第16話 No Reply
三代目五右衛門が、矢文を射ってから次の日になりました。
矢文は抜かれていましたが、その村から狼煙はともかく、何の応答もありません(No Reply)。
日が高くなったころに、また同内容の矢文を、今度は一本昨日の屋敷の一つに向けて放ちました。
やはり矢文は抜かれてはいましたが、何の応答もありません。
ここが、‘なにかが村’であることを確信した三代目はとりあえず真田幸村に報告のため大坂城に戻ることにしました。
大坂城に戻った三代目は、真田幸村と会談しました。
そこで、幸村は徳川方につかれると非常にまずいので、豊臣につかせるか、‘なにかが村’を滅ぼすか、どちらかだなと考えたのです。