IT運用の属人化を解消したい。可視化と自動化で変える運用体制
IT運用の"属人化"がもたらすリスク
IT運用において「属人化」が進行すると、退職や不在時に業務が滞るだけでなく、トラブル対応の遅れや運用品質のばらつきといったリスクが顕在化します。さらに、業務の全体像が把握できず、継続的な改善や効率化が進まないといった弊害も生じます。
属人化の原因は担当者のノウハウが共有できていないこと
ドキュメント化されていない手順が属人化を助長する
IT運用現場では、運用担当者が業務を円滑に進めるために工夫した手順が十分に文書化されていないケースがあります。口頭での伝達や個人の経験に頼る部分が多く、マニュアルも最新化されていない場合があります。結果として、特定の運用熟練者の経験に依存し、引き継ぎが困難になっています。
運用熟練者の頭の中だけにある"例外対応"の存在
障害対応やイレギュラーな状況での判断は、マニュアルに載っていないため担当者の経験に委ねられがちです。とくに熟練者はこの対応をそつなくこなし、マニュアルに記載されず頭の中にだけあるということがあります。この「暗黙知」が共有されずに蓄積され、属人化をさらに進めています。例外対応も含めた業務の見える化が必要です。
DX化で導入した複数のシステムが業務全体の把握を困難にしている
DX推進によってツールやシステムが増え、運用担当者、とくに熟練者の管理負担が増加しています。各システムの操作や監視がバラバラで全体を俯瞰しづらく、属人化の温床となっています。システム横断での運用管理体制が求められています。
まず取り組むべきは「業務の可視化」から
属人業務の棚卸しとフロー化で全体像を把握
業務内容を洗い出し、フロー図やマニュアルで可視化します。どの作業が誰に依存しているのか、どの部分が複雑か、熟練担当者がどのように運用業務を工夫しているかを明確にすることで改善策を検討しやすくなります。これが属人化解消の第一歩です。
ツール活用で"誰でもわかる"運用設計に
業務フロー作成ツールを活用し、視覚的でわかりやすい手順書を作成します。共有・教育の効率化が進み、引き継ぎもスムーズに。常に更新できる仕組みが重要です。
業務が見えたら次のステップへ−属人化を解消する"運用自動化"のすすめ
定型業務を自動化する
バックアップ実行やログ収集など、日常的に繰り返される定型業務は自動化に最適です。
オージス総研が提供する運用自動化ツールを活用すれば、定型的な運用処理に対して自動実行の設定を行うことが可能です。
ヒューマンエラーを防ぎ、運用品質を安定させる
人手での操作を減らし、あらかじめ決められたルールに基づいて処理を行うため、操作ミスや確認漏れを防止できます。また処理履歴も自動で記録されるため、問題発生時の迅速な原因分析にも役立ちます。
Cloud Archで脱・属人化
オージス総研の運用自動化ツールCloud Archは、IT運用における定型業務の自動化を支援することで、属人化からの脱却を実現します。人材不足やスキル継承の難しさといった課題に対し、「運用手順の明文化」「作業の再現性」「ミスの排除」を可能にし、現場の負担を大幅に軽減。ここではCloud Archが提供する代表的な効果を3つに分けて紹介します。
人材不足の解消
Cloud Archでは、定常的なバックアップやログ収集、障害対応といった運用作業に対し、あらかじめ手順を定義し、実行内容やタイミングを設定する機能が提供されています。
この機能により、これまで担当者の経験や判断に依存していた作業、熟練者の工夫した手順も標準化され、誰でも同じように実行可能になります。属人化が解消され、複数人での業務分担や引き継ぎもスムーズに行えるようになります。
コスト削減
Cloud Archの自動化機能を活用することで、日々のルーチン作業にかかる工数を大幅に削減できます。これにより、運用要員の業務負荷を軽減できるだけでなく、教育や引き継ぎにかかる時間やコストも圧縮。人件費や管理費の最適化が可能となり、効率的かつ持続可能な運用体制の構築が実現します。
人為ミス0
人による作業では避けられない入力ミスや確認漏れといったヒューマンエラーも、Cloud Archによる自動化で大幅に減少します。設定された手順通りに正確に処理が行われ、実行ログも自動で記録されるため、トラブル時の原因追跡も容易です。運用品質のばらつきがなくなり、安定した運用が継続できます。
まとめ
属人化を解消するための一歩として、定型業務を中心に自動化を進め、人手に依存しない、再現性のある運用体制を実現が必要です。
オージス総研の提供する運用自動化ツールCloud Archは、こうした属人化解消を実現するための強力な運用自動化ソリューションです。
IT運用の属人化から脱却し、安定性・効率性・継続性を兼ね備えた運用体制を築きましょう。
運用自動化を成功させるための3つのステップがわかる資料



2025年7月31日公開
※この記事に掲載されている内容、および製品仕様、所属情報(会社名・部署名)は公開当時のものです。予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。
関連サービス
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運用自動化ソリューション「Cloud Arch」
オンプレミスシステムやプライベート / パブリッククラウドの複数サービスを利用しているシステム環境に対し、シームレスな運用自動化と統合監視の環境をご利用いただくことで複雑化するシステム運用の負担低減を実現します。
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