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[JavaOne 2001 Japan 特集]


JavaOne 2001 Japan 参加報告


 11/28-30 の3日間、JavaOne がパシフィコ横浜において開催されました。日本はもちろん米国以外では初めての開催ということで、本場 JavaOne の雰囲気を少しでも味わおうと参加してきました。初日の朝は快晴、会場からは遠く富士山を望むこともできました。少し早めに到着したせいか出足は少なめ、もしや不況の影響であまり集まらないのではとちょっと心配しましたが、基調講演が始まる頃には会場も人で埋まり、あらためて日本での Java テクノロジーの広がりを感じることができました。


■ 基調講演

 基調講演は3日間全ての朝と、初日の午後行われました。今回日本で JavaOne が開催された背景としては、日本をはじめアジア各国での Java の広がり、特に日本では携帯電話への Java の搭載が大きかったようです。基調講演でも NTTドコモ、J-PHONE、KDDI など携帯電話会社からの報告が相次ぎました。コンテンツとしては今のところゲーム等が主流ですが、ロボットの制御や地図情報との連携などの取り組みなども紹介されていました。

 そのほか、Richard Green 氏からは DeskTop から J2EE、J2ME、そしてサービスへと Java テクノロジーの大きな流れが、James Gosling 氏からは Java 言語を開発した当初の設計思想などが語られました。また、モデレータの John Gage 氏が「Java テクノロジーの習得」と並んで「コミュニケーション」の重要性を繰り返し強調されていたのが印象的でした。最終日までに名刺を20枚以上集めるようにと宿題が出されましたが参加者の皆さんは達成できたでしょうか? 私もどちらかというと引っ込み思案な方なので(^^;)、なかなか知らない人に声をかけ られなかったのですが、何人かの方とは新たにお知り合いになることができました。


パシフィコ横浜
会場のパシフィコ横浜

John Gage & James Gosling
John Gage と James Gosling

■ セッション

 以下のようなテーマで4トラック72セッションが開催されました。

 また、午後6時以降も BOF (Birds of a Feather) と呼ばれるカジュアルだけれど中身の濃いセッションも多数、夜遅くまで行われました。

 個々のセッションについてはそれぞれの報告をご覧ください。


JavaOne
JavaOne

■ おわりに

 今回初めて JavaOne に参加させてもらったのですが、あらためて Java テクノロジーに対する多くの人の熱い思いと、様々な分野への広がりを肌で感じることができました。今後、ハードウェアの進化と Java 自体のパフォーマンスの改善が進むにしたがって、Java の適用分野はますます広がっていくものと思われます。ただその反面、Java は仕様的にもかなり膨大なものになり、もはや全てを理解するのは不可能になりつつあります。概要をつかみつつ必要な部分を個別に掘り下げていくというのが、Java との関わり方になるかと思います。そういった意味でもときどきこのようなカンファレンスに参加することは意味があると思いました。今後も JavaOne の日本での開催は続けていくようですので、機会があればまたぜひ参加したいと思います。(もう少し参加料を下げてもらえると個人でも参加しやすくなると思うのですが...)

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伊藤 喜一

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