ObjectSquare

[シリコンバレー放蕩(?)記]


シ リ コ ン バ レ ー 放 蕩 ( ? ) 記

- 第五回 日本勢の健闘 -

みなさん,こんにちは.前回の記事からややあいてしまいましたが,如何お過ごしでしょ うか.この記事を執筆している今現在,2004年アテネオリンピックが開催されていま す.アメリカのテレビでは当然のことながらアメリカ選手の活躍が集中して放映されてい るため,私は残念ながら日本人選手の活躍をテレビで見ることができません.たまにテレ ビで放映されるのは,アメリカの選手が活躍する種目に日本人選手が出場している場合の みなのです.
さて,今回はここシリコンバレーで感じることのできる日本製品の健闘について書いてみ たいと思います.

駐車場の様子 ここシリコンバレーでは,世界中のあらゆる国の人々と接する機会があります.私の個人 的な友人を含めると,そのほとんどがアメリカ以外の国で生まれ育った人達です.そう いった人達と会話をしていると,よくそれぞれの国の気候や環境が話題に上り,各国のイ メージを話し合ったりすることがよくあります.
私は,学生の頃から歴史や地理が苦手で,友人の出身国についてや,ときには(外国から みた)日本の歴史でさえも教えられることが多々あります.そのような会話をしている と,以前に比べ日本について意識することが多くなりました.そして日常生活の中に様々 な日本やアジアを感じます.(学生の頃からこのような感覚があれば,もっと歴史や地理 が好きになれたかもしれません.)

シリコンバレーで日本を一番強く感じることができるのは,車ではないでしょうか.この 辺りは比較的裕福な人が多いようで,高級車に乗っている人を非常によく見かけます. ヨーロッパ車ではメルセデス・ベンツやBMW,フォルクスワーゲン,ジャガーが人気の ようです.また,日本車ではレクサス(トヨタ自動車)やアキュラ(本田技研工業)が大き く健闘しています.さらに韓国車のヒュンダイも健闘しています.
市街地や高道路を走っていると,これらのアメリカ車以外の高級車種が本当にたくさん 走っています.個人的な感覚では,ヨーロッパ車,アジア車,アメリカ車の割合がそれぞ れ1/3づつといった感じです. もちろん私は日本の自動車産業に携わっているわけではないのですが,シリコンバレーと いう日本から離れた土地で日本車が高く評価されているのを見聞きすると,日本人として 非常に嬉しく思います.

山頂からの眺め また,アニメやゲームの分野でも日本のものが高く評価されているようです.休日にテレ ビのチャンネルをポチポチ変えていると,よく日本のアニメの吹き替え版が放送されてい るのを見ることができます.(先日放送されていた『ルパン三世』では,吹き替えの声を できるだけオリジナルのものに似せようと努力していました.)人気のあるビデオゲーム 機はマイクロソフトのXBOXに加えて,プレイステーション2やNINTENDOで, ゲームソフト売り場ではこの三つの機種向けのソフトがほぼ同じ広さで置いてあります. さらにそのソフトを見ると,日本製のソフトがかなりの割合を占めているのにも驚きまし た.
実はこちらに来て,DVDプレイヤーを兼ねてプレイステーション2を購入しました.そ の後いくつかのゲームソフトも購入したのですが,そのほとんどが日本製のゲームだとい うことに後で気が付きました.(これは,日本で製作されるゲームが日本人である私の好 みに合致することが多いというだけなのかもしれませんが.)

次に携帯電話市場です.ここでは,お隣の国である韓国のサムスンが頑張っています.こ こ数年でアメリカ全体の携帯電話市場は大きく成長しているようです.以前からノキアや モトローラが携帯電話機としては大きなシェアを持っていましたが,そこにサムスンが食 い込み,大きくシェアを伸ばしています.またもや私事ですが,使っている携帯電話がサ ムスン製のものです.携帯電話を買いに行ったときに,その場で購入ができる機種の中で 一番小さいものという基準で選びました.非常に小さく,あまり大きくない私の手の中に もすっぽりと納まります.
携帯電話機では,日本製のものを見かけることは少ないのが残念です.しかし,最近は日 本でも韓国ブームが起こっているそうですし,私もこちらで最も仲良くしているのは韓国 出身の友人で,彼等の影響か韓国という国を非常に身近に感じているということもあり, ちょっと取り上げてみました.

今回はシリコンバレーにおける日本製品の健闘について私個人が感じることを書いてみま した.私はこちらに来て世界の様々な国の出身である人達と接することによって,自分が 日本人であること,アジア人であることを強く意識するようになっています.日本を含め てそれぞれの国にはそれぞれのいい所や悪いところがあると思いますが,やはり日本のい い所を褒められると嬉しいものですね.

sigemoto



© 2004 OGIS-RI Co., Ltd.
Prev Index Next
Prev. Index Next.