安全品質の向上のための3つのヒント

2018.12.13 行動観察リフレーム本部メンバー

「スイスチーズモデル」や「ハインリッヒの法則」でもいわれるように小さな要因の重なりから大きな事故が生じます。要因には様々なものがありますが、 マネジメント、コミュニケーションなど"人"の要素が強い部分にも潜在的な要因が多く存在します。"人"に焦点を当て、"現場の事実" を起点にこれまで様々な課題解決をしてきた経験をベースにした、「安全品質の向上の3つのヒント」を紹介します。

技術の導入などのハード的なソリューションありきで考えるのではなく、現場の本質的な課題を基に施策を検討する


現場では、安全性の向上に向けた様々な取組みが既に行われているかと思います。そういった中で、「これをすれば大丈夫」という特効薬はありません。

新たな技術導入などのハード的なソリューションは、比較的短期間で導入できるものもあるかと思います。しかし、マネジメント・運用・安全文化などソフト的な側面を考慮してソリューションを検討する方が、一見遠回りに見えても結果的にうまくいく近道となるのではないでしょうか。

現場それぞれに異なる「本質的な課題」を把握し、ソフト的なことも含めた打ち手を検討していくことが重要になります。

人間の特性を考慮して行動の背景を読み解く


現場において、不安全と思われる行動やマニュアル外の行動が見られたとき、行動の原因を「その人」のせいにする傾向があります。(基本的帰属錯誤

行動には理由や背景があり、不安全な行動のみを表面的に捉えて、人を非難するのではなく、幅広く収集した事実をもとに、人間の特性なども考慮しながらその背景を読み解いていくことで、現場が潜在的に抱えている「本質的な課題」を把握することができます。

<基本的帰属錯誤>
社会心理学の領域での知見の一つ。誰かの行動を解釈するとき、その行動の原因を「その人」に求めがちで、「その人の置かれている環境」を過小評価する、という傾向のこと。

日常の当たり前の中に埋もれている現場の事実に気づく


ベテランにとっての当たり前の行動が、他の人にとって目新しいこともあります。ある現場において当たり前の習慣が、外部からみると、不合理な習慣ということもあります。当たり前の事実に気づくためには、さまざまな観点を持って現場を観察することが重要です。


上記のヒントだけでなく、様々なことが安全性の向上には求められます。具体的にどのように進めていくか、私たちのアプローチの概要や実績などを資料としてまとめています。ご希望の方はお気軽にお問合せください。

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