[2006 年 2 月号] |
その場でつかえるしっかり学べる UML2.0(株)オージス総研 オブジェクトの広場編集部 著 |
『目次』より
『まえがき』より
2005 年 7 月 4 日に UML2.0 のうち、最も重要な仕様である Superstructure が OMG に承認されました。UML の前回のバージョンである UML1.5 から 1 年 3 ヶ月ぶり、UML の最初のバージョンである UML1.1 から 7 年ぶりの大改定になります。UML2.0 は、UML1.x までで使いづらかった点を大幅に修正し、多くの有効な考え方を新たに取り込んでいます。当初のスケジュールから遅れに遅れてのリリースのため、やっとリリースされたかと喜んでいる方も多いのではないでしょうか。
UML2.0 を知るためには UML2.0 の仕様そのもの、特に Superstructure を読むことが確実な方法です。しかしながら、従来と比べて量、複雑度も上がった仕様を読むことは簡単なことではありません。その上、私たちは日本人です。慣れない英文を辞書片手に読むというおまけもついてきます
本書は、こんな二の足を踏んでしまいそうな UML2.0 を簡単に理解できます。
UML をまだご存知ない方のために、簡単に UML についてご説明します。
UML とは Unified Modeling Language と呼ばれる言語の略称です。UML は通常の言語とは違いグラフィカルな言語です。つまり UML の記述は「図」という形で表現されます。
ほとんどの場合、UML はオブジェクト指向分析設計のために利用します。しかし、フローチャートやデータモデリングなどのオブジェクト指向分析設計以外の手法や、ビジネスモデリングやシステム設計やソフトウェアプロセスの定義などソフトウェア開発以外のジャンルにも適用できます。
UML には以下の特徴があります。
図は文章より多彩な情報を表現することができます。
UML には文法(シンタックス)や意味論(セマンティックス)があるため、コミュニケーション時の行き違いを減らすことができます。
特定のベンダに縛られることなくお互いの意思疎通のために UML を利用できます。
UML の提供されている仕様だけでは表現できないようなことを、UML の文法を拡張することにより表現することができます。
本書には読者の様々なニーズを満たすための工夫がしてあります。
本書は UML2.0 の効果的な学習に貢献します。UML2.0 の図ごとに学ぶ、簡単な内容から複雑な内容まで読者の習得度合いに応じて学ぶ、UML2.0 で変更された箇所だけ学ぶ、など様々な学習法を考慮した構成になっています。
本書は UML のほぼ全ての要素を解説しています。また、付録の UML2.0 の表記法一覧から要素の解説のページを参照できるようになっています。
本書はソフトウェア開発の現場で UML を使うための指針を、ビジネスモデリングや設計などの工程ごとに、サンプルを織り交ぜて解説しています。
ビジネス系のソフトウェア開発にはない、組み込み系のソフトウェア開発特有の問題を UML でどう取り扱ったらよいのか、サンプルを織り交ぜて解説しています。
本書は読者のニーズに応じて、様々な使い方ができるようになっています。ここでは、読者のタイプごとに典型的な使い方を紹介します。
まず、第 1 章で UML とモデリングの基礎知識を学習してください。その後で第 2 章から第 17 章まで初級レベルの節から学習をはじめてください。初級レベルの内容が理解でき実践できるようになったら、中級レベル、上級レベルと順を追って読み進めましょう。
第 2 章から第 17 章の最終章を読み UML1.5 から UML2.0 での変更点を確認し、その内容に応じて変更された要素の解説を読みましょう。
ぜひ、本書を手元に置いてください。UML で分からないことがあった場合には、付録の UML2.0 の表記法一覧や索引から調べたい要素を見つけ、解説のページを読んでください。
18 章から 24 章までのうち、自分の仕事に関係がありそうな章を読んでください。もし、解説されている UML の要素について詳しく知りたい場合には、ページ指定に従って 要素の解説のページを読みましょう。
18 章から 24 章までを読みましょう。この章で解説されていることはビジネス系のソフトウェア開発に限らず、組み込み系のソフトウェア開発でも有用な内容です。組み込み系のソフトウェア開発に特有の問題については、25 章を読み習得してください。
本書は次の 3 部と付録で構成されています。
UML とモデリングの前提知識を解説しています。
UML のそれぞれの図で利用できる要素の意味や表記法を解説しています。
UML をソフトウェア開発に利用した場合に、要求や設計など開発の過程で UML のどの要素を使うと効果的か解説しています。
UML の全ての要素についての表記法をまとめて掲載しています。
この書籍は書籍名にあるとおり、UML2.0 を解説しています。しかし、UML2.0 はソフトウェア開発に絡む問題の一部を解決するものでしかありません。UML2.0 で解決できない問題については、解決できる他の方法を見つけなければならないわけですが、そんな時に役立つ Web サイトが「オブジェクトの広場」です。「オブジェクトの広場」は執筆者を含んだ (株) オージス総研の社員有志によって運営しているオブジェクト指向技術の総合サイトです。オブジェクト指向技術に関係する幅広いコンテンツが充実しています。本書と共に「オブジェクトの広場」も、現場の問題解決のツールとしてぜひご活用ください。
最後に、本書の査読にご協力頂いた (株) オージス総研の同僚の渡辺博之さん、阿左美勝さん、松園敬二さん、小井幸博さんへ、本書の挿絵の作成にご協力くださった石川康貴さんにこの場を借りて感謝させて頂きたいと思います。
『 その場でつかえるしっかり学べる UML2.0 』を抽選で 3名 の方にプレゼントいたします。
ご希望の方は、以下の内容を明記の上、メールの Subject に「その場でつかえるしっかり学べるUML2.0プレゼント係」と書いて OOSQUARE-EDITOR@ogis-ri.co.jp 宛にお送りください。
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締め切りは、2006 年 2 月 28 日まで。当選者の発表はご本人宛にメールにてお知らせいたします。
ご応募で頂いた個人情報につきましては、本件「その場でつかえるしっかり学べる UML2.0」プレゼントのご連絡のみに使用いたします。
お客様の個人情報は、当社の個人情報保護方針に基づき、適切にお取り 扱いいたします。また、ご本人の承諾なしに、第三者機関へ提供することはありません。
プレゼントの応募は締め切らせていただきました。 たくさんのご応募ありがとうございました。 抽選の結果、当選された方には 3/15 までに案内メールをお送りいたします。 (2006/03/01) |
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