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[インターネット時代のオブジェクト指向入門]


(1) インターネット・イントラネット時代の情報システムの課題とオブジェクト指向

インターネット・イントラネットの波はここ一年のうちに急速にひろまり、従来の情報システムの形態を根本的に変えつつあります。クライアントサーバシステムでは、ベンダの固有のアーキテクチャを採用することを余儀なくされ、クライアントとサーバは非常に緊密に結びついていました。そのため利用するサーバのアプリケーションや情報に応じて、クライアントを切り替えるなどの操作が日常茶飯事のように行われていました。これに対し、WWWのシステムでは、ブラウザさえあれば、ユーザは扱うデータや動作OSなどを気にせずに、アプリケーションを自由に使うことが可能になりました。逆にいえば開発者側からは、WWW上のアプリケーションを開発する際には、新たな問題を考慮しなければならなくなったといえます。

要求される事項を列挙すると、以下のようになります。

1:常に統一的なインターフェースが提供される
2:マルチメディアも含めた複雑な情報が扱える
3:サーバの変更や、クライアント数の増加などシステム構成の変化に対応できる
4:多言語、多OS、多ノードで、同じように動作する

これを実現するには、クライアントやサーバは、個々が独立してそれぞれの役目を果たし、扱う情報や、システム構造の複雑さを、使う側から隠すということが必要になります。オブジェクト指向は、この要件を満たすために非常に適しているのです。


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