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「「2025年問題」に備えていますか?」

2013.08.09 株式会社オージス総研  今井 英貴

「2025年問題」をご存じですか? 実は「2025年問題」と言われているものには、いくつかありまして、2025年は昭和元年からの換算ではちょうど100年となり一部のコンピュータシステムで問題が発生する件を指すこともあれば、団塊の世代が75歳以上に達し、厚生労働省の社会保障給付総額が144兆円になってしまう問題を指すこともあります。
しかし、ITの世界にはもう一つ、重大な「2025年問題」があります。
東日本電信電話株式会社(NTT東日本)と西日本電信電話株式会社(NTT西日本)は、加入電話やISDNなど既存の公衆交換電話網(PSTN)について、2020年頃からPSTNのIP網への移行を開始し、PSTN交換機が寿命を迎える2025年頃をめどに移行を完了する想定としています。
これにより、既存の加入電話網やISDNは廃止となり、これらをビジネスに利用している企業としては、IP網への移行を考える必要が出てきます。ISDNは2010年3月末時点で509万2,000回線(東西合計)の契約があり、光回線への移行や代替サービスの開発などを検討する模様ですが、移行はなかなか難航しそうです。
これがもう一つの2025年問題です。

2025年問題で困ってしまう業務とは?例えばEDI

では、2025年問題で実際に困ってしまう企業の業務とはなんでしょうか?
もっとも直接影響を受ける業務としては、EDI(Electronic Data Interchange)が挙げられます。EDIは、企業間で電子的にデータを交換する仕組みのことで、受発注や見積もり、決済、入出荷などに関わるデータを、予め定められた形式にしたがって電子化し、ネットワークを通じて送受信する仕組みです。ひょっとすると、貴社でもEDIをされているのではないでしょうか?
このEDIでは以前から利用され続けている「全銀手順」等と呼ばれる形式のように、電話網やISDNを使って送受信しているケースも多くみられます。従って、2025年問題を回避するには、電話網やISDNを利用したEDIができなくなり、IP網やその他のネットワーク(インターネット等)を利用したEDIに順次乗り換えていく必要があります。
2025年まで、後10年と少し。それまでにこの移行を終えてしまうことが必要です。

どうやって移行すればいいのか?

それでは、既存の電話網やISDNを利用したEDIを現在お使いの場合、どうやって新しいEDIに移行したら良いのでしょうか?
具体的な移行イメージについて、弊社のインターネットを活用したEDIサービスを例にとり、ご説明したいと思います。

【インターネットを活用したセキュアなEDIサービスの利用】
既存の電話網やISDNの移行先としては、専用線やNTTの新しいIP網等も考えられますが、「低コスト」および「海外との通信」といったことを考えると、やはりインターネットを活用したいところです。
しかし、インターネットは回線品質やセキュリティの面で、不安が残るのも正直なところです。
そこで、インターネット+セキュアなEDIサービスを組み合わせることで、コストと品質・セキュリティを両立させることが考えられます。
オージス総研のサービスでは、「SecureEC」がこれに該当します。SecureECの概要を以下に示します。
下図のとおり、SecureECは、HTTPSを使ったインターネット通信の暗号化やクライアント証明書による認証によるセキュリティの確保、スケジューリングによる自動運行、24時間365日のサービス提供を可能にする信頼性の高い運用、GUIによる操作しやすいインタフェース等を備えたサービスとなっており、データをインターネット経由で安全に送受信するサービスとしては、ご利用いただきやすいものとなっています。

SecureEC
図1 「SecureEC」

また、ご参考までに操作画面のイメージもご紹介いたします。ご覧のとおり、非常にシンプルで操作しやすいインタフェースとなっております。以下の画面は日本語表示ですが、英語表示にすることも可能です。

SecureECの操作画面イメージ
図2 「SecureECの操作画面イメージ」

こういったサービスを活用することで、単に既存電話網やISDNの置き換えだけではなく、インターネット経由で海外の拠点や取引先とのEDIも可能になります。
今後のグローバル展開にも有効にご活用いただけます。

「SecureEC」の詳細な情報については以下をご覧ください。
http://www.ogis-ri.co.jp/solution/a-181-041.html

上述した通り、EDIに関する2025年問題については、インターネットを利用したサービスを活用することで、対応可能です。
これに加えて、企業間でデータや情報を交換する際に使いやすい手段として、インターネットを活用したファイル交換サービスが挙げられます。これについても、以下に合わせてご紹介いたします。

【インターネットを活用したセキュアなファイル交換サービスの利用】
インターネットを活用したデータ交換のサービスとしては、上述した「SecureEC」のようなデータの整合性やサービスの可用性を重視したものもあれば、Web画面からファイルを選択して、セキュリティを確保した上で、手軽に相手に送ることができるサービスもあります。
オージス総研のサービスとしては、「オフィス宅ふぁいる便」がそれにあたります。オフィス宅ふぁいる便は、Web画面から、取引先や社内の方にファイルを送信できるサービスです。メールの添付ファイルでは、大きなサイズのファイルは送りにくいですし、そもそも、セキュリティが不安です。
オフィス宅ふぁいる便を利用すれば、SSLで暗号化された通信によりファイルを送受信することができます。また、受取側の認証はワンタイムパスワードで行います。
また、「日本語」、「英語」、「中国語」に対応していますので、グローバル展開のツールとしてもご活用いただけます。
オフィス宅ふぁいる便の利用イメージを以下に示します。

オフィス宅ふぁいる便の利用イメージ
図3 「オフィス宅ふぁいる便の利用イメージ」

また、オフィス宅ふぁいる便の概要については、ご説明用のムービーを用意していますので、ご興味のある方は是非、ご鑑賞ください。

「オフィス宅ふぁいる便ご説明用ムービー」
http://www.ogis-ri.co.jp/pickup/takufile/index.html

上述のとおり、2025年には、加入電話やISDNなど既存の公衆交換電話網が使えなくなりますが、今回ご紹介した「SecureEC」等のサービスをうまく活用いただくことによって、インターネットを利用した安価で安全なEDIやファイル交換をしていただくことができます。
また、合わせて、「オフィス宅ふぁいる便」等のファイル交換サービスを活用いただくことで、企業間における非定型で柔軟なデータ交換が可能になります。
どちらのツールも英語にも対応しています(オフィス宅ふぁいる便は中国語も対応)ので、今後、グローバル展開を検討されている企業様にとっては、便利にお使いいただけます。

改めまして、それぞれのサービス紹介は以下をご覧ください。

「SecureEC」
http://www.ogis-ri.co.jp/solution/a-181-041.html

「オフィス宅ふぁいる便」
http://www.ogis-ri.co.jp/pickup/takufile/index.html


・最新情報はこちらをご覧下さい。
https://www.ogis-ri.co.jp/pickup/edi/edi2020.html

*本Webマガジンの内容は執筆者個人の見解に基づいており、株式会社オージス総研およびさくら情報システム株式会社、株式会社宇部情報システムのいずれの見解を示すものでもありません。

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