[2014 年 11 月号] |
[技術講座]
内省的なソフトウェア開発者 (Reflective Software Engineer)
謹んでIEEE Softwareの July/August 2014 (Vol. 31, No. 4) 号の目次と要旨をお送りします. 各号では無償の記事(英語)やポッドキャスト(英語)がいくつか提供されており, それらは要旨の下のリンクから入手することができます. 残りの技術的な記事を入手するために, 英語の印刷版[www.computer.org/subscribe/sw-jp], またはデジタル版[www.qMags.com/ISW/jp]を購読することができます. お問い合わせは, 編集長であるBrian Brannon (bbrannon@computer.org)宛てに電子メールでお願い致します.
Forrest Shull , Software Engineering Institute of Carnegie Mellon University
IEEE Softwareの編集長であるForrest Shullが, 作家でありコンサルタントであるLinda Risingとソフトウェアチームにおける振り返りの威力について語る.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040004.pdf(581KB)
Grady Booch , IBM
開発者からアーキテクトへと, ビジネス分析者からユーザーへと, その回答が我々が従事するシステムを形作る数多くの大きな質問がなされる. 個人として, 我々は各々自分の人生において多くの役割を果たし, それ自体に自分達の旅路に付きまとう, いくつかのより大きな質問がある: つまり, 特定の如何なる役割を超えた質問であり, 技術によって回答できない質問である.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040009-abs.html
George Fairbanks , Google
アーキテクチュラルホイスティングは, 意図した設計上の制約を守らせる責任を開発者の努力だけに頼るのではなく,コードで実装するものである. これは, 設計ルールを実装する際の不整合や間違いを避けることによりグローバルなシステムの特性を達成するためにチームの助けになり得るものである.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040012-abs.html
Diomidis Spinellis , Athens University of Economics and Business
サービスのプロビジョニングを管理したり, 制御することはやっかいであるが, Rudeckのようなサービスのオーケストレーションのためのツールは我々の生活をより楽にし得るものである. Rudeckは, ソフトウェアを配置したり, その運用を構成したりするタスクを定義できるようにすることでソフトウェアの構築とシステムの構成の間のギャップを埋める. Rundeckのインストール後,管理者は一般的にジョブ自身とともにジョブが実行されるだろう計算ノード(ホスト)の特性を定義する. ジョブの定義には, そのオプションとワークフローの指定が含まれる.管理者は, 各ノードで動作するノードステップまたはワークフロー全体を1回実行するステップによりワークフローを定義する. 1つのジョブが実行される際に, 管理者はそれに対するオプションを入力しなければならないとともに, そのジョブが実行されるだろうノードを制御できる. ジョブのすべての活動はクエリー可能なデータベースに保管される. きめ細かなアクセス制御により, 管理者はグループを定義したり, プロジェクト, グループ, ジョブ毎のアクセス制御ポリシーを定義することができる. Rundeckのピカピカのグラフィカルインターフェースは, Rundeckを幅広いユーザーペースにアピールするものにし得る.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040016-abs.html
Michael Weyrich , University of Stuttgart
Jan-Philipp Schmidt , University of Stuttgart
Christof Ebert , Vector Consulting Services
無線通信は我々の日常生活の一部であるが, その産業での配置を考えると網羅性, エネルギー消費, 信頼性, セキュリティーに関する重要な質問が多数ある. Michael Weyrichと, Jan-Philipp Schmidt, 私はワイヤレスのマシン・ツー・マシン(M2M)の技術の概観を提供する.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040019-abs.html
Daniel Graziotin , Free University of Bozen-Bolzano
Xiaofeng Wang , Free University of Bozen-Bolzano
Pekka Abrahamsson , Free University of Bozen-Bolzano
複数の研究が, 生産性に話が及ぶと開発者の幸せには十分な報いがあるということを示している.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040024-abs.html
Jane Cleland-Huang , DePaul University
健康管理データや金融情報をユーザーから収集するソフトウェアシステムを構築していると想像してみよう.この個人情報をアクセス制御メカニズム, 痕跡の監査, トランザクション制御, 送信の暗号化などにより詮索する目から守るべきというのは明らかに思えるかもしれない.しかし, 実際にはおそらくあまりに明白なために多くの場合においておざなりなセキュリティー分析を行い, 一般的なセキュリティー要求を作ってしまう. しかし, これはセキュアーなソフトウェアを構築するための適切な方法だろうか? プロジェクトを横断してセキュリティー要求があまりに似ているのでプロダクトレベルのニーズや,各プロジェクトで個別のレベルで要求を文書化するの時間を費やす必要がないだけなのだろうか? https://youtu.be/qoocRI-7yRQで提供されるWeb上の付録は音声のポッドキャストであり, そこでは著者Jane Cleland-Huangがセキュリティーニーズを分析し, プロダクトレベルのセキュリティー要求を定義するためにどの程度の時間と 労力を費やするについて良く分かった上での判断を下すことの重要性を論じている.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040028.pdf(586KB)
Tore Dybå , SINTEF
Neil Maiden , City University London
Robert Glass , Computing Trends
過去のプラクティスを振り返る懐の深さは, ソフトウェア開発における継続的な学習で重要である. 振り返りは, 何回かの経験のサイクルとそれに続くその経験からの学習の意識的な適用としてしばしば実行され, その間に特に新しかったり, 複雑だったり, それらの両方だったりする状況において, ソフトウェア開発者は比較を検討し, 代替の選択肢を考慮し, 広い観点を取り, 推測を行う. そのような振り返りのプラクティスは, 組織, チーム, 個人の効果的な開発プラクティスというような異なる分野において示されてきた. 振り返りに関する本特集のゲスト編集者がこの概念を一般的に説明し, 選ばれた記事を個別に説明する.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040032.pdf(1226KB)
Elizabeth Bjarnason , Lund University
Anne Hess , Fraunhofer Institute for Experimental Software Engineering
Richard Berntsson Svensson , Chalmers, University of Gothenburg
Björn Regnell , Lund University
Joerg Doerr , Fraunhofer Institute for Experimental Software Engineering
プロジェクトの振り返りは, プロジェクトチームが一緒にコミュニケーションギャップと, 今後のプロジェクトを改善するためのプラクティスに気づくための強力な手段になり得る. しかしながら, プロジェクトメンバーが振り返りの時間を取っても, 正確に思い出したり, 過去の出来事を建設的に一緒に議論することは難しいことになり得る. プロジェクトの出来事を可視化する事実に基づくタイムラインは, より良い代替手段を提供する.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040037-abs.html
Christopher N. Bull , Lancaster University
Jon Whittle , Lancaster University
学習は生涯に渡るプロセスである, 特にテンポが速いソフトウェア業界においては. 正式なトレーニングコースに加えて, 優秀なソフトウェア開発者は過去に自分が行ったことを振り返って継続的に学ぶ. しかしながら, 振り返りプラクティスは大学のソフトウェア工学の教育ではほとんど教えられていない. 振り返りテクニックを基本から教える1つの方法は, スタジオに基づく学習によるものである.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040037-abs.html
Jeffry Babb , West Texas A&M University
Rashina Hoda , University of Auckland
Jacob Norbjerg , Aalborg University
アジャイルの原則の理論的土台は, 定期的な振り返りを持続可能な開発ペースと継続学習を行う手段として強調する. しかし実際には, 反復の高いプレッシャーがそのようなプラクティスを実践する機会を減らしうる. 振り返りアジャイル学習モデル (REALM) はインド, ニュージーランド, アメリカでのアジャイル開発の実践の調査で得られた結果と洞察を振り返りプラクティスに対するSchön理論と組み合わせる.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040051-abs.html
David Parsons , Massey University
Anuradha Mathrani , Massey University
Teo Susnjak , Massey University
Arno Leist , Massey University
コードリトリート(Coderetreat)は−自分達の技能を鍛えるために打ち解けているが知的に挑戦的な環境でソフトウェア開発者が1日過ごすイベントであり−単一のプログラミングの課題に複数のコーディングパートナーとともに取り組むことにより振り返りプラクティスを促す. 学部のソフトウェアアーキテクチャーを研究する最終学年のグループに対する実験で, コードリトリートはその中で自己振り返りの複数の側面とモチベーションを育む状況をもたらすことが明らかになった.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040058-abs.html
Alexander Boden , University of Siegen and Fraunhofer FIT
Christian Dorner , University of Siegen and Fraunhofer FIT
Sebastian Draxler , University of Siegen and Fraunhofer FIT
Volkmar Pipek , University of Siegen and Fraunhofer FIT
Gunnar Stevens , University of Siegen and Fraunhofer FIT
Volker Wulf , University of Siegen and Fraunhofer FIT
ビジネスニーズとITソリューションの間のギャップを埋めることがサービス指向コンピューティングの大きな課題であり, 最近の研究はサービスに基づくアプリケーション開発にエンドユーザーを巻き込むことの重要性を強調している. 分かりやすいスクリーンベースのツールの複数バージョンにおいて, 2つの異なるアプローチの分析から,自身のビジネスプロセスの理解に基づいてユーザーが技術的なワークフローモデルに関与し得る方法を示す.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040065-abs.html
Xiaofeng Wang , Free University of Bozen-Bolzano
Ilona Kuzmickaja , Free University of Bozen-Bolzano
Klaas-Jan Stol , Lero--The Irish Software Engineering Research Centre
Pekka Abrahamsson , Free University of Bozen-Bolzano
Brian Fitzgerald , Lero--The Irish Software Engineering Research Centre
マイクロブログは, 企業とオープンソースコミュニティーの両方に素早く浸透したソーシャルメディアの一般的な形式である. しかしながら, オープンソースコミュニティーが正確にどのようにマイクロブログを活用し得たのかはよく分かっていない.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040072-abs.html
Francisco Ortin , University of Oviedo
Patricia Conde , University of Oviedo
Daniel Fernandez-Lanvin , University of Oviedo
Raul Izquierdo , University of Oviedo
Java 7プラットホームは, その仮想マシンにinvokedynamic オペコードを含んでおり, このフィーチャーはメソッドが呼び出す場所のリンクをプログラマーが定義し, 動的に変更することを可能にすることでプラットホームの最適化を維持する. 新しいライブラリーの性能の包括的な評価には, 実際のJavaアプリケーションの最適化方法が含まれる.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040082-abs.html
Ana M. Moreno , Universidad Politécnica de Madrid
María-Isabel Sánchez-Segura , Universidad Carlos III de Madrid
Fuensanta Medina-Dominguez , Universidad Carlos III de Madrid
Gonzalo Cuevas , Universidad Politécnica de Madrid
ソフトウェア開発者の教育は積年の課題であるが, ソフトウェア工学の教育標準 (SE 2004 and GSwE 2009) と最もよく知られたソフトウェアプロセス改善モデルの1つ (CMMI-DEV) との重なりを調べた結果は産業界と学術の世界と両方にとって有用だと実証できるかもしれない.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040091-abs.html
Tom DeMarco
アプリケーションソフトウェア市場が変わることで, 個別のプレーヤーの機会が増える見込みがある.
https://www.computer.org/csdl/mags/so/2014/04/mso2014040100.pdf(1117KB)
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