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新サービスや自主調査結果、関連する学問領域のコラムなどを掲載しています。

著者別記事一覧

戦後から現在までのものづくりやデザインの変遷をマズローの欲求5段階説に沿って考えてみたい。厳密ではないが、戦後1950年から2010年ごろまでに、生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、承認欲求を経て、現在は自己実現欲求のレベルにあるのではと考えている。1950年頃から2010年頃までの期間は、近代化の終盤の時期になりつつあると考えられる。近代化とは封建制が資本主義に移行し、我が国では明治維新後ということになる。近代化の期間は…

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大学入試センター試験が実施され、受験は本格的なシーズンに突入する。今年のセンター試験に関しては、受験生の志望校選択は「安全志向」がキーワードだそうである。来年度から新テストに移行するため、受験対策も大きく変わると予想される。その変化に対応するのは大変なので、なんとか今年の入試で大学入学を決めてしまいたいという気持ちが受験生全般に強いというのである。この気持ちが、難関大学を避けて、自分の学力で確実に合格できそうな大学を…

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伊勢うどんは、江戸時代の伊勢参りの長旅のことを考え、食べやすいようにうどんを柔らかくしたと耳にした。このような心配り、思いやりも温かいデザインのカテゴリーに入るだろう。温かいデザインとは、以前のコラムで「温かいデザインを行うことは、ユーザと心を通じることでもあるので、表面的なアプローチをするのではなく、本質を考えてデザインすることである。」と定義したので、この文脈で考えるとこの伊勢うどんも温かいデザインである…

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「働き方改革関連法」が4月1日に施行され、職場の過ごし方に一定の変化をもたらしているようである。近年、日本社会では、「働き方」を巡って、働き過ぎや長時間労働、過労死や燃え尽き症候群等、解決すべき喫緊の課題に注目が集まってきた。法律の施行直後は一定程度の副作用もあると思われるが、ワーク・ライフ・バランスの大切さを考え、実践するための強力な推進力をもたらす契機となることを期待したい。「働き方」を考えるときに、もう一つ異なる問題として注目を集めてきたのが、「AI(人工知能)やロボット等の…

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沖縄は温かい気候のためか、温かいイメージの壺屋焼などの焼物が多い。焼物なので温かいイメージがあるのは当然であるが、沖縄ではそのイメージが強い感じがする。焼物にパターン(絵柄)があるのは違和感がなく、自然の感じがするが、1970年代ごろ、花柄などを貼り付けた電気ポットや炊飯ジャーなどが多く見られ違和感があった。現在は家電製品などに花柄などのパターンをつけることは無くなったようであるが、なぜであろうか?自動車や…

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管理者のリーダーシップ育成について考えている。ここまで述べてきたことを整理すると、管理者がリーダーシップを発揮する、すなわちリーダーとして部下を動かす影響力を発揮するには、普段の仕事を進める中で、2つの取り組みを両立させることが鍵を握ると最初に確認した。1つは、仕事の目標をしっかり達成させるための行動と態度をとることであり、もう1つは、部下たちが気持ちよく、やる気を持って働き、円満な人間関係を維持できるように配慮する行動と…

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乗用車は売り物であるので、消費者に関心を持ってもらうために、最先端のイメージにしている。各社は独自色を出すため、いろいろデザイン的に工夫をしているが、大同小異で冷たいデザインが多い。TVのCMも自動車の宣伝は、個性的、最先端、斬新などと声高に叫んでいる。自動車という存在からすればこのようなPRは当然であるが、なぜか心が和むような自動車は少ない。工業製品でもあるプレハブの住宅のデザインも同様な気がしてならない。住宅という…

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“One Team”。ラグビー日本代表チームのスローガンであり、到達目標である。前回のコラムで、管理者のリーダーシップ育成のためにはどのような働きかけが有効なのか論じることを約束した。まさに格好のタイミングで、ラグビーワールドカップの戦いに向けてチームを育成し強化してきたジェイミー・ジョセフ監督がそのお手本を具体的に示してくれた。4年前にも、このコラム(第64回)でラグビー日本代表が世界の強豪・南アフリカチームに勝利した理由について…

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20世紀では自動車や家電のデザインは個性があり味があった。しかし、現在、グローバル化により企業の合従連衡が進み、ユーザの支持を受けるためか、似たようなデザインばかりになっている。米国企業の子会社になる前のブラウン社のシェーバーは、端正なモダンデザインではあったが、温かい感じがして愛好していた。しかし、子会社になると万人受けのするデザインとなり、その変身ぶりに驚いた経験がある。握りやすいという表面的な観点からシェーバーの本体部分の形状を手にフィットするようにしたデザインは多いが…

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前回に引き続き、リーダーシップの育成について考えていく。これまでの研究の成果を踏まえれば、リーダーシップを育成しようとするとき、目指すべきゴールは、理論的には明確になっていると考えられる。というのも、部下たちが優れたリーダーだと認める人たちは、日頃、どのように振る舞っているのか、その行動や発言、態度の特性を明らかにする研究によって、2つの要因を両立させることの重要性がわかっているのだ。その1つは…

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数年前、GUIの研究で有名な米国のパロアルト研究所に見学とディスカッションの為、訪問した。スタンフォード大学から歩いて、30分ぐらいのところである。受付で手続きをすると、そのロビーに男女高齢者の大きな白黒写真が飾ってあった。目にすると、即、感動を覚えた。モデルはヒスパニック系の人ではなかったかと記憶しているが、ある種の懐かしさや彼らの存在感に共感を得た。今年、学会の発表のため訪れた上田市で、ホテルサンルート上田に宿泊した…

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新聞に目を通していると、こんな川柳が目に飛び込んできた。「リーダーが無能な場所で部下育つ」、「ミスするな、そのミスを生む上の指示」(2019年8月4日刊、毎日新聞)。なかなかシビアな皮肉が笑いのオブラートにうまく包まれていると思う。組織のマネジメントを考えるとき、優れたリーダーシップを発揮する管理者の存在は、最も切実に期待されていることだろう。しかし、現実はその期待とは裏腹な場合が多いことを、こうした川柳は暗示しているようである。…

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人間からオブジェクトを見たときの心理的な距離を意味する心理的距離という基準、概念を考えている。例えば、温かいデザインならばその心理的な距離は短く感じられるだろうし、冷たいデザインならばその距離は遠く感じられる。結果として、日常、手元で使うサインペンとシャンプーは、心理的距離感の評価点(平均点)がそれぞれ2.2と2.4であった。両商品とも女性の方が、数値が低かった。これは女性の方が…

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組織の人的資源管理を実践する際に、そこで働く人々の「心」の要素を考慮することの意味について考えている。前回は、終身雇用制度の存続をめぐる議論を取り上げた。今回は、「やりがい」に注目してみたい。雇用され、働く側の人々に対して、経営者あるいは管理者の側が、「やりがい」のある仕事に就くことができていることを強調し、それに伴う心身の過労状態や給与の不十分さを正当化してしまう…

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ユニバーサルデザインやメンタルモデルの研究・実践を行う際、まず考えられるのが不便さを無くすなどの効率面を検討するのが普通である。この考え方は20世紀の効率優先のベクトルに対応しているともいえるだろう。21世紀ではこの効率を超えた精神的レベルでの満足感が製品やシステム構築に重要な要素となっている。ユニバーサルデザインにせよメンタルモデルのデザインにせよ、ユ…

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このところ、日本型経営の根幹を支えてきた終身雇用制の是非を巡る議論が活性化している。離職や転職が珍しいことではなくなり、新入社員を卒業とともに一括採用する慣行も見直しが進む中で、5月7日の経団連定例記者会見において、中西宏明会長から、終身雇用を前提に企業運営、事業活動を考えることには限界がきているという趣旨の発言があったと報道された。これに続いて、5月13…

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