事例

大阪ガス株式会社様 ルールベース開発プラットフォーム「yonobi®」導入事例

複雑な決裁ルートも「yonobi®」で自動判別、決裁時間を大幅に短縮。想定していなかったコロナ禍にも対応。

大阪ガスは2021年6月、経済産業省より「DX注目企業2021」に選出され、家庭用ガス機器のIoT化などによる安心で快適な暮らしのサポートや、IoTを活用した工場の生産性向上をサポートするサービス「D-Fire」などを展開しています。

社内システムにおいてもスマートワーク・業務効率化を実現し、ガス・電力の自由化により多様化・複雑化した料金計算システムにルールベース(BRMS)開発プラットフォーム「yonobi®」を活用することで、お客様に幅広いご提案を行っています。

導入背景

システム老朽化対応とペーパーレスへの取り組み

Windows10のアップデート対応を行うため、当初は老朽化したクライアントサーバーシステムのWeb化のみを検討していました。ところが、突然上層部からペーパーレス化という新しい取り組みを進めるよう要請があり、当時社内では主流であった紙書類での押印決裁業務に電子決裁機能を取り入れることになりました。

電子決裁機能は、契約内容に応じた料金計算式や決裁基準が複雑でバリエーションが多く、また頻繁に変更されるため、仕様変更に素早く対応できるシステムを構築して欲しいとオージス総研に相談、リクエスト。新システムの構築は、2017年5月より着手し、紙ベースでの処理が当たり前であった業務の電子化、ペーパーレス化を目指したスマートワークの社内第1号の取り組みでした。

さらに、決裁判定を自動化することで統制強化につなげ、監査にも対応しました。
「業務を理解し、ユーザーのことを深く理解してくれるのは、オージス総研しかいなかった。お願いしたことをシステムに実装してくれるだけでなく、ユーザー視点で新たな企画・提案もしてくれた。結果的にシステム導入の成功要因につながったと感じている。大手ベンダー、海外ベンダーとも比較したが、今回のようなセンスのよいものを作ってくれる会社はオージス総研以外には考えられない。」
と、出口リーダーは語ります。6462Darwin_1.jpg

左:大阪ガス 望月氏 右:大阪ガス 出口リーダー

導入ポイント

エネルギー自由化に伴う多様かつ複雑な料金計算に加え決裁ルート判定も「yonobi®」で実現

2017年の個人向けガス料金全面自由化を受け、それまで地域独占であったガス業界は新規参入会社との大競争時代に突入、大きな転機を迎えました。大阪ガスの課題は、お客様の離脱を防ぐことであり、それにはお客様に応じたより最適な料金プランのご提案が不可欠です。

自由化によりお客様のニーズは多様化し、料金計算の複雑性とバリエーションは、従来と比較にならないほど増加。そこで、料金計算はビジネスルールをローコードで開発できるルールベース開発プラットフォーム「yonobi®」を利用することにしました。これにより料金計算ロジックを素早く変更できるようになり、お客様のニーズに応じた最適な提案をスピーディに提供できるようになりました。

「あんなに複雑な契約メニューの計算をシステム化できるのも、yonobi®ならではだと思う。オージス総研と一緒に考え、業務を適切にシステムに落とし込んでもらい、やりたかったことはほぼ全て実現できた。特に苦労したことはない。」
と出口リーダーは振り返ります。

また、見積内容に応じた決裁ルートの判定条件も複雑であったため、これも「yonobi®」で自動化することにしました。見積内容と決裁規程から候補となる決裁ルートが複数存在する場合、一番条件のよい決裁ルートを「yonobi®」が自動で判定します。

それをプログラミングすると相当複雑になってしまいますが、「yonobi®」の表形式の画面に落とし込むと分かりやすく、メンテナンスも行いやすくなります。さらに、「yonobi®」はローコードで開発できるので、従来の開発手法に比べプログラム量が格段に減り、システム変更時の改修コストは半減しました。

導入効果

想定していなかったコロナ禍にも対応
時間がかかっていた決裁処理が短期間で完了

コロナ禍は全く予測していませんでしたが、結果的にコロナ禍のテレワークに対応できたことが一番大きな成果でした。仮に、新型コロナが発生していなかったとしても、在宅勤務に対応したスマートワークが実現できたことで、投資対効果は充分に得られました。

これまでの決裁業務では書類に押印していましたが、新システムでは完全なペーパーレス化を実現し社外でも決裁できるようになり、資料の送付等で時間がかかっていたものが、短期間で完了するようになりました。利用者が10倍以上に増え決裁の階層も深くなり、さらには自由化に伴い提案の幅が広がったことで決裁の件数が相当増えたにもかかわらず、決裁時間を大幅に短縮することができました。

紙での運用を行っていた頃は、1件の決裁に添付する資料が2、3枚として、月に数千件の決裁が行われており、紙の量だけでもかなり削減されています。また、決裁と共に関連ファイルもシステムに保存され、ノウハウの共有にもつながりました。

これまでは過去の提案資料を見る際には、キャビネットに保管されている紙の資料を探していましたが、それがPCの画面上で並べて比較できるようになり、手間暇が大幅に削減され業務効率が向上しました。このように契約条件の確認作業やノウハウの共有といったメリットに加え、より高度な情報管理が行えるマネージメントシステムとなったとのことです。
その後、ガス事業から5年ほど遅れて始まった電力事業のシステム化対応では、ガス事業向けに構築したシステムをベースに、電力事業向けのオリジナル機能を追加し、2021年5月にシステムをリリースしました。

システム導入前は、EXCELにデータを打ち込み、紙を出力して押印、その紙をキャビネットに保管していました。しかし、電力事業で扱う契約数が非常に多く、その方法では対応しきれなくなり、さらにその状況下でコロナ禍となり、ペーパーレス化の流れに加速がかかります。

「月に数千件の決裁処理を行っているが、ガスに比べ電力の新規顧客獲得のためには、営業担当者も手間暇がかかる。コロナ禍における在宅勤務においても、システムを使えば翌日には決裁が終わっているとなれば、営業のモチベーションも上がる。紙の運用のままでは、営業成績にも影響していたかもしれない。また、決裁処理が格段にスピードアップしたことで、お客様に早く見積を提示できるようになった。お客様からの『見積はまだなの?』という問い合わせもほぼなくなった。」
と望月氏は語ります。

開発を担当したオージス総研のSE:菊谷も
「yonobi®はシステムのロジックを日本語で定義でき、表形式の仕様書として可視化されている。そのため設計変更時も変更内容をyonobi®の表形式で確認することができ、それがそのままシステムで動くため、意思疎通の齟齬が発生することがなくなった。従来開発のように日本語で書いた設計書をプログラミングすると、どうしても認識違い等が発生するが、yonobi®ではそのようなことがない。」
と語りました。

今後について

「yonobi®」を活用した一括決裁
ガス・電気両方の契約条件の確認と利益管理が最終ゴール

システム導入から数年経った現在も、オージス総研は現状のシステムをより良くするために積極的に提案し、複数の機能改善を定期的に進めており、現場担当者は非常に助かっているということです。ガスも電力も、ご提案するお客様の幅が広がっており、RPA・EXCELを駆使して行っている小規模案件の承認も一括でできるように検討を行っています。

法人関係は、一括決裁の要望が高く、今後そのロジックに「yonobi®」を活用できると見込んでいます。また、さらに最適なご提案ができるように、見積時点でガス、電気両方の契約条件を表示、確認できるようにし、同時に利益管理を行うことが、このシステムが目指す最終形態であり、今後の大きな課題です。

ガスも電力も併せてご提案できれば、お客様のメリットにつながると考えています。

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