DXレポート「2025年の崖」を克服するクラウドネイティブなIT基盤とは
企業が生き残るためにはDXによる事業構造改革を成功させなければならない
2018年に経済産業省が出したDX(デジタルトランスフォーメーション)レポートは衝撃的なものでした。その内容は、「2025年の崖」と呼ばれ、多くの提言がなされています。詳細はこのレポートを確認いただけたらと思いますが、誤解を恐れずに言えば、「DXにより事業構造を改革しなければ企業は生き残れない」ということを語っています。
オージス総研では、特にエンタープライズ企業でのDXに必要な要素として以下の5つが重要であると考えています。
- リーダシップ
- 組織・体制
- データ活用
- プロセス
- 技術(はやく作って・すぐに動かす)
本コラムでは、「技術」に焦点を当てながら、中心となる技術について解説していきたいと思います。「技術(はやく作って・すぐに動かす)」は、従来、スクラッチ中心で、多機開発していたアプリケーションを、クラウドサービス等を組合せ、最小限の労力でスケーラブルで良いサービス、より安価なサービスへの切り替えを前提としたポータビリティなアプリケーションを開発することを意味します。最近の用語で言えば、クラウドネィティブアプリケーションと呼ばれるものです。
マイクロサービスによる開発にむけて まずはクラウドネイティブなIT基盤を用意
クラウドネィティブアプリケーションとしては、マイクロサービスによる開発が注目されています。マイクロサービスを開発、動作させるためには、KubernetesをはじめとしたクラウドネイティブなIT基盤が必要です。
Kubernetesは、コンテナ化されたアプリケーションを自動的にデプロイ、スケーリング、管理するOSSのソフトウェアです。ただし、Kubernetesだけあれば、クラウドネィティブなアプリケーション開発が実現できるかといえばそうではありません。Kubernetesの周辺には、多くのエコシステムがあり、それらをうまく使うことで、クラウドネィティブなアプリケーションが実現できます。
他であまり語られることのない成功のカギとなる周辺のエコシステム
Kubernetesについては、多くの書籍やWebサイトで言及されているので、その詳細についてはそれらをご確認ください。ここでは、Kubernetesの周辺にあるエコシステムについて、解説していきます。
これは、CNCF(Cloud Native Computing Foundation)によりLandscapeが公開されており、確認することができます。
(初めてご覧になったかたは若干めまいがするかもしれませんが、ご安心ください。順を追ってご案内いたします)
代表的なものは、モニタリング、分析などの[Observability and analysis]、[Security and Compliance]、[CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)]などです。
まずはモニタリングに関し「停止が許されないDX時代のITシステムを監視・運用するKubernetes」と題してご案内します。
※この記事に掲載されている内容、および製品仕様、所属情報(会社名・部署名)は公開当時のものです。予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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