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[2013 年 11 月号] |
[技術講座]
IEEE SoftwareのJuly/August 2013号の特集は、「ソフトウェア分析学」です。これはネット上で蓄積した様々なソフトウェア開発に関するデータを意思決定に利用するための研究です。この学問分野は近年爆発的に広がっており、応募された記事はこの号と次の号の2回に分けて掲載される予定です。
謹んでIEEE Softwareの July/August 2013 (Vol. 30, No. 4) 号の目次と要旨をお送りします. 各号では無償の記事(英語)やポッドキャスト(英語)がいくつか提供されており, それらは要旨の下のリンクから入手することができます. 残りの技術的な記事を入手するために, 英語の印刷版[www.computer.org/subscribe/sw-jp], またはデジタル版[www.qMags.com/ISW/jp]を購読することができます. お問い合わせは, 編集長であるBrian Brannon (bbrannon@computer.org)宛てに電子メールでお願い致します.
Forrest Shull, Fraunhofer Center for Experimental Software Engineering
IEEE Softwareの編集長Forrest Shull が, ビッグデータを解釈するために信頼できるシステムを築くことの重要性を論じる. また, 彼はIBM Impact 2013 Unconference , 及び”アジャイルとアーキテクチャーの衝突: 神話と実際”というタイトルの講演に対してIEEE Software Architecture inPractice賞がCoding the ArchitectureのSimon Brownに授与され, “クラウド時代のための次世代Webアーキテクチャー”というタイトルの講演に対してRaytheon のDarryl Nelson に授与されたSoftware Engineering InstituteのSATURN 2013カンファレンスについて論じている. 彼は, ブラジルのPUCRS のComputer Science School の教授であるRafael Prikladnicki とIBMのSoftware Group のチーフソフトウェアエコノミストのWalker Royce がIEEE Software Advisory Board に迎えたことも歓迎する.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040003.html
IEEE Softwareの編集長であるForrest Shull, EEE Software Advisory Boardの委員長であるEmerita Frances Paulisch, IEEE Softwareの元編集長だったEmeritus Hakan Erdogmus, IEEE Transactions on Software Engineeringの編集長Bashar Nuseibehを含む, ソフトウェア研究コミュニティーのメンバーが最近亡くなったDavid Notkinを追悼する,
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040007.html
Iowa State Universityの ソフトウェア工学のLanh & Oanh Nguyen教授であるDavid WeissがIEEE SoftwareのMarch/April 2013号のインパクトコラムの記事 “Landing a Spacecraft on Mars”に賛辞を表す
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040008.html
Felix Bachmann, Software Engineering Institute
Luis Carballo, Bursatec
James McHale and Robert L. Nord, Software Engineering Institute
本コラムはすべてストーリーづくめであり,ペーパーバックの推理小説のようにワクワクするものである. 詳細はすべて含まれており, それを台無しにしたくはないが, ハッピーエンドである. 本当に古い(20年前!)旧システムに対して新たなシステムを設計し, 実装するという意味で, 物語は古いものに関するものであり, 秘密のソースの時代を救うために外部の研究コンサルタントを用いるという意味で, 物語は新しいものに関するものでもある. 楽しんで下さい! Linda Rising, 共同編集者
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040009-abs.html
Grady Booch, IBM
コンピューティングのカーテンの背後のソフトウェアの比重が高いシステムの背後の不思議を凝視する. 魔法のように見える人達もいるだろう; それでも, ほとんどの人にとって単純に動作する限り, その内部の動作は大事ではない. しかしながら, カーテンの背後にいる我々は, そのようなシステムに混沌, 規則正しさ, 美しさが満ちていることを知っている.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040016.html
Jane Cleland-Huang, DePaul University
ソフトウェアの比重が高いプロジェクトは品質に関する関心で駆動される; しかしながら, プロジェクトの早い段階でそれらを抽出し, 管理することは難しいことになることがある. アーキテクチャーに精通しているペルソナは, 性能, 信頼性, セキュリティー, その他の品質目標を把握し, それらのシステム設計への影響を考慮するための具体的なアプローチを提供する.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040018.html
Diomidis Spinellis, Athens University of Economics and Business
ポータブルなコードを書くか否かは, コスト-恩恵分析の結果として判断すべきである. ポータブルなコードを良しとする大きな理由は, プロジェクトで利用可能なリソースの選択を広げることである. 技術の広範な選択により, ベンダーロックインから我々を解放し, 品質と価格に基づいて各分野で最善の技術を選択することができ, 技術的なリスクを最小にすることができる. しかしながら, ポータブルなコードは機能, 表現の豊かさ, 効率を低下させかねない. 折衷コースとしては, ポータブルではないコードの周りにアプリケーションの残りの部分から分離させるための境界を引くというものもある. 他のアプローチとしては, 負けを認めて, ネイティブの最高の体験をもたらすコードを書くというものもある. 長期的には, 分けて保守されたコードベースは一体のコードベースよりも複雑ではないものになりえる
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040022.html
Klaus Schmid, University of Hildesheim
Eduardo Santana de Almeida, Federal University of Bahia and Fraunhofer Project Center for Software and Systems Engineering
プロダクトライン・エンジニアリング(PLE)は, 定義された方法によって, 再利用および変動性を管理することで, ソフトウェア開発の成熟度をより高度な段階へと導く, 即戦力といえる数少ない手法のうちの1つである. この手法の目的は, 速い周期で, 管理可能なライフサイクル・コストで, 決められた品質水準の, 特定の製品のバリエーションを供給することである. 多くのITおよびソフトウェア組織がPLEに着手してきたが, この考え方を工業化することに失敗しており, 持続的な利益を達成できていない. 著者 Klaus Schmid と Eduardo Santana de Almeida は変化をモデル化し管理するための最新技術に目を向けることで, PLE を促進する.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040024-abs.html
Tim Menzies , West Virginia University
Thomas Zimmermann, Microsoft Research
IEEE Software の本特集号のゲスト編集者が爆発的に成長している分野である, ソフトウェア分析学の恩恵(と欠点)に言及した記事を募集した. 応募された記事が多数に及んだので, 本特集を2号に分割しなければならなかった. September/October号ではさらに多くの記事を目にするだろう. 記事を概念的な基盤によって分割したので, 両号とも同じぐらい優れた記事が掲載されるだろう.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040031.html
Robert Musson, Microsoft
Jacqueline Richards, Microsoft
Danyel Fisher, Microsoft Research
Christian Bird, Microsoft Research
Brian Bussone, Microsoft
Sandipan Ganguly, Microsoft
新たな分析パッケージは, 開発サイクルの早期に性能に注目し, 進捗を評価し, 欠陥を識別し, 予定を見積もることで開発チームが性能に関する問題を識別し, 優先順位付けすることを助けるようなビジュアル化をもたらす.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040038-abs.html
Olga Baysal, University of Waterloo
Reid Holmes, University of Waterloo
Michael W. Godfrey, University of Waterloo
Mozilla 開発者に対するインタビューから, 開発者の状況認識を改善するための定性的なダッシュボードが必要であることが分かる. このダッシュボードは, タスクの追跡と優先順位付けの機能を提供し, 他の開発者の負荷が見えるようにし, 個別のアクションを一覧にし, 日々の開発タスクを実行する際の負荷を管理することを支援するカスタムビューを提供する.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040046-abs.html
Ahmed E. Hassan, Queen's University, Canada
Abram Hindle, University of Alberta
Per Runeson, Lund University
Martin Shepperd, Brunel University
Prem Devanbu, University of California, Davis
Sunghun Kim, Hong Kong University of Science and Technology
本特集号に向けて, ソフトウェア分析学で専門家として認められている6名のパネルにこの分野で最も大事な, あるいは見逃れている側面と考えている点をうき立たせるための質問を行った. これらのパネラー全員は, 現在の実践において見られるよりもはるかに広い視点で分析について論じている: つまり, ソフトウェア分析学は開発者(Ahmed Hassan)や数字(Per Runeson)を超えるべきである. 分析はその妥当性を実務者に証明すべきでもある(Abram Hindle, Martin Shepperd). 統計的な自然言語処理に基づく“自然な”ソフトウェア分析学の機会が今ある (Prem Devanbu). 最後に, ソフトウェア分析学にはTVの24時間のChloe O’BrianやJack Bauerのような情報分析者やフィールド・エージェントが必要である(Sung Kim).
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040053-abs.html
Philip M. Johnson, University of Hawaii at Manoa
開発者や研究者は, 簡単に得られる分析と, プライバシーや負荷の懸念を伴うより豊かな分析との間のトレードオフを考慮せねばならない.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040057-abs.html
Jacek Czerwonka, Microsoft
Nachiappan Nagappan, Microsoft Research
Wolfram Schulte, Microsoft
Brendan Murphy, Microsoft Research
本記事は, 開発プロセスデータを収集し, 分析するためソフトウェア開発データ分析プラットホームであるCODEMINE をマイクロソフトが開発してきた過程, その制約や重要な組織や技術における選択を概観する.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040064-abs.html
Dong-Hyun Lee, Korea University
Hoh Peter In, Korea University
Keun Lee, Samsung Electronics
Sooyong Park, Sogang University
Mike Hinchey, Lero--The Irish Software Engineering Research Centre, University of Limerick
動的な設計戦略は, 製品のライフサイクル設計案を選定し, ソフトウェア集約的な組込みシステムについて, 全体的なライフサイクルを通して利益を最大化する移行計画を作成する方法を提供する.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040072-abs.html
Yang-Ming Zhu, Philips Healthcare
David Faller, Philips Healthcare
2つの開発プロジェクト, 3つの開発拠点, 約30名のソフトウェアエンジニア, 1,354,000行のソースコードからなる本ケーススタディは, 製品の品質を評価する方法として簡易な欠陥密度測定法を採用することの利点を示す.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040081-abs.html
Ariel Rabkin, Princeton University
Randy Howard Katz, University of California, Berkeley
数百のサポートチケットのサンブルにより, ビッグデータのストレージと処理システムの共通の問題が明らかになった.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040088-abs.html
Rashina Hoda, University of Auckland
Jeffry Babb, West Texas A&M University
Jacob Norbjerg, Copenhagen Business School
今日のソフトウェア開発で難しいのは, 新たな技術や管理プラクティス, 新しく複雑な技術スキル, 機能横断的なスキル, 実験的な試みから教訓を継続的に適用できるような学習するチームを求めることである. 動作するソフトウェアを頻繁に納品するというプレッシャーは, ソフトウェアチームに学習に注目したプラクティスを犠牲にすることを強いる. プレッシャーの下での効果的な学習には, 振り返りのような元来のアジャイルプラクティスや学習のためのスパイクのような適応戦略の実装が含まれる. チーム, 園上役, 顧客のすべてが, 将来のソフトウェア開発の風変わりな気候と地図に載っていない理領域に勇敢に立ち向かう鍵として学習するチームを作りだすことの重要性を認識しなければならない.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040095-abs.html
Michiel van Genuchten, MTOnyx
Les Hatton, Oakwood Computing Associates and Kingston University
過去数年間に渡り, インパクトコラムで提案された年平均成長率 (CAGR) やソフトウェアのマイレージのようなメトリックスが世界中の組織で実際に適用されてきた. 本号の掲載分では, いくつかの例を示し, メトリックスの適用可能性と限界を論じる.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040099-abs.html
Tom DeMarco, Atlantic Systems Guild
ソフトウェア産業が成熟するにつれて, 要求プロセスは予期しなかった権力の移行, 仕事の技術的ではない部分の複雑さの増大, 前世紀に従ってきた迷信のいくつかの放棄に対応してこなければならなかった.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/04/mso2013040104.pdf
© 2013 OGIS-RI Co., Ltd. |
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