オブジェクトの広場のメンバーが出会った場で交わされる軽い会話や、小さな試みを伝える連載「広場のたまり場」。今回は、オフィスのリフレッシュスペースで開かれている「オフィス de 縁側」を、開催者の小川さんに紹介してもらいます。
(編集:オブジェクトの広場 木村めぐみ)
中途入社で知り合いが少なく困っていた私が、ある先輩の一言をきっかけに始めた「オフィス de 縁側」。最初はただコーヒーを淹れる場所でしたが、時間が経つにつれて、私自身のマインドも変わっていきました。この記事では、1年半の歩みと気持ちの変化を含めてお伝えします。
オフィス de 縁側とは
「オフィス de 縁側」は月に一度ほど、昼休みにオフィスのリフレッシュスペースでひらく、ゆるやかな交流の場です。副業で店舗を持たずイベント出店だけをするコーヒー屋をしている私が、自分で焙煎したコーヒーを淹れて、立ち寄ってくれた方と気ままにおしゃべりする場として始めました。
常連さんがお土産を持って顔を出してくれたり、バリスタをやりたいと手を挙げてくれたり。にぎやかな日もあれば静かな日もある、まさに縁側のような空間になっています。
用意するものと持ち物
- 開催日をお知らせする案内
- コーヒー豆、器具
- 持ち物は、楽しむ気持ち♪
オフィス de 縁側の過ごし方
私:
- コーヒーを淹れたり、参加してくれた方と雑談したり
- 時にはバリスタを交代して楽しんでもらう
参加する人:
- フリースペースにふらりと立ち寄って、休憩がてら会話する
- コーヒーを飲みながら、最近気になったことなど話す
- お昼ごはんをここで食べることも
縁側が育んだ小さな交流の場
気づけば初回開催から1年半が過ぎました。今では開催を楽しみにしてくださっている方もでき、普段は話す機会が少ない人とも気軽に交流できる場になりました。
「縁側の開催日にあわせて出社した」「おしゃべりできて楽しかった」といった声をいただくたびに、やってよかったと感じます。
始めたきっかけは自分自身の困りごと
きっかけは、社内の知り合いが少ない自分自身の困りごとでした。中途入社で社内の知り合いが少なく、オフィスは自由席。誰がどこに座るかわからないため、出社しても話ができる人が見つからない。そんな状況に困り果てていました。
その悩みを知ったある先輩が「コーヒー淹れられるなら、リフレッシュスペースでコーヒーを淹れてみたら?人が来てくれて知り合いが増えるかも。怒られたらそのとき考えたらいい!」と背中を押してくれたのです。
初回はゲリラ的に開催。結果的に怒られることはなく、むしろ道具の置き場を提供してもらうなどのサポートをいただきながら、今に至っています。
やってみるからわかることがある
私自身はフットワークの軽い方だと自覚しており、プライベートでは自分がやりたいことを見つけて動くのは得意です。副業でコーヒー屋をしているのもそのひとつです。
一方、仕事では、お客さまや現場の困りごとに寄り添い、解決を支援することが中心。自分の想いを起点に挑戦しようとは思っていませんでした。
そんな中、「オフィス de 縁側」を始めたのはとても特別な体験でした。自分を起点に場をつくったことで、「やってみて、ダメなら変えればいい」という覚悟でトライする感覚を実感できました。挑戦そのものを前向きにとらえられるようになったのです。
ちょうどその頃、娘の一言をきっかけに、ビジネスを通してどうしても叶えたい想いが沸き上がりました。これは挑戦するしかないと思い、社内のスタートアッププログラムに応募。ありがたいことに審査を通過し、現在企画を進めるフェーズに入っています。
今、その企画を進めるなかで、社内メンターが伴走してくれています。ある日私が「やってみなきゃわからないですよね」と言ったとき、彼は「やってみるからわかることがあるんだよ」と言い換えてくれました。その言葉の通り、行動してみるからこそ見える景色や思いもよらない出会いがあります。縁側や新規事業もその実感を得られる大切な場となっています。
おわりに
この記事を読んでくださるみなさんに、いきなり「あなたも今すぐ挑戦して!」と言うつもりはありません。でも、私のように、ご自身の小さな違和感・モヤモヤを誰かに話してみてはいかがでしょうか。思いがけない変化が始まるかもしれません。
コーヒー片手に、ちょっとしたおしゃべりから始めませんか?出張縁側もしますので、お気軽にお声がけください。
