第13話 真田幸村の追っ手
真田幸村の追っ手は、かなり‘なにかが村’に近づいていたのですが、何かその場所を避けてしまうような動きをしてしまうようで、何も見つからない状態なのです。
これは、‘なにかが村’の村民(忍者)が、彼らが作りだした、いまで言うイリュージョンのような仕掛けをつかって作り出した、架空の環境が、どうもそうさせてしまっているようなのでした。
当時で言う、妖術なのでしょうか。
平和を望む彼らのことですので、捕まえて斬って捨てるようなことはしない工夫なのでした。
ですから、幸村へあがってくる報告も、‘いまだ見付からず’状態が続いていたのです。
幸村は、何かあると察し、配下で一番の忍びの者、三代目石川五右衛門を呼び寄せました。
幸村は、三代目五右衛門に「豊臣の存亡のためにも、あの村を味方につけなければならぬ。」と言い、必ず使命を果たすよう言いつけたのです。