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ビットコイン論文からさぐる ブロックチェーンのヒント
記録によると、謎の人物サトシ・ナカモトがビットコインの論文を発表したのは、2008年秋のことでした。それから十年、いわゆる「仮想通貨」とともに「ブロックチェーン」という言葉が広く知られるようになりました。
「ブロックチェーンとはなにか。それはビットコインから生まれた技術である。しかしビットコインはブロックチェーンの一例にすぎない。ブロックチェーンはさまざまな問題を解決する応用範囲の広い技術である。」そんな声もよく耳にします。
大きな期待のもと、さまざまなブロックチェーン・プロジェクトが生まれました。けれどもこれまでのところ、ビットコインに匹敵するような事例やユースケースはまだ生まれていないと言ってよいのではないでしょうか。
本連載では、ビットコイン論文を読みながら、ブロックチェーンについて考える手がかりになりそうなあれこれを紹介します。筆者は電子マネーや暗号技術の専門家ではなく、ブロックチェーンと向きあい始めてから日が浅い者ですが、同じようにブロックチェーンの入口あたりで思いめぐらしている方々と、筆者が思うところの「ヒント」を共有できればと思います。
『ビットコイン論文からさぐるブロックチェーンのヒント』記事一覧
- 第1回 純粋な P2P(2019年1月公開)
- 第2回 トラストと非中央集権(2019年2月公開)
- 第3回 二重使用問題とトランザクション(2019年4月公開)
- 第4回 タイムスタンプ(2019年5月公開)
- 第5回 PoW(2019年6月公開)
- 第6回 ネットワークと誠実なノード 前編:理論編(2019年7月公開)
- 第7回 ネットワークと誠実なノード 後編:事例編(2019年8月公開)
- 第8回 インセンティブ 前編:論文の読解(2019年9月公開)
- 第9回 インセンティブ 後編:サトシの経済学(2019年10月公開)
- 第10回 プライバシー(2019年11月公開)
- 第11回 確率(2019年12月公開)
- 番外編 全11回のまとめ(2020年10月公開)