APIがテクノロジー企業だけのものではない理由(前編)

企業が購入するソフトウェアの現状を全体的に見渡してみると、APIがあらゆる規模の企業にとって競争力のある差別化要因となりつつあるのは明らかです。

マネタイズし社外に向けて公開するAPIだけでなく内部APIを開発する企業でも、そうでない企業に比べて優位性があります。すべての企業が自社のビジネスに役立つAPIを開発するべきです。ビジネスのために構築されるAPIのメリットを享受できるのは、ハイテク企業だけではありません。安定した業界の企業は、躊躇せずにAPIを採用するべきです。実際、MuleSoftの顧客層にはハイテク企業ではない企業がたくさん名を連ねていますが、このような企業は独自の内部APIを構築することでアジリティを得ています。

多くの企業はAPIによるアクセスの提供により、自社のビジネスおよびデータのケイパビリティの強化を行っており、さらに多くの企業が、約2万件にも上るAPIエコノミーの一部として、これらケイパビリティの利用や彼らの顧客への提供をしています。たとえば、MuleSoftの最新の「Connectivity Benchmark Report」では、組織の生み出す利益の平均25%がAPIによるものであることがわかりました。

しかし、APIの本当の価値は、社外向けのAPIに限定されるものではないと確信しています。要するに、企業が構築するAPIは、ビジネスにアジリティをもたらすうえで主要な要素なのです。

私は確かに外部から利用可能なAPIを活用します。MuleSoftのIT部門責任者として、私は数多くのソフトウェアソリューションの調達に携わっています。ソフトウェアが、文書化され、使いやすいAPIを持っていることは、調達側として著しいアドバンテージと考えます。APIが利用可能であれば、私の中でそのソリューションの評価が高くなります。ソフトウェアへのAPIアクセスが非常に重要である理由は、データを利用する方法と、システムがビジネスでどのように役立つのかと大いに関係します。誰もが知りたいのは、システム内のデータを取得する手段や、購入したソフトウェアを独自の条件で使用する手段です。そのためには、APIを提供するソフトウェアが必要です。

ただし、もう1段階掘り下げてみると、ソフトウェアアプリケーションで提供されるAPIは、ソフトウェアベンダーが顧客のビジネスに重要であろうという観点から表現されたものに過ぎません。MuleSoftの顧客には、ビジネスニーズ(アジリティ、データ可用性、オートメーション、ビジネスインテリジェンス、ガバナンスの推進)をより良く満たすために、どのようにシステムのフロントにAPIを作成したのかを示す無数のストーリーがあります。

APIは、すべての企業にとって真の競争的優位を生み出すことができます。APIを使用すれば、企業独自の要件に従ってビジネスを効率的に実行するためのアプリケーションを作成できるからです。APIは購入したソフトウェアのためだけに存在するのではありません。独自のAPIによりビジネスをより効果的に実行できます。APIを使用すると、ビジネスアプリケーションのデータを引き出したり、そのデータを特定のニーズに合った方法で使用したり、社内だけでなく、パートナー、チャネル、顧客の側でもデータを利用できるようにすることができます。


API主導な企業になる

APIを提供するソフトウェアを購入しても、ビジネスがAPI主導になるわけではありません。多数のAPIを構築しても同様です。API主導な企業とは、それらの事業およびプロセスに関連するAPIを持つ企業のことです。API主導な企業は、必要なデータを取得するために、データが存在するならば、どこからでもデータを引き出すサービスを独自に作成することができます。

また、APIを社内の事業部門だけでなく外部のパートナーやチャネルにも安全に公開することができます。
Amazon社がよい例です。Jeff Bezos氏は、すべてのチームがデータをサービスとして公開するよう義務付けました。この結果、関連するデータを利用および公開することによってビジネスが機能するようになりました。この指示は、各チームでの問題解決の成果を社内の他チームにとって利用可能なものにするため、Amazon社の成功を促進します。

さらに、作業がすでに完了している場合、別のチームが一から何かを作成する必要性は低いため、二度手間を避けることもできます。基本的なアイデアは比較的単純です:あるチームがあるプロジェクトのデータを必要としているとき、他チームもそのデータが必要になる可能性が高く、そのデータを利用可能にする作業が他チームにサービス(API)として提供されると、他チームが独自にデータを探し、引き出すといった作業が不要になるため、価値がさらに高まります。

企業のすべてのデータソースとあらゆるビジネスプロセスは、有用で価値あるものになる可能性を秘めています。APIを再利用できるようにAPI戦略を設計し、社内のすべての部門に対して価値をもたらすようにすると、そのメリットは大きな意味を持つようになります。

「すべての企業はテクノロジー企業であり、それを認識している企業はそうでない企業に比べて、明日も存続できる可能性が高くなる」と言われています。これは非常に単純な話です:テクノロジーを採用して、ビジネスの戦略的な一部にする企業は、そうしない企業に比べてはるかに効果的に規模の拡大と事業の展開ができるということです。


API-led Connectivityについてもっと詳しく知るには?

API-led Connectivityがビジネスにもたらすメリットや、それを実現するためのAnypoint Platformの詳細情報についてはオージス総研にお問い合わせください。

本記事はMuleSoftのMike Hamilton氏が執筆したblogをオージス総研が抄訳したもの(前編)です