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[2013 年 7 月号] |
[技術講座]
IEEE Software Mar/Apr 2013号の特集は、"Twin Peaks (双子の頂き)"です。 "Twin Peaks"は、相互の絡まり合う要求とアーキテクチャーのことを意味するそうです。 アーキテクチャー上重大な要求やアーキテクチャー上の判断への影響、要求とアーキテクチャーのミスマッチを減らすための方法などが紹介されています。
謹んでIEEE Softwareの March/April 2013 (Vol. 30, No. 2) 号の目次と要旨をお送りします. 各号では無償の記事(英語)やポッドキャスト(英語)がいくつか提供されており, それらは要旨の下のリンクから入手することができます. 残りの技術的な記事を入手するために, 英語の印刷版[www.computer.org/subscribe/sw-jp], またはデジタル版[www.qMags.com/ISW/jp]を購読することができます. お問い合わせは, 編集長であるBrian Brannon (bbrannon@computer.org)宛てに電子メールでお願い致します.
Forrest Shull, Fraunhofer Center for Experimental Software Engineering
IEEE Software 編集長の Forrest Shull が, ソフトウェア開発のすべての側面で, 大局的な視点を維持しながら, 専門家の原則を有し, 適用することの重要性を説明する.
彼は, 自分の見解を裏付けるために Philippe Krutchten, Ellen Gottesdiener, Mary Gorman による研究を引用する.
加えて, 彼は, IEEE Software 編集委員会に加わった Adam Welc 博士を歓迎し, 2012 年のソフトウェア工学と応用コンピューティングについてのアフリカ会議を説明する.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/02/mso2013020002.html
Johanna Rothman
Shane Hastie, Software Education
我々はアジャイルソフトウェア開発に関する著作をたくさん目にしてきた.
そこでは, 要求, アーキテクチャー, 設計, コーディング, テスティングにおける新たな問題に取り組むために様々な趣向, 手法が現れている.
それでも, 何らかの形のアジャイル開発を試みて失敗をしたという人達の経験に基づく実際の具体的で客観的な教訓を目にすることはまれである.
メモを取る用意をして下さい! ‐ Linda Rising, 共同編集者
https://doi.ieeecomputersociety.org/10.1109/MS.2013.33
Grady Booch, IBM
心の計算可能性という話題は, 複雑な哲学的, 倫理的, 技術的な課題をもたらす.
それらをさておき, この話題は我々をアルゴリズムの性質へと誘う. 我々はアルゴリズムに囲まれている.
つまり, コンピューティングの歴史はアルゴリズムの進歩の歴史でもある.
世の中では, アルゴリズムはコンピューティングが自ら作った不思議の一部であるが, それらの性質を理解することはコンピューティング的な思考の重要な部分である.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/02/mso2013020011.html
Neil Maiden, City University London
要求作業は, 本当は問題解決を行うものである.
その主たる機能は問題の所在と範囲を特定することであり, その後にそれらの問題に対する解決策を作り, 記述する.
https://doi.ieeecomputersociety.org/10.1109/MS.2013.35
Dennis Mancl, Alcatel-Lucent
Steven Fraser, Cisco Research Center
2012年10月25日にACM主催のSPLASHカンファレンスで”ソフトウェアツールの調査, 規模とスコープの問題か, コモディティー化の問題か?” というパネル討論のために6名の実践者と学者が集まった.
本コラムはセッションの記録に基づいて議論の内容をカンファレンス後に報告するものである.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2013/02/mso2013020016.html
Filippo Lanubile, University of Bari
Fabio Calefato, University of Bari
Christof Ebert, Vector Consulting Services
チームの連携が不十分であることでしばしばグローバルなソフトウェア開発が難しくなる.
グループ意識により, チームの信頼, 関係, 効率を改善することができる.
本コラムで, Filippo Lanubile, Fabio Calefato と私はグループ意識と連携を支援する中心的な技術とツールを調査した.
技術に対する洞察は, IEEEがスポンサーとなっているInternational Conference on Global Software Engineering (ICGSE)を含む関係するカンファレンスでの議論や発表からえたものである.
読者やカラムの著者になりうる人達から本コラムやもっと知りたい技術に関するご意見をお待ちしています. ‐ Christof Ebert
https://doi.ieeecomputersociety.org/10.1109/MS.2013.30
Jane Cleland-Huang, DePaul University
Robert S. Hanmer, Alcatel-Lucent
Sam Supakkul, Sabre
Mehdi Mirakhorli, DePaul University
非機能要求または, サービスレベル契約, 品質特性, 性能制約, アーキテクチャー重大な要求と言及されることが多い品質に関する関心事は, セキュリティー, 性能, 信頼性, 保守性のようなシステムレベルの特性を表現する.
機能要求とともに, これらの品質に関する関心事がシステムのアーキテクチャー設計を推進, 制約し, 慎重に考慮し, バランスを取らねばならない重大なトレードオフをもたらすことが多い.
要求とアーキテクチャーの間に存在する依存性は, 要求とアーキテクチャーの双子の頂きと述べられてきた.
https://doi.ieeecomputersociety.org/10.1109/MS.2013.39
Mehdi Mirakhorli and Jane Cleland-Huang, DePaul University
本号のゲスト編集者であるMehdi Mirakhorli とJane Cleland-Huangが昨年10月に実施したインタビューで, 要求とアーキテクチャーとの絡まり合いについてソフトウェアアーキテクトとしての視点を共有しているDaniel Dvorak とJan Bosch の話を聞いた.
Dvorakは, NASAのソフトウェアアーキテクチャーレビュー委員会のリーダーであり, Deep Space OneとMars Science Laboratoryを含む様々な技術開発プロジェクトや宇宙ミッションに従事してきた.
Boschは, 一般的に数十万から数百万人にも及ぶ顧客が利用するSaaS (software-as-a-service)やWeb2.0のソリューションを設計し, 実装してきた豊富な経験を持つソフトウェアアーキテクトであり, アジャイル主義者である.
https://doi.ieeecomputersociety.org/10.1109/MS.2013.40
Lianping Chen, University of Limerick and Paddy Power PLC
Muhammad Ali Babar, Lancaster University and IT University of Copenhagen
Bashar Nuseibeh, University of Limerick and The Open University
様々な規模と領域に渡る90名の実践者についての実証的な調査に基づいてアーキテクチャー上重大な要求を特徴づける新たなフレームワーク.
https://doi.ieeecomputersociety.org/10.1109/MS.2012.174
Humberto Cervantes, Autonomous Metropolitan University, Mexico City
Perla Velasco-Elizondo, Autonomous University of Zacatecas
Rick Kazman, University of Hawaii
アーキテクチャー設計のための全体論的なアプローチでは, トップダウンの概念と, ボトムアップの概念である実装成果物の両方を使う.
それにより, 設計手法に一般的に見られる抽象的な概念と, アーキテクトが日々使う技術的な概念のミスマッチを減らす.
https://doi.ieeecomputersociety.org/10.1109/MS.2012.175
Michael W. Whalen, University of Minnesota
Andrew Gacek and Darren Cofer, Rockwell Collins
Anitha Murugesan, Mats P.E. Heimdahl, and Sanjai Rayadurgam, University of Minnesota
要求とアーキテクチャー設計は, 現在あるよりも, もっと密に足並みを揃えるべきである:
つまり, 要求モデルは階層的にシステムを作ることに責任を負わねばならないし, アーキテクチャー設計の記法はシステムコンポーネントに対する要求仕様をよりよくサポートしなければならない.
https://doi.ieeecomputersociety.org/10.1109/MS.2012.173
David Ameller and Claudia Ayala, BarcelonaTech-Universitat Politècnica de Catalunya
Jordi Cabot, École des Mines de Nantes
Xavier Franch, BarcelonaTech-Universitat Politècnica de Catalunya
ソフトウェアアーキテクトがどのようにエンジニアリングの観点から非機能要求に向き合っているのか, また非機能要求がどのように意思決定に影響を与えるのかについて取り上げているソフトウェアアーキテクトの調査報告である.
https://doi.ieeecomputersociety.org/10.1109/MS.2012.176
Katharina Sägesser, Credit Suisse
Bonney Joseph, Wipro Technologies
Rainer Grau, Zuhlke
大組織において, よく確立されたウォーターフォールライフサイクルモデルを反復モデルによるソフトウェア開発で補うという決断には慎重に調整された変更管理プロジェクトが求められた.
https://doi.ieeecomputersociety.org/10.1109/MS.2012.74
Magne Jorgensen, Simula Research Laboratory
相対見積もりは類似性について偏った評価とソフトウェア開発の作業の労力の楽観的すぎる見積もりに結果として陥りかねない. エンピリカルな研究は見積もり精度の理由を説明し, 改善する方法を提示する.
https://doi.ieeecomputersociety.org/10.1109/MS.2012.70
Frank Buschmann, Siemens Corporate Technology
Kevlin Henney
アジャイル開発ではアーキテクチャーは必要か? アーキテクチャーはアジャイル開発が必要か? これら2つの質問は, 繰り返し議論されてきている.
しばしば素晴らしい情熱を伴うが開けっぴろげな気持ちよりも特定の方向に偏っていることが非常に多い.
本号のコラムで, 著者らはこの議論により公平無私な観点を提供しようと試みている.
文化的に偏った前提を課したり, 議論する代わりに, 著者らはより開けっぴろげで中立的な質問を検討する:
アーキテクチャーとプロセスの間の関係とは?
https://doi.ieeecomputersociety.org/10.1109/MS.2013.25
Gerard J. Holzmann, NASA
火星に宇宙船を安全に着陸させるためにはどれほどのソフトウェアが必要であり, そしてそれらすべてのコードをどのように信頼できるものにできるか?
本コラムで, Gerard Holzmannは適用されたソフトウェア開発プロセスを説明している ‐ Michiel van GenuchtenとLes Hatton
https://doi.ieeecomputersociety.org/10.1109/MS.2013.32
David Budgen, Durham University
デザインパターン文献のマッピング研究と二つの追加調査の組み合わせにより, "Gang of Four"のパターンが, 設計知識の伝達に有用な方法を提供すること, またその使用がよりよい設計につながることについて, 限られた経験的証拠しかないことを示している.
https://doi.ieeecomputersociety.org/10.1109/MS.2013.26
Rashina Hoda, University of Auckland
ソフトウェア開発チームはもはや指示と統制の世界にはもはや住まない, あるいは住みたいとは思わない.
それらの人達は自己組織化し, 自分達を導く適応的で支援型で 協調的なリーダーシップを望んでいる.
この新世代の管理では, マネージャーが信頼の風土を築き, 意思決定へのチーム参加を促し, 革新を支援することが求められている.
簡単に言えば, マネージャーは従来の(細かい)管理を止め, 自己組織化されたチームと権力を共有しなければならない.
https://doi.ieeecomputersociety.org/10.1109/MS.2013.34
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