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[技術講座]


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はじめに

Pnutsって何

PnutsとはSun Microsystemsの戸松氏によって開発されたJavaVM上で動作するスクリプト言語である。Javaを用いて実装されているため、Javaが動く環境(JDK1.1以上)であればどこでも用いることができ、PnutsスクリプトからJavaのAPIのクラスを自由に操作して利用することがきる。またソースコードも公開されている。

Pnutsの主な特徴としては、以下の点が挙げられる。

またそれ以外の特徴として、「Pnuts自身はオブジェクト指向言語ではない」という点がある。クラスを定義したりするときはJavaで行い、Pnuts側からオブジェクトを(生成したりして)利用することになる。

Pnutsの主な利用法は以下の形になるだろう

Javaクラスの単体テスト
コンパイルの手間をかけずにコーディングができるうえ、スクリプト上もしくは対話型のシェルから気楽にJavaクラスのオブジェクトを生成したりメソッドを呼び出したりすることができる。したがって修正→テストの開発サイクルが非常に早い
Javaコンポーネントの糊言語として
いわゆるRAD的な開発ではクラスを一から設計するのではなく既存のコンポーネントを組み合わせることによって開発をおこないたい。PnutsではJavaコンポ―ネントと自由に対話できるためコンポーネントをつなぎ合わせる役目を持つ糊言語として適している。
Javaプログラムの柔軟性/拡張性を高めるツールとして
WindowsのVBAやEmacsのelispの例でわかる通り、プログラムにスクリプトによる拡張機能をふくめるとツールの価値は高まる、PnutsはJavaアプリケーションに組み込むためのAPIをもっているため、開発者は自分のプログラムに対して拡張機能を持たせることが容易である。

まだまだいろいろな分野での応用が考えられるがとりあえずこれくらいにしておこう。

もっと詳しい紹介は本家サイトで見よう。

まずはダウンロード

本家サイトからダウンロードすることができる。ここでは、バイナリだけではなくソースコードや日本語ドキュメントを手に入れることができる。Windowsな人間はzipフォーマットをUNIXな人間はtar + gzipフォーマットのバージョンをダウンロードしよう。(実はどちらも中身はいっしょ)

インストール

とくに作業は必要ない。適当なディレクトリにダウンロードしてきたファイルを展開する。すでに起動用のShellスクリプトやバッチファイルが存在することを確認することができる。

基本設定

WindowsユーザならコマンドプロンプトでPnutsを展開したディレクトリに移動してpnuts.batと打ち込んで挙げればこういう画面が立ち上がるはず。Unixユーザでもだいたい同様。そのディレクトリにあるお好みのpnuts.*シェルスクリプトを実行する。

Windows版のときの起動画面
E:\kanno\oed\pnuts\pnuts_1>pnuts
Copyright (c) 1997-2000 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.
Pnuts version 1.0rc1, 1.3.0_02 (Sun Microsystems Inc.)
>

もっといろいろな設定が必要になってきた場合はWindowsユーザならpnuts.bat、UNIXユーザならpnuts.bashもしくはpnuts.kshをカスタマイズするか自分用の起動スクリプトを作成する。

この対話型のシェル上でPnutsスクリプトを打ち込んで直接結果を取得することができる。この対話型シェルを終了する際にはexit()と入力する。

グラフィカルな対話型ツール

ちなみにグラフィカルな対話型ツールも用意されている。このツールを使いたい場合は、pnutool.*(バッチファイルもしくはシェルスクリプト)をつかう。

   

Pnutool

© 2001 OGIS-RI Co., Ltd.
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