SAP×ルールベースAIでアドオン課題を解決 ~アドオン再配置によるDXの実現~

SAP導入の背景

1990年代後半より、ERPはベストプラクティスの集合体であることが認知され、海外大手ベンダーのERP製品が市場を席捲。日本でも業務改革を実施して企業活動全体の生産性を高めようとERPを基幹システムに採用してきました。2000年以降、進出した海外拠点とのグローバル連携を考慮してSAPを導入する企業も増えてきています。
ERP導入時、既存の業務要件とのギャップには、「業務改革により業務をERPに合わせること」とし、初期開発費も抑えようとした企業が大半でした。

SAP導入の課題

しかし、実際は、全社レベルで合理化を求めた業務改革は抜本的には進まず、いつのまにかERP導入が目的となり、知らず知らずのうちにアドオン開発が膨れ上がったのが現状です。
それら膨れ上がったアドオンがシステムの複雑性やブラックボックス化を助長してしまい、初期開発費のみならず、運用保守の大きな負担の要因ともなっています。
では、アドオンをなくせるかというと、そもそもアドオン開発で追加実装された機能は、「企業独自の差別化や強みとなる部分を支えるものであり、企業活動を円滑に遂行するため」という一面もあるため、精査してアドオン数の減少はできてもなくなりはしません。

DXと共に解決していく課題

SAP社は、現行SAP ERP、SAP Business Suiteを2025年から2027年まで標準保守を延長して、終了することをアナウンスしています。
一方、同時期に、経済産業省からはデジタルトランスフォーメーション(DX)レポートが「ITシステムの2025年の崖」というテーマで発表され、多くの企業がDXの取り組みを始めています。
レポートを要約すると下記であり、DX本来の領域へ投資を呼びかける内容となっています。
  1. ブラックボックス回避の施策
  2. 運用コストの削減施策と最小化
この2点は、ERPのアドオンにおける課題とも一致し、SAPユーザーは、このタイミングを利用してアドオン課題と、DXの目的である企業価値の向上と競争優位の獲得を進めていくことになります。

課題解決の方向性

さて、アドオン課題に如何に対策していけばいいでしょうか?
「企業独自の差別化や強みとなる部分」を含むアドオンは減少させられてもなくならないものとする場合、アドオン開発を継続すると複雑なブラックボックス化の助長や運用コストの課題が残ります。
また、SAP S/4 HANAへの移行は、国内約2,000社にものぼるとされ、SAPエンジニアの不足が深刻化しており、アドオン開発のすべてを実装できるリソース量が足りていません。
ところで、DXレポートでは、上で述べた要約に加えて、新しいITテクノロジーを活用し、その恩恵を受けることをアドバイスしています。
そのため、当社では、ある条件に一致するアドオンをSAP外部に切り出して、オープン系システムと連携させることが最善策だと考えています。

解決方法~ルールベースAIとの組み合わせ~

保守性低下を招くのは業務ロジックの実装部分であるため、業務ロジックの複雑性や変化量に着目して、これにルールベースAIを適用させます。業務ロジックとビジネスルールを別管理で実装することにより、見える化の達成とブラックボックス化や運用コストの解決策となります。
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導入メリット

見える化とともに、アドオンの軽量化、ランニングコストの最小化、短納期化といったビジネス追随可能なシステムを実現できます。また、企業独自の差別化や強みとなる部分のビジネスルールの仕様をユーザー配下におくことができ、内製化促進にもつながります。
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