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レポート

混ぜると消える?ソフトウェアコンテスト 本選レポート

オンライン本選の様子と受賞作品のご紹介
株式会社オージス総研 OSCA事務局 木村 めぐみ
2021年11月25日

オージス総研主催のソフトウェアアイデアコンテストOGIS-RI Software Challenge Award 「混ぜると消える?ソフトウェアコンテスト」の本選と最終審査を2021年11月11日(木)にオンラインで開催しました。本レポートでは受賞した全6作品を中心に本選の様子をご紹介します。

第12回 OGIS-RI Software Challenge Award「混ぜると消える?ソフトウェアコンテスト」

コンテストの概要

OGIS-RI Software Challenge Award(OSCA)は今年で12回目を迎えるオージス総研主催のソフトウェアアイデアコンテストです。本コンテストは毎年異なるテーマを設定し、テーマに関連したアイデアを募集しています。今年のテーマは「混ぜると消える?」でした。

6月にエントリーを開始、7月から8月にかけて応募作品を募集し、9月に応募書類による一次審査を行いました。一次審査では応募総数48作品中、25作品が通過、さらに10月に二次審査を行い、最終ステージとなる本選には6作品が進出しました。

忙しい学業の中、長い期間に渡ってコンテストに取り組んでいただいたコンテスト応募者の皆さん、本当にありがとうございました。

オンライン本選の様子

コンテスト本選はオンラインで開催しました。本選に出場したのは一次、二次審査を通過した6チーム6作品。審査はゲスト審査員のブレインズテクノロジー株式会社 取締役 河田 哲様、当社社長、各方面で活躍する当社社員の計8名で行いました。

河田 哲様
ブレインズテクノロジー株式会社 河田 哲様


河田様には質疑応答や懇親会の場で本選出場チームの皆さんへフィードバックをいただきました。ゲスト審査員講評では、本選出場チームの発表を将来を感じさせる頼もしいプレゼンと評していただき、今回がゴールではなく進化させてほしい、と温かい激励を送ってくださいました。

表彰式
受賞チームに送られる表彰状、トロフィー、目録(表彰状に受賞チーム名を入れて後日お送りしました)


表彰式では各賞の受賞チームを審査員長が発表し、ゲスト審査員賞はゲスト審査員 河田様より、最優秀賞、優秀賞、特別賞は当社社長 中沢より表彰を行いました。

表彰
当社社長 中沢 正和


各チームの受賞コメントでは本コンテストを通じてよい経験ができたとお話してくださる方もいらっしゃって、主催者としてうれしく思うと共に、皆さんの素晴らしいアイデアや伝える力、強い思いに感銘を受けました。

あらためまして、コンテスト受賞チームの皆さん、おめでとうございました!コンテスト本選出場チームの皆さんにとって、本選の一日が少しでも今後のご活躍の糧になれば幸いです。

受賞作品のご紹介

ここからは本選の発表内容をもとに、受賞した全6作品をご紹介します。各作品の詳しい内容については、受賞チームの方々のご了承を得て「アイデアを説明する文書」を掲載していますのでご覧ください。

なお、本レポートでは各チームの発表内容を元に筆者の理解でご紹介しています。見出しも筆者がつけたものです。ご了承ください。

最優秀賞

最優秀賞

チーム:Little Woods
作品名:Gott sun(ゴッツァン)
信州大学大学院 平岡 廉さん、久保 秀斗さん、ZHAO YIHONGさん、吉原 一成さん、堀 立樹さん
信州大学 頼富 雪乃さん、本堂 貴也さん、上田 弦輝さん、二村 健太さん、丸山 優さん


Little Woodsチーム
Little Woodsチームの皆さん(写真提供:Little Woodsチーム)

普段の食卓を簡単においしく魅せたい

一人暮らしで同じものばかり食べて飽きてしまったり、コロナ禍で友人と食事に行けなくなったり、一人暮らしやコロナ禍で変わってしまった日常の食事事情があります。高級レストランのようなテーブルセッティングや、きれいな盛り付け、部屋に流れる音楽など趣向を凝らせばよいかもしれませんが、それをするには手間も費用もかかります。

簡単に普段の食卓に彩りを持たせ、おいしく魅せることができないか、と考えたのが本システム「Gott sun」作成のきっかけです。

視覚情報がおいしさを向上させる

本システムでは聴覚や視覚、味覚などが別の感覚に作用するクロスモダリティ効果を使用しています。クロスモダリティ効果とは、たとえばフルーツと関係のない色に着色したフルーツジュースを飲むとどんな味か分からなくなるというようなものです。クロスモダリティ効果の研究からは、視覚情報が味覚に影響があることが分かります。

「Gott sun」はこのクロスモダリティ効果を利用して、料理に色や映像を混ぜることで普段の食事の味気無さを消しておいしさを向上させます。

「Gott sun」の利用イメージ

普段の料理に味気無さを感じたら、「Gott sun」を使ってみましょう。皿の位置や料理の情報を使って、料理に適した情報を投影してくれます。普段の食事が、よりおいしそうな料理に変身します

デモでは、白い角皿に乗ったサーモン、白い丸皿に乗った豚の角煮、別の丸皿に乗ったパイナップルが「Gott sun」によって料理の見た目が変わる様子が紹介されました。「Gott sun」によって料理の色味が増してよりおいしそうになり、皿には料理に関連する映像としてサーモンには水しぶき、豚の角煮には炎、パイナップルには南国の映像が投影されて、新鮮さやできたて感が印象付けられました。

システムの概要

「Gott sun」はまず皿を認識し、次に料理の色と温度を認識、最後に映像を生成して投影します。

皿の認識はWebカメラの映像を用いてリアルタイムに行います。料理は皿と区別して認識し、料理の色を取得します。料理の温度は、温度センサーであるサーモアレイモジュールを使って料理部分のみの温度を判定しています。

料理認識の情報から、料理には同色の画像を、皿には料理に関連する映像を合成して、プロジェクターから投影します。


審査員の質疑の中でプロジェクションマッピングのレストランが引き合いに出されたときのチームの回答を聞いていると、このシステムは発表内容にある通り普段の食卓を大事にされているのだなと感じました。非日常の特別なレストランではなく普段の家庭における食事をよりおいしく楽しくしてくれる Gott sun の優しさを感じました。

アイデアを説明する文書

アイデアの詳細は応募の際に提出いただいた以下の文書をご覧ください。
アイデアを説明する文書「Gott sun」 (PDF: 約 1.4MB)

ゲスト審査員賞

ゲスト審査員賞

チーム:NZMS
作品名:ニジマス
和歌山大学大学院 西口 元基さん、石橋 龍一さん、西尾 佳瑶子さん、前田 洋志さん、荒巻 光希さん、永山 有希さん、林 優輔さん


NZMSチーム
NZMSチームの皆さん(写真は本選にて撮影)

文字をにじませて暗記を支援

「ニジマス」はスマートフォン向けの暗記補助アプリケーションです。暗記したい文字を適度ににじませてアプリ使用者の暗記を補助します。

従来の暗記アプリでは暗記する単語を完全に隠すため、ヒントが見えず思い出しにくかったり、順不同の複数の暗記項目があるときにどこを開けば自分が知りたい答えを見られるか分からない、というような問題があります。

これに対して「ニジマス」は文字をにじませるため、にじんだ文字の文字数や箇所が思い出すヒントになります。文字をにじませる度合いは自分の理解度に合わせて調整できます。順不同の複数の暗記項目があってもどこを開けて答え合わせをすればよいか分かりやすいものになっています。

このように「ニジマス」はにじませることで暗記したい内容を自力で思い出すことをサポートします。

思い出すことに対する支援を重視

思い出すことによる学習効果については認知心理学で広められている2つの効果があります。一つは記憶の中から情報を思い出す(検索する)ことによって記憶が強化される testing effect です。「ニジマス」ではにじませた文字からヒントを得て情報の検索がしやすくなると考えます。

もう一つは Desirable Difficulties で、物事への深い理解には脳に適度な負荷をかける方法がよいとされており、思い出す行為は認知的に負荷がかかるため記憶に定着しやすいというものです。「ニジマス」はにじみ具合により脳に適度な負荷をかけることができると考えています。

指で混ぜてにじませる

「ニジマス」で暗記するには、まず暗記したいノートや教科書を撮影します。そして、撮影した画像の暗記したい任意の箇所を指で混ぜてにじませます。

暗記するときはにじんだ文字を見ながら思い出します。分からないときはタップやフリックでにじみを薄くしてヒントを得たり、にじみを解除して答えを見ることができます。

システムはゲームエンジンである Unity を使用、文字のぼかしの種類には文字を読みにくくするのに一番適しているメディアンぼかしを用いました。


暗記アプリを使っているという審査員もいて、使い勝手に関するコメントも飛び交いました。指で混ぜて文字を消すという動作は人間味があり魅力を感じます。筆者も使ってみたいと思いました。

アイデアを説明する文書

アイデアの詳細は応募の際に提出いただいた以下の文書をご覧ください。
アイデアを説明する文書「ニジマス」 (PDF: 約 0.3MB)

優秀賞

優秀賞

チーム:MF
作品名:カオダシ
関西大学 吉次 俊輔さん、美馬 亮太さん、大林 太郎さん、小林 奎太さん、堀 真麻さん 


MFチーム
MFチームの皆さん(写真提供:MFチーム)

オンライン会議を話しやすい場に

皆さんにはこのような経験はないでしょうか。オンライン会議で自分の顔を出すのは恥ずかしく顔を見られたくない、しかし、相手の顔が見えないと反応が分かりにくく話しづらい。

このような問題に対して、私たちはオンライン会議での顔出しを促進し、話しづらさを消すソフトウェア「カオダシ」を提案します。

自分の顔と他者の顔を混ぜる

「カオダシ」は、オンライン会議で自分の顔をそのまま映さずに、参加者の顔画像を混ぜて匿名化した顔を表示することで緊張度を下げたり、参加者の顔を類似化させることで親しみを感じさせようとするものです。

匿名化した顔を表示するには、自分の顔画像に他者の顔画像をモーフィングして顔を合成し、自分の顔の特徴をなくします。匿名化すると自分を特定されることがないので安心して話すことができます。

類似化は、他者の顔画像に自分の顔画像をモーフィングして顔を合成します。他者に自分の外見的な特徴を足して自分に類似化することで親しみやすくなると考えています。

会議の特性に合わせて顔の変更度を変える

匿名度と類似度の変更度合いによって、合成される顔は変わります。たとえば、自分の匿名度を高く、他者の類似度を低くすると、自分も他者も顔が匿名化されますが類似しません。これはお互いのことをよく知らないが特に親近感を持つ必要がない学会聴講などで使用するとよいと考えます。

自分の匿名度を高く、他者の類似度も高くすると、自分も他者も顔が匿名化され、類似します。新入社員歓迎会などお互いのことをよく知らないが交流が必要な場合に使うとよいでしょう。

「カオダシ」利用の流れ

オンライン会議で使用する氏名、モーフィング用の顔写真を登録します。次に、会議の性質に応じて匿名度と類似度を設定します。オンライン会議を開始すると、設定に応じた顔が表示されます。画像に顔の動きをシンクロさせて反応を見せることもできます。

「カオダシ」はオンライン会議システム、モーフィングシステム、顔画像に顔の動きをシンクロさせるシンクロシステムの3つで構成しています。オンライン会議システムは SkyWay、モーフィングシステムは StyleGAN を用いて画像のモーフィングを行います。シンクロシステムは深層学習モデルの FOMM(First Order Motion Model)を用いて静止画に顔の動きをシンクロさせています。


「カオダシ」を使うと肌がきれいに見える効果もあるそうで、それも魅力に思いました。リアルな会議で顔を見せるのは当たり前なのにオンライン会議で顔を見せたくない人は多いようだと筆者も実感しています。匿名化や類似化の度合いで参加者間の関わりがどのように変化するのか実際に体験してみたいと思いました。

アイデアを説明する文書

アイデアの詳細は応募の際に提出いただいた以下の文書をご覧ください。
アイデアを説明する文書「カオダシ」 (PDF: 約 2.2MB)

特別賞

特別賞

チーム:国内産鯖
作品名:PartyPuppet(パーティーパペット)
名古屋大学大学院 福島 悠人さん、吉田 拓人さん


国内産鯖
国内産鯖チームの皆さん(写真は本選にて撮影)

オンライン飲み会楽しめてますか

新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに2020年以降、オンライン飲み会が注目されています。しかし、オンライン飲み会に関する調査によるとオンライン飲み会を楽しんでいる人は全体の31%という結果が出ていました。既存のオンラインコミュニケーションツールもありますが、これらのツールではリアルな飲み会以上の満足度を得るのは難しいと考えています。

オンライン飲み会をサポートするPartyPuppet

「PartyPuppet」は 3Dアバター Puppet がオンライン飲み会を楽しめるように参加者をサポートするサービスです。参加者は Puppet を通じて発言やリアクションを取ることができます。Puppet を使用して参加者同士のコミュニケーションが促進されます。

「PartyPuppet」には発言機能、テキスト読み上げ機能、リアクション機能、その他飲み会を盛り上げるためのランダムな話題提供やBGM、ミニゲームなどがあります。

「PartyPuppet」の使い方

「PartyPuppet」はWebサービスです。ブラウザがあればすぐに使用できます。

まずホストが Puppet を表示するためのWebアプリ「Stage」と、参加者がPuppetを操作するためのWebアプリ「Controller」のURLを発行し、参加者に Controller の URL を配布します。そして Stage を開きビデオ会議アプリで画面共有することで Puppet を飲み会に参加させます。

あとは参加者がそれぞれのスマホなどから Controller にアクセスして発言やリアクションの操作をするだけ。そろそろ切り上げようか、というような発言しにくい内容も Puppet がテキスト読み上げをしてくれ、匿名で発言することができます。

デモでは8人の参加者が「PartyPuppet」を使って楽しそうにオンライン飲み会を開いている映像が流れました。


飲み会が好きなお二人が発案されたという本アイデアはオンライン飲み会を楽しむことに特化したすぐにでも使いたくなるようなシステムでした。あまり親しくない人たちの集まりでも PartyPuppet があることで会話がはずみそうです。β版が用意されていて本選後の懇親会でも少し使ってみる場面が見られました。

アイデアを説明する文書

アイデアの詳細は応募の際に提出いただいた以下の文書をご覧ください。
アイデアを説明する文書「PartyPuppet」 (PDF: 約 2.3MB)

特別賞

特別賞

チーム:やわらかマッスル
作品名:なやミキサー
九州大学 坂宗 汰樹さん、木下 快さん


やわらかマッスル
やわらかマッスルチームの皆さん(写真は本選にて撮影)

悩みによって一歩踏み出せない人へ

心の中にしまった悩みやコンプレックスのせいで深い人間関係を築くことができない人は多いのではないでしょうか。SNSの普及によって自分の情報を気軽に発信することはできますが、自分のネガティブな面を見せない傾向があるなど、表面的な人間関係が多く存在していると考えられます。

悩みがあるために積極的になれなかったり深い人間関係を築くことができない人を手助けしたい、という思いで「なやミキサー」を考案しました。

同じ悩みを持つ人をつなげる

「なやミキサー」は同じ悩みを抱えている人同士をつなげます。同じ悩みを抱えている人と出会うことによって悩みに関する心理的障壁を取り払ったオープンな関係を築きます。また、同じ悩みについて相談しあうことでユーザー同士が深い人間関係を築くことができます。

「なやミキサー」は同じ悩みを抱えている人同士をマッチングするこれまでにない新しい形のマッチングサービスです。

利用の流れ

はじめにユーザーはプロフィールを登録し、悩みを入力します。登録した悩みは「悩みの種」として表記され、プロフィールにタグとして表示できます。「なやミキサー」は登録された情報から同じ悩みを抱えている人を判断してアプリに表示します。表示されたユーザーの情報を見て話してみたいと感じた人には「話したい」ボタンを押します。相手から「話したい」が返ってくるとマッチングが成立します。

「なやミキサー」は実際に会うことで成立します。マッチングが成立した人とは悩みやコンプレックスを共有しているため打ち解けやすく、深い話もしやすくなります。

実際に会うことに抵抗がある人はオープンスペースを利用して、「なやミキサー」のユーザーだけが書き込めるコミュニティ上で発信することができます。

プライバシーの考慮

最初の段階から個人情報を開示すると情報が拡散される危険性もあるため、情報は段階的に開示します。相手が信頼できると思ったタイミングでユーザーは情報を相手に開示していくことができます。また、表示された悩みがSNSなどで拡散されないようアプリにはスクリーンショット防止機能を付けています。

また、機械学習技術を用いて乱暴な発言や不適切な発言をしたユーザーを発見して退会措置を講じたり、なりすまし対策など安心して利用できる仕組みを考えています。


悩みを持っている身近な人を手助けしたいというメンバーお二人の強い思いが伝わってきました。なやミキサーのユーザーが最終的にはこのアプリを使うことなく他者と楽しくコミュニケーションを取れることを目指すとおっしゃっていたのがとても印象的でした。

アイデアを説明する文書

アイデアの詳細は応募の際に提出いただいた以下の文書をご覧ください。
アイデアを説明する文書「なやミキサー」 (PDF: 約 2.0MB)

特別賞

特別賞

チーム:Re:Create
作品名:Ques Schedule(クエス スケジュール)
関西大学 大澤 朋弥さん、大林 太郎さん


Re:Create
Re:Createチームの皆さん(写真は本選にて撮影)

理想のスケジュールで理想の自分に

自分が本当にしたいことが分からないまま日々の予定をこなしてしまうことはありませんか。スケジュールを立てることはできてもどの予定を優先させればいいのか意外に自分で把握できていないと感じます。このような状況で予定の削除や優先順位付けの提案をしてくれる第三者がいれば理想のスケジュールができるのではないかと考え「Ques Schedule」を考案しました。

「Ques Schedule」は、スケジュールの分析をすることで最適なスケジュール管理をするアプリです。このアプリによって本当に自分がしたいことが何かを見つけるサポートをします。

「Ques Schedule」の使い方

一般的なカレンダーアプリと同じようにスケジュールを登録します。スケジュールを登録する際はスケジュールのカテゴリを選択します。予定が完了したとき、達成度や満足度を回答します。

使い続けることで理想のスケジュールが立てられるように

「Ques Schedule」には削除提案機能とスケジュール診断機能があります。削除提案では、カテゴリ毎に設定した基準値を元に予定が多いかを判断して、多い場合は削除提案します。予定を削除したときは、予定登録時に設定されたメールなどに「Ques Schedule」からキャンセルメッセージを自動送信します。

スケジュール診断では現在のスケジュールを点数で評価し、優先順位付けを行うことができます。点数は予定を完了したときにユーザーが評価する達成度と満足度、それから時間数を元に判断する過密度を元に計算します。

また、現在の予定を続けたときにどのような未来になるか、同じ特性や将来像を持った他のユーザーのデータを示すことでシミュレーションします。そして、現在のスケジュール量や満足度などの定量データを見ながらユーザーにカテゴリの優先順位付けをしてもらいます。

削除提案とスケジュール診断を繰り返すことで、ユーザーが理想のスケジュールを立てることができるようになります。


今後の展開として、SNSや動画視聴、睡眠時間なども含めて分析することでより正しいスケジュールの削除、診断することを考えているとお話いただきました。日々の生活をまるごと診断してくれて、より有意義な毎日を送れたら魅力的だと思いながら発表を聞きました。

アイデアを説明する文書

アイデアの詳細は応募の際に提出いただいた以下の文書をご覧ください。
アイデアを説明する文書「Ques Schedule」 (PDF: 約 1.1MB)

おわりに

本レポートでは2021年度に開催したソフトウェアアイデアコンテスト OGIS-RI Software Challenge Award の本選の模様と受賞作品をご紹介しました。まだまだコロナウイルスの影響で制限のある学生生活を送られている中、コンテストに応募してくださってありがとうございました。ご応募いただいたすべての皆さんに改めてお礼申し上げます。本コンテストが今後の皆さんのご活躍の一助になれば幸いです。

このレポートを読んでコンテストに興味がわいた方は、ぜひ、今後のコンテストにチャレンジしてください。楽しみにお待ちしております!

集合写真
表彰式後の集合写真