オブジェクトの広場のメンバーや関係者がオフィスのフリースペースで出会うと、「こないだこんな面白いことやって...」なんて具合に、軽い会話が始まることがあります。このコラムではそれと同じようなノリでちょっとしたネタを書いていきます。記念すべき初回は、30 サークルズ (30 circles) の紹介。クリエイティブな活動をする前のウォーミングアップとして最適なアクティビティです。
準備するもの
- 用意するもの:30個のマルが描かれた紙(図参照。私はパワポで自作しました)、書くもの(ボールペン等)
- 人数:複数名なら何名でも。人数が多い場合は、後で議論がしやすいような単位でグループを作ります。(アクティビティは1名からでもできますが、ディスカッションが楽しいので複数でやるのが良いと思います)
- 所要時間:10分くらい (3分のアクティビティ + 5分のディスカッション)
やりかた
- 参加者に30個のマルが描かれた紙を配ります。
- 「制限時間 3 分で、マルに描き足して、何かの絵にしてください。できるだけたくさん描いて下さい。がんばって30個全て使って下さい」と伝えます。「例えば、顔とかリンゴとか」と例を説明するとよいでしょう。
- 参加者は、3分の間に思いつく限りどんどん描いていきます。
- ファシリテーターがいる場合は、参加者の様子を見てアドバイスをしてあげた方が私は良いと思います。ゆっくり描いているようだったら、「数を多く出して!」と急かしたり、エンジニアのような真面目な人達相手にやる場合は、「間違いとかないので思いついたの描いて!」と言ってあげるとか。
- 時間が来たらグループで見比べて、意見を交換して下さい。
ディスカッション
自分の描いたものをグループの人達に簡単に説明して下さい。
他の人のアイデアの中に、自分が思いつかなかったようなものはあったでしょうか。例えば、マルを複数個使った絵(例えばぶどう)を描いた方がいらしたかと思います。そういった絵から自分が暗黙的に自分に課しているルールに気づき、もっと柔軟に発想すればいいんだといった示唆が得られると思います。
というか、そもそも30個使うのは難しいですよね。アイデアを出すのに慣れている方や子供は30個埋まると思いますが、思ったよりも描けません。多くのアイデアを出している人をみて、どうやって発想しているか考えてみてください。
私達もやってみました

弊社でもやってみました。写真のような作品ができました~。
真面目な性格のエンジニアのみなさんばかりだったので、30個埋めた人はいませんでした(^^;。でも面白いアイデアもたくさんでましたよ! ヘビがしっぽを咥えている絵(はてしない物語のアウリンのような絵)を描いた方もおられました。ヘビは元々はマルじゃいのに面白いです。
ところで、弊社では毎年、学生を対象としたソフトウェアアイデアコンテストを開催しています。あるテーマに沿ったアイデアを出してもらって、そのアイデアの優劣を競うコンテストです。昨年は「うつるソフトウェア」というテーマで開催し、素晴らしいアイデアをたくさんいただきました。「うつるソフトウェア」という曖昧なテーマでアイデアを出すのは難しかったと思います。でも、我々主催者も負けてはいられません。「面白いアイデアが出そうなテーマを設定するためのアイデア出し」という課題に今の時期は取り組んでいます。そういうわけで、30 サークルズといったアクティビティをやって、おじさんになって硬くなったアタマを柔らかくしているという訳でした(笑。