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「オージス総研のIT技術者認定制度について」
株式会社オージス総研

2012年10月号
  • 「オージス総研のIT技術者認定制度について」
株式会社オージス総研   今井 康雄

 当社の技術者認定制度「OCP(OGIS-RI Certified Professional)」については、当社ホームページで簡単に紹介していますが、ここではもう少し詳細にご説明致します。
 (OCP-OGIS-RI Certified Professional)

1.認定制度の目的

 当社の人材育成方針として、

 「市場価値と経営戦略にリンクした目指すべき人材像を明示し、OJTを中心にOff-JTやコミュニティ活動等も有機的に連携させ、全社一丸となって計画的な育成を推進します」

 を掲げており、その具体策として、

 「ITスキル標準(ITSS)をベースにした、キャリアフレームワークを設定し、市場価値を踏まえたキャリアデザインを可能とする 。また、専門スキルをより重視しプロフェッショナル人材を育成する 」

 を実施しています。

 「社員一人ひとりが、目指すべき人材像をイメージし具体的目標を持ってスキルを向上させ、客観的評価により自身の成長を実感できることをサポートしていく」ことが、OCP制度の目的です。

 当社人材育成の仕組みのPDCAにおいて、目標とする人材育成計画に対して、どれくらいの人材が育っているかのチェックの部分にもあたります。
「ITスキル標準と戦略MAPを活用した人材育成の仕組みについて」

2.認定対象職種とレベル

 (1)認定対象職種
 現在の認定対象職種は、当社中期計画を実現するために重要な役割を持つ重点領域職種と呼ばれる下記の7職種です。。
 いずれもITSSの職種をベースにしていますが、当社向けに定義や基準はカスタマイズしています。

  • PM
  • コンサルタント
  • ITアーキテクト
  • ITスペシャリスト
  • 業務システムスペシャリスト
  • ITサービスマネジメント
  • セールス

 OCPのレベルは次の要件イメージし、レベル4から6を設定しています。
 ITSSのレベル評価の概念よりも少し高いレベルで設定しています。

・OCPレベル4認定
 「ITSSレベル4以上かつ特定分野における社内第一人者レベルの役割責任を担うこと」
・OCPレベル5認定
 「ITSSレベル5以上かつ業界第一人者レベルの役割責任を担うこと」
・OCPレベル6認定
 「ITSSレベル6以上かつ当社の経営を担う当事者として、全社的視点に立ち、業界第一人者レベルの役割責任を担うこと」

3.OCP制度運用体制

 OCP制度の運用体制は、下図のとおりです。
 各職種のコミュニティからの第一人者(コミュニティ統括)と事務局の共同作業で、人材要件、認定基準を作成します。
 審査は各職種別のコミュニティ統括を中心に実施します。
 レベル5以上の審査は、社外の第一人者の方にも参加していただいています。

図1)

4.認定プロセス

 各レベルの認定プロセスは、図のとおりです。
 レベル4は基本的には書類審査が基本ですが、必要に応じてヒアリングも行っています。
 レベル5以上は、書類審査を経て面接審査を行い、最終審査で総合的にスキルを確認し、認定を行います。
 面接審査では、一部の職種を除き申請者のプレゼンから始めています。

図2)

5.審査基準と審査項目

 (1)職種共通の評価項目
 OCPの要件を満たす上で必要となる役割・責任を評価するために、「実績」、「スキル」「コンピテンシー」、「プロフェッショナル貢献」、「今後の活動計画」の5つを職種共通のOCP評価項目とします。

表1)

 (2)職種別の評価項目
 各職種別に必要とされる審査項目を、上記の共通評価項目に加え、審査します。
 各職種別の項目は下記のとおりで、各職種別認定の特色となっています。

表2)

6.OCP認定制度の意義・メリットとその効果

  制度運用の当初は、下記の意義、メリットを得られることを期待し始めました。
 各項目ともに一定の成果があったと考えていますが、想像以上であったのは、各認定者のプロフェッショナル貢献活動や後進育成が活発に進んだことです。
 コミュニティ活動の牽引役として、内製化研修の教材作成や講師役として、職種別のメンターとして、組織横断的なOJTリーダーとして・・活躍をしてもらっています。

【OCP認定制度の意義・メリット(当初)】

<組織として>

  • 社員のめざすべきキャリアと人材戦略の方向性が一致します。
  • 育成施策や投資が効率化します。
  • 認定者が人材ポートフォリオの指標として活用でき、人材育成計画推進の精度が向上します。
  • 認定者の配置により、お客様の安心および満足の向上に資することとなります。
  • スキル(現行:ITスキル診断)、業務実績(現行:SCIシステム管理)、コンピテンシー(現行:能力評価指標)、お客様満足度(現行:CS調査)、プロフェッショナル貢献(コミュニティ活動実績ほか)を評価指標とすることにより、既存のしくみを有効に活用でき、相乗効果が得られます。
  • スペシャリスト系のキャリアパスを補強し、複線型キャリアパスの運用を促進します。
  • 将来的にはグループ企業間での共通基準・指標とすることも検討できます。

<社員として>

  • 具体的な目標を持って意識的に早期育成・重点的育成に取り組むことができます。
  • 認定レベルとITSSレベルとの対応を図ることで、市場における自身の価値を裏付ける1つの基準となり、自信およびモチベーション向上につながります。
  • 研修やプロフェッショナルコミュニティへの参加などの教育機会や、プロジェクトアサインなどの能力発揮の機会を優先的に得ることができます。
  • 後進人材にとっては目標となる人材像が具体化することにより、キャリア開発に関するより深い関心が生まれ、キャリアアップのための具体的な行動を起こすことができます。

7.OCP認定制度の今後

 現状の課題としては、時代が変化することにより、各職種の役割や活動が変化し、人材要件や認定基準を対応していく必要があることです。
 その対応策として、ITスキル標準(ITSS)、組込みスキル標準(ETSS)、情報システムユーザースキル標準(UISS)の各スキル標準を再構成したIPAの「共通キャリア・スキルフレームワーク」を活用することも検討しています。

*本Webマガジンの内容は執筆者個人の見解に基づいており、株式会社オージス総研およびさくら情報システム株式会社、株式会社宇部情報システムのいずれの見解を示すものでもありません。

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