法人向けパソコン(PC)を調達するならリース、レンタル、購入のどれがいい?それぞれのメリットや注意点を解説

法人向けのパソコン(PC)を調達する際、どの調達方法がいいかは導入される企業や部署の規模、パソコンの利用方法によって変わってきます。本記事では、パソコンの調達を検討されている企業の担当者に向けて、リース、レンタル、購入のメリット・デメリット、注意点などを解説いたします。

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法人向けパソコンのリース、レンタル、購入の違いは?

コンピューターの調達方法は、法人向けにおいても多岐にわたり、「リース」、「レンタル」、「購入」が代表的な手段となっています。それぞれの特徴を理解することは、組織が最適な戦略を選択する上で重要です。
以下では「リース」、「レンタル」、「購入」の概要を説明・比較します。

リースの概要

リースは、企業が必要なパソコンをリース会社が購入し、一定期間にわたって貸し出すサービスです。月々のリース料が発生し、初期投資が抑えられるメリットがありますが、契約期間中は基本的に中途解約が難しく、解約時には違約金が発生します。所有権はリース会社にあり、修理は企業が対応する必要があります。

レンタルの概要

レンタルは、レンタル会社が所有するパソコンを企業が一定期間借りるサービスです。短期間の契約も可能で、いつでも解約ができる柔軟性があります。しかし、3~5年以上の長期レンタルだと、他の調達方法よりも費用がかかることがあります。所有権はレンタル会社にあり、固定資産税や動産総合保険の負担はレンタル会社が行います。
また、修理やデータの消去も通常レンタル会社が対応します。

購入の概要

購入は、企業がメーカーや販売代理店を通じてパソコンを購入し、所有する方法です。機種やスペック、OSを自由に選べ、長期間利用する場合は割安な選択肢です。ただし、初期導入費用が高くなり、故障時の修理やデータの消去は企業が対応する必要があります。また、OSやアンチウイルスソフトなどの購入も企業が準備する必要があります。
購入したパソコンは企業の固定資産として計上され、減価償却の対象となります。

リース、レンタル、購入の比較

下記はリース、レンタル、購入の比較表です。各項目に対する比較結果を考慮して最適な選択をする必要があります。

項目 リース レンタル 購入
初期費用 低い 高い 高い
月々の支払額 低い 高い 高い
契約期間 1年~5年程度 1日~5年程度
対象機器 新品 新品・中古 新品
所有権 リース会社 レンタル会社 企業
減価償却 不要 不要 必要
中途解約 難しい 不可
修理費用 企業 レンタル会社 企業
会計処理 リース料 レンタル料 減価償却費
固定資産税・動産保険等 リース会社 レンタル会社 企業
契約終了後の扱い 返却 返却 自由
廃棄対応 リース会社 レンタル会社 企業

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リース、レンタル、購入のメリット・デメリット

法人向けのパソコン調達において、リース、レンタル、購入のそれぞれにはメリットとデメリットが存在します。調達方法によるこれらの違いを理解し、最適な選択を行うためのポイントを解説します。初めに、リース、レンタル、購入それぞれのメリットとデメリットを簡潔に示す表を挙げ、その後詳細に各項目を掘り下げて説明します。

調達方法 メリット デメリット
リース
  • 初期費用を抑えられる
  • 希望の機種を新品で調達できる
  • 必要な台数だけまとめて調達できる
  • 同じパソコンを長期間使い続けられる(買取・再リースができる)
  • 途中解約がしづらい
  • 購入するよりも費用が高くなる
  • リース審査が必要になる
  • 修理・返却は自己負担になる
レンタル
  • 短期間の利用に対応可能
  • メンテナンスコストを抑えられる
  • 途中解約しやすい
  • 新品のパソコンを選べない
  • 機種やスペックを選べない
  • 長期間レンタルするとリースや購入するより高くなる
購入
  • 新品のPCや希望のスペックのPCを調達できる
  • 長期の利用であればコストメリットが高い
  • パソコン購入費を一括で支払うため初期導入費が高くなる
  • 修理費用などメンテナンスコストは自己負担になる
  • 廃棄時にデータの消去が必要

リースのメリット

初期費用が抑えられる

大量にパソコンを調達する際は初期導入費用を抑えることができ、固定資産税が発生しない点がメリットです。パソコンの準備費用を抑えることで、ほかのことに資金を使えるようになります。

希望の機種を新品で調達できる

リースならば新品のパソコンを選ぶことができ、特にエンジニアやクリエイター系の社員にとって、高いスペックや特定の機種が必要な場合に適しています。

必要な台数だけまとめて調達できる

企業の規模によっては数百、数千台とまとまった台数のパソコンの調達が可能で、一度にまとまった数を購入せずとも利用できるメリットがあります。
また、レンタルだと機種によって借りられる台数に制限が設けられている場合があり、複数の機種が混在する場合がありますが、リースの場合はまとまった台数のパソコンを調達できるため、管理がしやすくなります。

同じパソコンを長期間使い続けられる(買取・再リースができる)

リース契約は通常2年以上が一般的で、同じパソコンを長期間利用できます。レンタルだと契約によっては一度返却して再度別のパソコンを利用することになるため、パソコンの入れ替えやデータ移行作業が発生しますが、リースでは契約終了後も買取や再リースができるため、データ移行や新たな機器の導入の手間がかかりません。

リースのデメリット

途中解約がしづらい

リース契約は途中解約が難しいケースが多いです。リース会社がパソコンを購入して提供しているため、解約時に残りの期間のリース料の支払いが発生する場合があります。

購入するよりも費用が高くなる

リース費用は機器費用にリース料がプラスされるため、購入するよりも総額が高くなる可能性があります。コストを重視する場合は検討が必要です。

リース審査が必要になる

リース契約を結ぶ際に金融機関の審査が必要で、審査に時間がかかることがあります。設立間もない法人や規模の小さい法人は通過しづらい場合もあります。

修理・返却は自己負担になる

リース期間中にパソコンが故障した場合は、修理費用が企業側の負担となります。また、契約終了後の返却にはデータの消去を実施して原状回復することや梱包・発送手続きが必要で、これも企業側が対応する必要があります。

レンタルのメリット

短期間の利用に対応可能

展示会や研修などで一時的にパソコンが必要な場合、短期間の利用可能なレンタルが適しています。必要な期間だけPCを借りることができるため、短期利用の場合はリースや購入に比べてコストを抑えることができます。

メンテナンスコストを抑えられる

修理が必要な場合、レンタル会社が同等の代替機を提供してくれるため、メンテナンスコストが自己負担になりません。
短期間の利用でも機器のトラブルやメンテナンスが発生した場合、専門のサポートが利用でき、業務の中断を最小限に抑えることができます。

途中解約しやすい

リースと比べて途中解約がしやすく、レンタル期間中に解約が可能です。リースの場合は途中解約が難しく、途中解約できたとしても残りの期間のリース料の支払いが発生する場合があります。

レンタルのデメリット

新品のパソコン、機種やスペックを選びづらい

レンタルのパソコンはレンタル会社が保有しているパソコン(中古パソコン)が主で、新品や特定の機種やスペックを選びづらいことがデメリットです。特にクリエイターなどが利用するパソコンやスペック指定の要望が多い場合に向いていません。

長期間レンタルすると、リースや購入するより高くなる

長期間利用する場合、リースや購入に比べて総支払費用が高くなることがあります。短期間のイベントやプロジェクト向けに利用するのが適しています。

購入のメリット

新品や希望のスペックのパソコンを調達できる

デザイン部門や特定の業務に向けて、希望の「機種」「スペック(CPU・メモリ・ディスク容量等)」「OS(Windows・Mac等)」を自由に選ぶことができます。業務内容や社員のニーズに合わせて、希望するパソコンを調達することが可能です。

長期の利用であればコストメリットが高い

近年のパソコンは耐用年数が長く、長期間使い続けることでリースやレンタルに比べて総額が抑えられます。一度の支払いで済むため、数年間利用する場合は経済的です。

購入のデメリット

パソコン購入費を一括で支払うため初期導入費が高くなる

購入する場合、購入台数が増えると初期費用が高くなります。これは大規模な資金が必要であり、キャッシュフローに影響を与えるため、企業の資金調達の制約を考慮する必要があります。特にスタートアップや中小企業にとっては、リソースの制約が大きなハードルとなることがあります。

修理費用などメンテナンスコストは自己負担になる

故障した際の修理費用や代替機の調達など、メンテナンスコストは企業側が負担する必要があり、修理や保守作業にリソースを割く必要があります。

廃棄・処分時にデータの消去が必要

パソコンを廃棄・処分する際はデータの消去が必要で、これは企業側で行う必要があります。これにはデータのセキュアな削除や環境への配慮などが含まれ、処分にはコストや手間がかかります。

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リース、レンタル、購入の注意点

法人向けパソコンの調達方法にはさまざまな選択肢がありますが、それぞれには留意すべきポイントが存在します。リース、レンタル、購入の各方法の注意点を挙げ、最適な選択をするための判断材料を提供します。まずはそれぞれの方法の注意点を示す表を挙げ、その後に詳細に各項目を掘り下げて説明します。

調達方法 注意点
リース 途中解約の難しさ、リース審査の厳しさ、修理費用の自己負担、支払総額の検討
レンタル 新品の制約、スペックや機種の制約、費用の検討
購入 初期導入費用の負担、修理費用の負担、データの消去

リースの注意点

  • 途中解約の難しさ
    リース契約は通常途中解約が難しく、解約時には残りの期間のリース料の支払いが発生する場合があります。
  • 支払総額の検討
    リース契約には金利がかかるため、購入するよりも支払総額が高くなる可能性があります。
  • リース審査の厳しさ
    リース契約を結ぶには金融機関の審査が必要であり、特に設立が浅い法人や規模の小さい法人は審査を通過するのが難しいことがあります。
  • 修理費用の自己負担
    パソコンが故障した場合には修理費用が企業の負担となります。そのため、メンテナンス費用についても考慮が必要です。

レンタルの注意点

  • 新品の制約
    レンタルでは主に中古のパソコンが提供されることがあり、新品や特定の機種を選びにくいことがあります。
  • スペックや機種の制約
    レンタル会社が所有している機種やスペックに制約があり、要件に合わない可能性があります。
  • 支払総額の検討
    長期間利用する場合、リースや購入に比べて費用が高くなることがあります。

購入の注意点

  • 初期導入費用の負担
    大量にパソコンを調達する場合、初期導入費用が高くなります。
  • 修理費用の負担
    購入したパソコンの修理費用や代替機の調達は企業が負担する必要があります。
  • データの消去
    パソコンを廃棄する際にはデータの消去が必要で、これは企業が責任を持って対応する必要があります。

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2024年2月26日公開
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