活用事例

IoT看板センサーによる点検・保守・見守りサービス

看板の傾きを遠隔監視し、蓄積したデータを活用してリスクを検知、再度点検を行うことにより事故を未然に防ぐ

お客様の課題

昨今、老朽化した看板落下による事故が全国で多数発生しており、事故のリスクのある看板は少なくありません。そもそも、屋外に設置している看板は、風雨や直射日光などにさらされる過酷な使用環境下にありますが、看板の点検方法として目視以外の方法は確立されていません。その上、高所に設置された看板の点検にはコストがかかり、全国各地にある多数の看板を頻繁に点検することが困難であるという課題もあります。また、万が一落下事故が起こり、事故自体がメディアで放送されない場合でも、SNSなどで広まり企業の評判を下げるリスクもあります。そこで、全国規模で建物やその関連設備の総合管理を行う株式会社ザイマックス(以下、ザイマックス)では、これらの看板にセンサーを取り付けて収集したデータを監視し、リスク度が高くなってきた看板に対して点検・修復の提案をするサービスを考案しました。

ご提案内容

看板の特性上、設置したセンサーを頻繁に交換できないため長期間利用できること、天候の変化に対しても耐久性が高いこと、通信範囲が広いことが通信機器には必要で、低消費電力で広範囲な通信が可能なSigfoxを採用していました。利用状況に合わせて、当初はコストを抑えつつ、利用数増加に伴い拡大できる環境を必要としており、このサービスを実現するために、オージス総研は、Sigfoxに対応したセンサーから送信される傾きのデータを蓄積・分析する基盤として、AWS上で稼動する「IoTかんたんパック for Sigfox」を提案しました。提案後、ザイマックスからの要望により一部カスタマイズを加えましたが、1ヶ月程度でシステム構築し、短納期・低コストのIoTサービスを実現しました。

選定理由

「サービス開始時は、できるだけコストを抑えたかったため、『IoTかんたんパック for Sigfox』を利用することで、当初の予定よりも、早く、安く、システムを構築できたことは、非常にありがたかった。」とザイマックス情報システム部の横山氏は言います。「データ分析や通知の仕組みなど、こちらの要望に対しても柔軟に対応してもらえた。」と、オージス総研を選定した理由を語ります。

導入効果

「点検を行わなくても、看板の状況を常時、定量的に把握することができるようになり、従来の目視確認を主体とする点検とは異なる観点から、屋外広告物の維持管理を行うことができるようになった。」このことにより、「善管注意義務のレベルを上げることができ、併せて、定期的な点検を減らし、コストも削減できる。」と横山氏は、サービス導入による効果を挙げます。さらに、これらの効果が得られるのも、Sigfoxを活用して低消費電力、広範囲なネットワークを実現できたことや、利用状況に応じてサイジングできるクラウド環境を活用したことが大きいと言います。

今後の展望

今後も、ザイマックスでは分析手法の改良、お客様への見える化などサービス拡充を行う予定で、「システム改修にも対応してもらいたい。サービスが広がるに連れて、お客様からさまざまな要求が出てくる。大阪ガスのような重要インフラを扱う会社のシステム運用ノウハウを活かし、安定したシステム運用を提供してほしい。」と、横山氏は今後の期待を語ります。

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