[オブジェクト指向モデリング言語
UML]
- 情報処理 VOL.40 NO.1, NO.3より
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UMLのメタモデル
UMLでは,メタモデルによって4階層の言語構成を規定している.
「モデル要素」層では,UMLで用いられるモデルを構成する基本概念を定義する.モデル要素は大きく表-1の9種類に分類でき,これらの要素を関係付けてより大きなモデル概念を定義していくことで最終的に,オブジェクト指向ダイアグラムが定義される.
構造 | クラス/オブジェクト | 共通の構造と挙動を持つオブジェクトの集合に対する定義 |
インタフェース | オブジェクトの外部公開部(公開操作集合) | |
コラボレーション | オブジェクトの集団の協調 | |
ユースケース | 名前の付いたシステムの振る舞い.コラボレーションによって実現される | |
プロセス/スレッド | アクティブなクラス.他のアクティブなクラスと並行動作可能 | |
コンポーネント | 再利用可能な部品.論理的な部品と物理的な部品の両方を表現 | |
ノード | ソフトウェア(コンポーネント)が配置され実行されるハードウェアデバイスの抽象化 | |
振る舞い | 相互作用 | オブジェクト間のメッセージ交信による情報の伝搬や状態変化のトリガ |
状態マシン | オブジェクトのライフサイクルとそれにともなうアクション/アクティビティ | |
その他 | パッケージ | モデル要素のコンテナ(容れ物) |
ノート | コメント,説明,注釈等のテキスト記述単位 |
基本的なモデル要素の間を結ぶのが「関係」層で規定される各種関係である.これらを用いてグラフを作成することで各種ダイアグラムが構築される.関係には,表-2に示す4種類があり,これらは同じモデル要素に対して複数回,適用できる.
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関連(集約は関連の特殊形) | 2つのインスタンス間の意味的な接続関係 |
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汎化関係 | モデル要素およびそれと置換可能なサブモデル要素との間の関係 |
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依存関係 | 別のモデル要素を使用するという関係 |
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洗練関係 | 異なる抽象レベルの間の対応関係 |
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