度モデル+施策・方策
スマートグリッド社会成熟度モデル+施策・方策

*本Webマガジンの内容は執筆者個人の見解に基づいており、株式会社オージス総研およびさくら情報システム株式会社、株式会社宇部情報システムのいずれの見解を示すものでもありません。

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