活用事例

システム運用自動化導入による運用オペレータのスキルチェンジ事例 株式会社オージス総研

運用オペレータからスキルチェンジしたメンバーを含め9名で「運用エンジニアリングチーム」を発足。

運用の交代勤務を経験した元オペレータをメインにオージス総研で組織化した「運用エンジニアリングチーム(現、自動化エンジニアリングチーム)」について、当時の運用担当者がインタビュー形式で語ります。
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プラットフォームサービス本部
クラウド基盤ソリューション部 自動化エンジニアリングチーム
マネジャー 吉野幸喜


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プラットフォームサービス本部
クラウド基盤ソリューション部 自動化エンジニアリングチーム
リーダー 辻 知晃


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プラットフォームサービス本部
運用サービス部 運用サービス第一チーム
マネジャー 臼井成州


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プラットフォームサービス本部

運用サービス部 運用サービス第一チーム
リーダー 友田英孝


チームの位置づけ

自動化推進グループとして発足したグループを運用エンジニアリングチームへ

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―2020年4月に発足した、「運用エンジニアリングチーム」の概要について教えてください。

吉野2018年の自動化の導入にあたって、その年の4月に「運用自動化推進グループ」という5名のグループをチーム内に作りました。
そのグループが中心となって自動化を進めていたのですが、2019年にフィックスポイント社からお話をいただきKompiraビジネスに取り組むようになりましたので、ビジネスを本格的に進められる組織を立ち上げるという話になりました。
そこで20204月に「運用エンジニアリングチーム(※20214月より自動化エンジニアリングチームに改名)」がスタートしたというのが経緯です。

―皆さん運用オペレータを経験されているとお聞きしています。

吉野8名中7名が交代勤務経験者です。マネジャーも入れると、9人中8名ですね。うち4名は数年前まで夜勤を行っていました。

―オペレータからエンジニアへのスキルチェンジにあたって、どのような教育体制を取られていますか?

吉野:「運用エンジニアリングチーム」の前身の「運用自動化推進グループ」の時に、辻と友田の2名がフィックスポイント社のセミナーを受講して、基礎的な部分を学びました。その後は基本的にはOJTで、実際の自動化を各自に担当させて、有識者がサポートするという体制を取っています。
辻と友田と、もう1名がサポートにあたりながら、実際の業務の中で少しずつ自動化を身に付けていく形を取っています。

自動化エンジニアになってかわったこと

小さい視点で改善していた業務を、自動化というより大きな視点でとらえられるようになった

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―運用エンジニアリングチームに入って、日々の業務は変わりましたか?

:個人的な意見かもしれないですが、オペレータは基本的に受け身なところがあります。数をこなす中でもミスを犯せないという状況で、そういうことを声に出さずに粛々と熟なしていくようなところがあります。
ミスを犯せないと思うと、どうしても一つ一つの作業で時間がかかってしまいますし、ミスを防止するために、クロスチェックや、トリプルチェックなど、増えていくチェックの回数がどこまで行くのだろうという思いがありました。
また、そういった対策を行いながらもいまいち評価はされない。そういった運用ならではのジレンマがありました。
それがエンジニアになることによって、視点を広く持てるようになったのは大きな変化だと思います。これまでも業務の効率化のために局所的な改善や自動化をやってはいたのですが、もう少し大きく俯瞰的な視点で自動化に取り組めるようになったと思います。
トリプルチェックのような状況も一部残っているところはありますが、それをどんどん潰していくのが自分の使命だと思っています。

―気持ちの持ちようは変わりましたか?

:そうですね。小さい改善も重要ですが、キリがないところもあります。
業務を大きい視点で捉えて、自動化することによって目に見えて楽になるとか、その業務に使っていた時間を別の仕事に割けるようになったのは大きいと思います。

―交代勤務の経験は、自動化エンジニアの仕事に生きていると思いますか?

:交代勤務の大変さと言うのは、自社だけでなく他社でも同じような環境であると思っています。そういった環境で働く人の思いは、私達だからこそ分かる部分があると思っています。
そういった経験を外販に活かせていけたら、という思いはありますね。

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友田:私は現在兼務で3割が運用エンジニアリングチームの業務で、あとは交代勤務をしているメンバーのリーダーとして、運用エンジニアリングチームと現場のメンバーの橋渡し的な役割を担当しています。
これまでは、夜間の障害連絡をする時に1行下の欄を見て、違う人に電話してしまうような細かいオペレーションミスがよくありましたし、朝出社したらまず障害報告の電話ということも頻繁でした。
それが、自動化を進めるにつれて、細かいミスはなくなってきたという実感はすごくあります。現場を良く知っているからこそ、進められる自動化があると思っています。
私達のように現場を知っているメンバーがたくさんいるチームで自動化を進めることができれば、同じような状況で課題を持たれている対外のお客様にも、よりよい自動化をご提供できると思っています。

自動化エンジニアへの期待

運用エンジニアリングチームがキャリアアップの道に

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―今後メンバーを増やす予定はありますか?

臼井:運用のメンバーと面談をすると、「運用エンジニアリングチームに行きたいです」という希望をよく聞くようになりました。
今までとは違った取り組みをしているので、まわりも興味を持って見ているようです。ずっと同じことをやっている運用のメンバーからすると、輝いて見えるのかもしれません。
昨年、交代勤務をしていた2名が運用エンジニアリングチームに異動しているので、キャリアアップの道になっているのだと思います。

吉野:「何がしたいの?」と聞くと、「他のことは何もできません」「このままでいいです」と言っていたメンバーが、新しいチームに希望を持っているのだとしたら、こういうチームを作って良かったと思います。
外販の売れ行きにもよりますが、毎年1名ないし2名ずつ増やしていけるよう、ビジネスを拡大していきたいと考えています。
そして、運用エンジニアリングチームで育ったメンバーが、今度は他のチームに移って、そこでまた自動化を広めるようになればいいなと考えています。

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