今回から、身近にあるモノや出来事など、簡単な【お題】を毎回出題し、皆様でモデリングを楽しむ活動を進めていきます。
今回は【お題】のみを出題し、次回に解答モデルをいくつか紹介する予定です。
・皆様に投稿いただいた解答モデル(編集員がコメントします)
・編集員の考えた解答モデル
モデルに完璧な正しさはないと思っていますので、
・意図に沿ってモデルを作成する
・よりよいモデルを作成する
にはどうしたら良いかについて、本連載でワイワイと議論できれば幸いです。
目次
1.今月号の問題 (出題)
最近、サウナが流行っていますね。 身の回りにサウナ好きがいて、「サ活」や「サ道」のようにサウナの行為を楽しみ「ととのう」ことを目的に銭湯に通う人がいます。
そこで、いきなりですが、今回のお題です。
【お題01】サウナでととのう
「ととのう」とはサウナ、水風呂、休息を繰り返すことによって、身体がスッキリして頭が冴え渡るような状態になることです。この状況をモデリングしてみましょう。
解答はクラス図とオブジェクト図で表現してください。クラスには必要な属性を、関連には多重度を明記するのがポイントです (解答時間の目安は30分です)。
2.解答モデルの送付について
締め切り
締め切りは 2024年 8月 31日 (土) です。
送付先
コロナ禍を経て、自由な投稿・送付方法を考えています。 皆さんの投稿を見逃さないように以下の方法で投稿してください。
- Facebookへの投稿
- X(旧Twitter)への投稿
- 従来通りメールでの投稿
「Facebookへの投稿」で解答モデルの送付を受け付けます。可能であれば、こちらの形式でお願いします。オブジェクトの広場のFacebookページ(https://www.facebook.com/object.no.hiroba )の当該記事投稿に返信する形で投稿してください。
「X(旧Twitter)への投稿」はFacebookへの投稿が難しい場合にご利用ください。モデリングカフェへの投稿と分かるようにハッシュタグ「#ogis_modecafe」を付けて投稿をお願いします。
最後に、従来通りのメール投稿も受け付けます。モデルを他の人に見られるのは勇気が必要だと思うので、メールにて送付いただいても大丈夫です。電子メールの場合、下記アドレスまでご送付ください。
- 解答モデル送付先: modelingcafe@ogis-ri.co.jp
- メールのタイトル:モデリングカフェ読者解答モデル【お題01】
Facebook、X(旧Twitter)、メールのいずれの場合も、解答の画像ファイルまたは、astah*のモデルファイルと共に、以下の説明を付けて投稿ください。
- ペンネーム(お名前を記事に掲載しても構わない方は不要です)
- モデルのコンセプト
- 難しかったところ
- モデルについて自己評価
解答でいただいた個人情報につきましては、本連載記事の編集にのみ使用いたします。お客様の個人情報は、当社の個人情報保護方針に基づき、適切にお取り扱いいたします。また、ご本人の承諾なしに、第三者機関へ提供することはありません。
著作権について
送付いただいた解答モデルの著作権は解答者に帰属しますが、モデルの複製、配布、インターネット配信を行うことをオブジェクトの広場編集部ができるものとします。 特に取り決めのない事項については、オブジェクトの広場編集部の判断により決定します。解答者がその決定を了解できない場合は、解答を撤回できるものとします。
皆様からの投稿を記事で紹介する際には、個別に掲載(および掲載時の見栄えを整える修正)の了承をいただきたいと思いますが、掲載する可能性があることに同意の上で投稿いただくようお願いいたします。
モデルの作成について
モデルは手書きでも、ExcelやWordの作図機能を使って描いても OK です。「モデルの作成」には、以下のUMLモデリングツールなどが利用できます。他のツールや手描きでも構いません。
- astah* : https://astah.change-vision.com/ja/
- Enterprise Architect : https://www.sparxsystems.jp/
- PlantUML : https://plantuml.com/ja/
- Cacoo : https://cacoo.com/ja/
※提出するモデルについては、画像ファイルまたは、astah*のモデルファイルでお願いします。
3.参考文献
さて、最後に、モデリングの話をしていると良く聞かれるのが「どんな本を読んでUMLモデリングを学べばよいですか?」という質問です。
私も初心者の時代があったのですが、様々な書籍、様々な現場、皆様とのモデリングワークショップを経て、「さて、最初は何から(本当のモデリングを)学んだのだろうか?」という気持ちでいっぱいで、回答に困ってしまうわけです。
ただ、これでは伝えたい事も伝えられなくなってしまうので、参考文献第1回目(そう!2回目、3回目と参考文献が増えるのです)は、王道の本を紹介します。
- UMLモデリングのエッセンス 第3版、Martin Fowler 著、羽生田 栄一 監訳、翔泳社
言わずと知れた名著です。必読本で、あと、まだ売っている(重要!)本です。モデリングに関する名著は絶版になっているケースも多いです。
その中において『UMLモデリングのエッセンス』は今も色あせないモデルの基礎が書かれています。モデルだけでなく、UMLとは何か、開発プロセスにおけるモデルの役割から説明されているので、モデルを初めて学ぶ人には最適です(ただし、読み解くには開発を実施した経験は必要です)。
モデルの説明は基本的なところから、より緻密な表現のための記述についての説明が続きます。自分で書いたモデルが基本に則っているか、より厳密に表現する方法は無いか、思い出すのに役に立ちます。
特に私がおすすめしたい読み方は、「3章 クラス図:基本的要素」をちゃんと理解した上で、「6章 オブジェクト図」「4章 シーケンス図」「10章 状態マシン図」を押さえておくことです。そうすることで現場での設計に必要なモデリングを大体カバーできると思います。
今回のお題でモデリングをより極めたいと思ったら、ぜひ「UMLモデリングのエッセンス」を読んでみてください。
4.プレゼント企画
今回、株式会社チェンジビジョン様のご厚意で、投稿者の中から優秀なモデル解答読者に「astah* professional の1年間のライセンス提供」をいただけることになりました。
ライセンスの提供は、ちゃんとライセンス登録し、チェンジビジョン社からのメールで情報を受け取ることが条件とはなるので、投稿時にライセンスを希望することを主張いただけると選ばれやすいかもしれません。
ぜひ、奮ってご参加ください。
5.さいごに
UMLモデリングカフェ「Square」を再開し、皆様にお題を提供するところまで何とか進めました。記事再開にあたり、多くの方から応援や期待のメッセージを受け、身が引き締まる思いです。
「正しいモデル」よりも「楽しいモデリング」を目指し、投稿者や読者との対話を大切にしていきたいと思っております。
私も今回のお題に関して、完璧なモデルというのは分かりません。観点が変われば違うモデルになることも内部でのモデリングで分かっています。その点も含めて、皆様と会話し、様々な可能性やより良い観点を「見出す」ことが、私たちがモデリングカフェを再開した目的になります。
皆様からの積極的な投稿をお待ちしております。
改定履歴:本文を一部修正しました。(2024.08.02)