[オブジェクト指向モデリング言語
UML]
- 情報処理 VOL.40 NO.1, NO.3より
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UMLダイアグラム
構造を表すダイアグラム
(1)クラス図(Class Diagram)
クラス図は対象領域やシステムの静的な構造を,クラスとそれらの間の関係として表現した図である.クラスは対象を表現するモデル内で第1級の管理対象としたいものを示す.そして,クラス間にはさまざまな関係(関連,依存関係,汎化,集約)を張ることでモデルの構造を表現する.
モデルを管理するために複数のクラスをグループ化してパッケージとすることができるが,このパッケージもクラス図の構成要素となる.
図-4 クラス図の例
(2)オブジェクト図(Object Diagram)
オブジェクト図はインスタンスレベルの静的構造を表現する図である.クラス図のバリエーションと考えられ,記法もクラス図とほぼ同様である.クラス図がシステムのとりうる構造の制約を表現する一般的なモデルであるとすると,オブジェクト図はクラス図の1事例を表したものとなり,そのシステムのある実行時点におけるスナップショットを記述したものになる.また,オブジェクト図は,後述のコラボレーション図においてメッセージ情報を取り除いたものと考えることもできる.
オブジェクトはクラスシンボルのクラス名の代わりにインスタンス名にし,アンダーラインを引いて表現する.また関連の多重度は用いず,個別に個々のインスタンスとの関連リンクを張る.
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