事例

ホストシステムのクラウド刷新事例 日新火災海上保険株式会社様

老朽化した営業成績管理システムをクラウドに刷新し、柔軟な商品対応と開発スピードの向上を実現

日新火災海上保険株式会社様(以下、日新火災)では、ホストシステムの老朽化や人材不足、運用コスト増などの課題を複数抱えていました。オージス総研の伴走型DX支援により、老朽化したホストシステムをクラウド環境へ刷新。単純な移行ではなく、理想を追求して仕様を再定義し、リビルドを選択。ベンダー3社が複雑に関わるプロジェクトをオージス総研の技術力と伴走力で乗り越えました。

導入背景

ホストシステム維持の限界と人材リスクの顕在化

日新火災の基幹システムを担う情報子会社、日新火災情報システム株式会社様(以下、NISK)では、長年ホストコンピュータ上で稼働する基幹システムを使用してきました。しかし、COBOL技術者の減少・高齢化で保守要員の確保が難しく、度重なる機能追加によるシステムの複雑化・ブラックボックス化が進行していました。さらに、年々拡大するシステムに伴い維持費も高騰するなど、多くの課題を抱えていました。特に人材不足と維持費高騰により、このままではシステムを維持していくことが難しくなるのではないかという大きな不安を抱えていたといいます。また、保険商品の改定や新商品の投入などビジネスの変化に迅速にシステム対応することが求められる中、旧来のホストシステムではそれが困難で、業務品質への影響も懸念されていました。

こうした課題に対応するため、NISKでは2016年頃から基幹システム刷新の検討を開始しました。当時、別の案件で協業しNISKのシステムを理解していたオージス総研に相談しました。そして2021年、まず成績管理システムを対象にクラウド移行プロジェクトを立ち上げ、オージス総研を主要パートナーとしてモダナイゼーションに着手しました。

具体的な施策

高い技術力と伴走型支援で実現したモダナイゼーション

こうして始まった成績管理システム刷新プロジェクトでは、現行ホスト上のシステムを段階的にクラウド環境へ移行する方針が採られました。2024年10月にまず社内向けに新システムをリリースし、続いて2025年1月に代理店も利用する第2弾をリリース。新旧システムの並行稼働期間を経て、2025年4月に新システムへの全面切り替えと本格運用を開始しています。

プロジェクトにはNISKに加えて複数のベンダーが参画し、それぞれ役割分担して進められました。他社が策定したモダナイゼーションのアーキテクチャ原案やバッチ処理基盤、共通機能モジュールを土台に、オージス総研が全体の技術調整および実装支援を担当しました。NISKの若手を中心とした担当チームは、ブラックボックス化したロジックを丹念に解きほぐし、不要な処理を選別しながら、オージス総研のエンジニアと二人三脚で新システムの仕様を再構築していったのです。

莫大な時間と費用を投じるモダナイゼーションだからこそ、単に既存システムをクラウド上でそのまま動くようにリライトするのではなく、「どうあるべきか」という理想を追求して積極的に改善点を取り込み、ゼロから再構築する“リビルド”を行う方針としました。また、開発効率を高めるためCI/CD(継続的インテグレーション・デリバリー)の仕組みも導入し、ビルドやテスト、リリースを自動化。品質を確保しながらリリースサイクルを短縮し、頻繁なシステム改良にも機敏に応えられる体制を整えたのです。

今回の成績管理システム刷新は、今後続いていく他システムのモダナイゼーションに先駆けるパイロットケースでもあり、移行方針や基準策定の礎づくりが求められました。新たな領域に挑むNISKに対して、オージス総研は自社の豊富な知見を提供して方針策定を支援し、さらに他社ベンダーとの仕様調整や関係者間の連携、CI/CD環境の構築、NISK内でのバッチ処理内製化の支援など、当初想定されていなかった領域まで踏み込んで提案・支援を行い、プロジェクトの安定推進と品質向上に大きく貢献しました。

導入による成果

当初の課題であった高い柔軟性や開発スピード、低コストの維持について、大きく改善されました。大きな問題もなく安定して運営できており、社員からは使いやすくなったという声を評価として得ています。NISKの横田氏は、モダナイゼーションを行った効果について大きく評価しました。「モダナイゼーションはできることが変わるわけではないので、ある意味コストだけが目立ってしまう捉え方もされがちですが、その中でオーナーのご要望などを取り入れながら完遂できたということは、すごく大きな成果であったと思います。」(横田氏)

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日新火災は今回のプロジェクトで得られた知見を活かし、今後もオージス総研と協力して先進技術を取り入れながらDXを継続的に推進していく考えです。

プロジェクト担当者の声

何より無事に本格運用開始を迎え、安定的にシステム稼働していることに安堵しております。本番リリースまでに多くの課題が発生しましたが、密なコミュニケーションを通してお客様と伴走し、一緒に乗り越えることができました。今後もお客様と共に、システム改革の推進に全力で取り組んでまいります。

お客様プロフィール

日新火災海上保険株式会社 様
1908年創業の損害保険会社。「お客さまに最も身近で信頼されるリテール損害保険会社を目指す」を経営理念として掲げています。

日新火災情報システム株式会社 様
日新火災海上保険株式会社の100%出資の情報システム子会社として、日新火災の基幹システム開発のほかIT関連業務全般を担っています。

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※日新火災情報システム株式会社のオフィスがある日新火災海上保険株式会社のビル前にて撮影



2025年11月19日公開
※この記事に掲載されている内容、および製品仕様、所属情報(会社名・部署名)は公開当時のものです。予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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