[ソフトウェア開発3大メソロジスト来日特別セミナー 参加報告 ]
Session 2 「最新ビジネスエンジニアリングと開発プロセス」
セミナー報告を書くといっても、前回のセミナー報告の反響が思いのほか
よかったために、かなりプレッシャーがかかります。
プレッシャーを感じているうちに、この参加報告の宿題は越年してしまい
現在は締め切りの直前に泣きながら、この文章を書いています。
ちなみに僕には大阪弁は使えません。
ここから先の文章は
だ、である調で書かせていただきます。
去る98年12月8日 ホテル日航東京において ヤコブソン氏による特別セミナー「最新ビジネスエンジニアリングと開発プロセス」を受講した。
僕のような新参者には、3大メソドロジストの一人、
ヤコブソン氏といわれてもいまいちピンとこない部分はある。
Booch氏は名前の響きが特徴的だし、Rumbaugh氏は映画の「ランボー」をキーにして覚えられるが、なんとなく覚えづらいからだ。
しかしこの人は、ユースケースを持ち込んだ人ですごく偉い人らしい。
というわけで講演の中心もユースケース や
RationalUnifiedProcess が中心だった。
まず、UnifiedProcessの特徴として
1・くり返し型の開発
2・ユースケース駆動
3・アーキテクチャ中心
の 3点をあげ、それぞれについて説明するという形をとった。
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ちなみに僕の文章も、同時通訳の方 ->
自分の脳 -> 一ヶ月保存 -> 文章化
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という過程を得てきているので記述の正確さには保証しかねます。
1について
Inception(方向づけ)、Elaboration(推敲)、Construction(作成)、Transition(移行)という4つの Unified Process のフェーズに分かれて要求分析、分析/設計 、実装、テストが行われるだけでなく、フェーズごとにも要求分析、分析/設計 、実装、テストの小さな開発サイクル(イテレーション)が何回か回る。
すべてのイテレーションの終わりには、アーキテクチャ(骨といっていた)と実行可能なコード(筋肉といっていた)が存在すると述べていた。
2について
ユースケースが開発のすべての段階で開発を駆動するみたいなことをいっていた。
響きはすごくかっこいいと思う。
ユーザーや外部システムからの機能要求を表現するのがユースケースで、それをみたすために、システムをつくることを考えるとこのかっこいい言葉にも納得。
3について
アーキテクチャ中心であること。ユースケースがシステムの機能を表すものだとしたら、アーキテクチャはシステムの構造をあらわすもので、両者のバランスをとることが重要であると説いていた。
以上までが前半の部。
ここで僕は割引で販売されていたUMLモデリングのエッセンスを買い、コーヒーをのんだ。
あ、ヤコブソン氏が横切った。
後半は、UnifiedProcessとビジネスエンジニアリングの話だった。
現実のビジネスに対して、UMLなどを使ってモデリングする話だった。
また、ビジネスモデルとソフトウェアモデルの連携にもUnifiedProcess
みたいな話だった。
後半、通訳の2人がすごく変なタイミングで切り替わることが多く、
頭がくらくらした。
やはり英語のヒアリングは必須らしい。
ヤコブソン氏は後援の最後に
「今後は、夢にも思わなかったアプリケーション開発ができるようになるはず。
これからの30年間は開発者にとって(これまでの30年間以上に)エキサイティングなものになる。」
といって締めくくった。
その後の質疑応答でも、同様に
「メソドロジストはやめる。これからはアプリケーション開発がエキサイティング」
と語っていた。
最後に・・・
確かに、これからの30年間のソフトウェアの世界は、すごくエキサイティングな物になると思う。
こういう時期に、自分がソフトウェア業界にいるということは幸運だと思う。
また30年前にオブジェクト指向的な開発プロセスを考え始めた、ヤコブソン氏の先進っぷりはすごいと思う。
3アミーゴの一人であるのも納得。
おまけ −最後のビンゴ大会についてー
もしビンゴで景品があったら、どんなリアクションとろうか必死に考えていたが
結局あたらなかった。
でも、もしあったら恥ずかしくて、よいリアクションは取れないんだろうなと考える今日このごろ。
以上、12/8、ホテル日航東京にて開催されました特別セミナーの模様をお届けしました。
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