第25話 村造りは進む
それから、二十日ほどたちました。
やはり、技能に優れた人が多く、村造りはどんどん進んでいきます。
その星にどんなものがあって、これは食料に使えるとか、これは何かの材料に使えるとか、海があることもわかり、ここで生きていけそうだということがわかってきました。
そして、たまには暖かい気候の日もあり、地球の環境ともよく似ているようです。
そして、それからちょっとした後、天文グループが首領のところにやってきました。
そして、今までの天体観測の結果から、この星の動きは地球とよく似ていて、これから春になってきて、夏、秋そしてまた冬になるのではないかとのことでした。
われわれがこの星に来たのは、太陽の動きを中心とした暦では、ちょうど元旦にあたり、一日の長さは大体地球と同じで、一年は地球よりちょっと長いとの話をしました。
そこでいうには、この星を‘なにかが村’から名前を取って‘なにかが星’とし、今年を‘ななかが暦’の元年(一年)とし、以後は太陽暦を使っていくことにしたい。
首領は、それにうなづき、そのおふれを出しました。
なにかが暦二年の元旦を迎えるときには、村民のすむ家は全部つくられ、畑での収穫もでき、家畜も増え、海産物も採れるようになってきていました。
そこで、初めて迎える新年を盛大に祝うため、年越しのときに村民全員で大きなお祭りをすることになりました。
そして、年月がどんどんたっていき、そのあたりはこの物語の最初のほうに書いたとおりです。
そして、なにかが暦の389年の寅年を迎えた正月に、首領のところに嫡男が誕生したのです。
そして、首領はこの子が大きくなったときには、この星もは‘なにかが暦’5世紀になっている。
あたらしい世紀には、新しい何かが始まるようでなければなぁー。
そういう風に、もっていけるのは、この子しかいないであろう、というわけで‘はじまる’という名前をつけたのでした。