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広場のたまり場

他人の目標を考えるということ:タニモクに参加して感じたこと

オブジェクトの広場
木村 めぐみ
2026年3月26日

オブジェクトの広場のメンバーが出会った場で交わされる軽い会話や、小さな試みを伝える連載「広場のたまり場」。今回は、「タニモク」という他人に目標を立ててもらうワークショップに参加した筆者が、その体験で感じたことをお伝えします。

「タニモク」とは

タニモクは他人に目標を立ててもらうワークショップです。

仕事で自分の想いを起点にやりたいことを見つけるイベントを主催していたこともあり、タニモクの存在を知って興味を持った私は、大阪で初めて対面開催されたという日に参加しました。

タニモクはグループで実施します。私が参加した回は、その場で初めて会った人同士が3人でグループを作ってスタートしました。

まず、主人公となる人が自分の今の状況を3分で描いた「絵」を見せながら話し、他の人が質問をしながら主人公を知ります。限られた時間の中で、かなり集中して話を聞き合いました。その内容をインプットに、他の人が主人公の目標を考えて提案する、という流れです。1

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自分の今の状況を話す前に筆者が3分で書いた絵。下に少し見えているのは他の人が書いてくれた私の目標。

他人に目標を立ててもらうけれど、主体は自分

他人と言っても、もちろん他人任せというわけではありません。他人に目標を「決めてもらう」のではなく、「立ててもらう」というのがポイントです。この説明が最初にあったことで、参加前にうっすらと感じていた「他の人に自分の目標をコントロールされるのでは?」という不安が解消されました。

提案された目標をどう受け取るか、実際の目標にするかどうかは本人次第。主導権はあくまで自分にあります。

もう一つの特徴は、アドバイスをしないということ。目標を提案する時は、必ず「私が〇〇さんだったら」と話し始めるというルールです。

相手に一方的に自分の体験や考えを押し付けるのではなく、可能性の一つを差し出すというフラットな距離感。これは私自身も大事にしたいと思っていることでもあり、とても丁寧に考えられた仕組みだなと感じました。

他人の視点で見えた、自分の当たり前

さて、実際に他人に目標を立ててもらった感想です。

たった15分ほど初対面の人に自分のことを聞いてもらっただけなのに、私の強みを発見して、それまで考えたことのなかった目標を提案してもらえたのはちょっとうれしい驚きでした。

ITスキルや、私の雰囲気など、自分では普通だと思っていることでも、他の人の視点から見ると違って見える。タニモクの「自分の思考の枠を越えた視点をもらう」という意味を、少し実感した場面でした。

他人の目標を考えるのが思いのほか楽しい

ただ、私にとって一番印象に残ったのは、他の人の目標を考える時間でした。

相手の話を聞きながら、この人はどんな行動や思考をする人なんだろうと想像する。「目標を考える」というより、「その人の可能性を探す」感覚に近かった気がします。

すると、その人がネガティブに捉えていることも違う側面が見えてきて、いくつかの目標のアイデアが浮かんできました。

話を聞きながら頭の中でくるくると考えを巡らせ、ここが強みに見える、こういうことが合いそう、と考えた私の提案が、相手の方にも喜んでもらえて、一層うれしかった印象が残っています。

他人の目標を立ててみて感じたのは、目標を考える一連のステップが自分にとっても良い鍛錬になっているのではないかということです。

人の可能性を考えるとき、自分の中にある前提や思い込みに気づきながら、「なぜそう思うのか」と考える視点は、自分を客観的に見つめるときのヒントにもなるように感じました。

おわりに

まったく初めての人とグループになり、目標を立て合った2時間。短い時間ではあったものの、お互いの話を真剣に聞き合った結果、相手の目標を応援したいという気持ちが自然と生まれました。相手の人が目標を実行する時には、小さなことでも、私ができる協力をすることに決めています。

タニモクは、目標をきっかけに人とつながる新しい出会いの場でもありました。


  1. この記事では詳細なステップは説明していません。ご興味がある方はタニモクの公式ページをご覧ください。マニュアルも公開されています。