事例

自動化の導入により年間5,200万円のコスト削減
GMOフィナンシャルホールディングス株式会社様

Cloud Archの導入により、煩雑なアラート1次切り分けを自動化し、年間5,200万円のコスト削減を実現。

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システム統括部 マネージャー
鴨田 陽介 氏



 GMO
フィナンシャルホールディングス株式会社は、GMOクリック証券・GMO外貨・GMOコインを傘下に持ち、証券会社、銀行、FX取引、仮想通貨など、さまざまな金融分野で事業展開されています。
 この事業者様が、お客様向けの金融システムを運用していく中で、オージス総研のCloud Archがお役に立っています。

①どういった課題をお持ちでしたか?

 弊社は、お客様向け金融システム開発から保守までの全てに対応しています。金融システムを一般のお客様に利用していただく中で、さまざまな「システムアラート」が発生していました。当初は、システム開発者が大量に発生するアラートを夜間含め受電対応していましたが、2009年にアラート1次切り分けをする部隊「監視チーム」を発足しました。
 以降、徐々に監視対象システムやサービスの増加に伴い、24/365で複数システムの監視業務を行っていました。
 コロナ禍で在宅勤務が定着する中、監視チームは常に出社していました。加えて、夜間要員の手配も難しくなり、この体制を変えるべきだと考えました。

 そんな中、日々のシステム運用業務を自動化し、人手による運用負荷を下げた実績を持つCloud Archのことを知りまして、話を伺うことになりました。

②自動化ツールを選定する上で何を検討ポイントとされましたか?

 まずは、全ナレッジ手順の棚卸に着手し、現状を把握しました。その上で、これらの難解なナレッジをどのように捌くことができるか、ナレッジ手順のどこまでを自動化できれば、自動化したと言えるかを検討事項として挙げ、製品調査に移りました。

 弊社が定めた検討ポイントは以下でした。

  I. 難しいパターンのナレッジ手順を渡し、読み解きサンプルを請負で作成してくれる会社

   ⇒極力弊社の初期負担を軽減したかった。

  II. 運用フェーズの保守まで提案してくれる会社

   ⇒製品を売っておわり、ではなく、その後のサポート体制もあれば嬉しい。

  III. コストが高すぎないこと

   ⇒初期費用1,000万円未満、月間ライセンス50万円未満が理想だった。

  IV. 日本語に対応した製品であること

③Cloud Archを選んだ理由は何ですか?

 幾つかの会社から提案を受けましたが、Cloud Archは提案レベルが高く、システム運用を熟知している企業集団という印象を受けました。難解な当社のナレッジマニュアルを読み解き、掘り下げるスキルが高く信頼できました。

 また、必要な処理がパーツ化されているため、各種ナレッジでも再利用可能という点も採択ポイントの1つでした。

④Cloud Arch導入により、どう変わりましたか?

 従来人手で対応していたアラート1次切り分けについて、Cloud Archを導入することで自動化を実現し、年間約5,200万円のコスト削減とナレッジの簡略化が実現できました。

 監視チームのアラート1次切り分けは決して簡単ではなく、マニュアルページはトータルで約1,000ページありました。マニュアルはさまざまな人が手を加えてナレッジを蓄積してきたため、カオスな状態となっていました。
 Cloud Archの導入に際し、これらのナレッジを見直すきっかけとなり、無駄な手順を省くことができました。
 さらに、これらの状況をシステム部全体が認知することにより、システム開発の際も無駄な通知アラートを極力排除する方向に動き始めました。

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⑤今後の展望についてお聞かせください。

 今回はアラート発生時の架電の自動化とナレッジ自動化の検討・初期開発を依頼し、その効果を実感しました。現在は自社開発にてナレッジ自動化の範囲を拡大しています。
 自動化に必要な処理がパーツ化されており、Cloud Archの仕組みさえ理解していれば、シンプルなナレッジから複雑なナレッジまで幅広く柔軟に対応できています。

 Cloud Archを活用し、アラート対応以外のシステム運用業務の簡略化も進めていきたいと思っています。今後とも引き続きよろしくお願いいたします。

  ―――お話、ありがとうございました。

2024年1月10日公開
※この記事に掲載されている内容、および製品仕様、所属情報(会社名・部署名)は公開当時のものです。予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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