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[1999 年 2 月号] |
[Real-Time UML]
7.他のリアルタイム方法論との比較
なお、本書以外にも組込み・リアルタイムシステムを対象と
したオブジェクト指向開発手法がいくつか存在しています。
先に紹介したROOMやOCTOPUSの他にもユースケースマップと
いった上流フェーズでのコンポーネントレベルでの協調動作
を表現する記法などがあり、本書とは逆にこれらの手法では
独自の開発手法が強調されています。OCTOPUSでは早期にサブ
システムを分離し、設計フェーズではイベント単位のコラボ
レーション毎にオブジェクトをグルーピングする作業が中心
に据えられます。ユースケースマップはアーキテクチャ設計
の局面においてオブジェクトより粗いコンポーネントレベル
での協調動作を表現することを可能にします。
対象領域が大きくサブシステム化して開発を行ったり、アー
キテクチャ設計で各サブシステム間の振る舞いを検討したり、
といった実開発の局面では、これらの手法や記法は非常に役立
ちます。もし本格的に組込み・リアルタイムシステムを開発す
るのであれば、これらの手法についても読まれることをお勧め
します。
© 1999 OGIS-RI Co., Ltd. |
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