生成AIとビジネスルール管理システムの連携で実現する業務自動化と効率化

ビジネスの現場ではAIの活用により多くの業務が効率化され、便利さが飛躍的に向上しています。しかし皆様のご経験のとおり、そのAIも時には誤った判断を下すことがあります。本コラムでは、AIの強みを活かしつつ、他のソリューションと組み合わせることで、より正確で信頼性の高い意思決定を実現する方法について考察します。

AI活用で進むビジネスの効率化

生成AIの基礎知識と活用ポイント

大量のデータをもとに文章や画像、音声などを自動生成する生成AIはビジネスの現場で急速に活用が進んでいます。例えば、カスタマーサポートのチャットボットやマーケティング資料や記事の作成、ビジネスアイデア出しの壁打ち相手など、多様な業務で効率化を実現しています。生成AIの強みは人間の能力を超えて膨大な情報を短時間で処理し、回答を提供できる点にあります。ただし、効果的に活用するには、その仕組みや特性を理解し、適切な運用が重要です。

RAG技術で自社データも活用し意思決定を支援

生成AIはありとあらゆる情報を学習して回答を生成しますが、それは生成される情報の信頼性や根拠が曖昧となってしまう原因でもあります。一方、RAG(Retrieval-Augmented Generation)技術を使った生成AIは、単に学習データから推測するだけでなく、ユーザーが指定した自社のデータベースやドキュメントから正確な情報を検索し、その根拠に基づいて回答を生成します。これにより、より信頼性の高い情報提供と意思決定支援が可能になります。

AIで何でも解決できるか?現時点での問題点

生成AIは多くの業務を効率化できますが、万能ではありません。現時点での問題点は以下のとおりです。

  • 信頼性のばらつき : 回答に誤情報を含むことがあり、正確性や信頼性に一貫性がない
  • 根拠の不明確さ : 回答に対する根拠や証明が示されず、回答までの経緯がわかりにくい
  • 再現性の欠如 : 同じ質問に対して異なる回答が返すことがあり、一貫性に欠ける

生成AIが行う判断は「ブラックボックス」のように、使う人間の側には内部のロジックが見えず検証が不可能です。そのため重要な業務判断や意思決定においては、生成AIだけで正確かつ一貫した判断を下すことは難しく、慎重な運用が求められます。

BRMS(ビジネスルール管理システム)で強化するAI活用

BRMSとは?ルールベースで意思決定を支援

さてここでAIの発展の歴史を少々前に戻してみます。専門家の知識や経験をルールとしてシステムに組み込み、複雑な意思決定を支援する技術としてエキスパートAIと呼ばれるものがありました。BRMS(ビジネスルール管理システム)は、そのルールを効率的に管理・実行する仕組みで、業務の判断基準を「ビジネスルール」として明確に定義し、ルールベースで意思決定を支援します。特徴は以下のとおりです。

  • 業務ルールが可視化されている
  • 人間が定義した論理的なルールに基づき一貫した判断を行う
  • どんな判断が下されたか、誰にでも理解できる透明性を持つ

BRMSが支える正確な業務判定

BRMSによるビジネスルールを管理するメリットは以下となります。

  • ルールが可視化された形で管理できるため、ITの専門家以外でも理解しやすい
  • ルールの整合性や適用範囲が明確で、システム変更時の影響を把握しやすい
  • ルールの追加・修正が容易で、変化する業務環境に柔軟に対応可能
  • ITシステム内でロジックの判断部分と実行部分が分離できるので開発を行いやすい

BRMSの活用により、業務のロジックの透明性と柔軟性を維持しつつ、迅速かつ正確な業務判定が可能となります。

BRMSが支える正確な業務判定に関する資料のご紹介

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美容化粧品販売とエステサロンを営むZ社。
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ブラックボックス化したシステムを2人はどう解決するのか。

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AIとBRMSの組み合わせで業務最適化を実現

生成AIが大量のデータから多様性のある回答を生成する一方、BRMSは確実で一貫した判断を提供できます。両者を組み合わせることで、生成AIの柔軟性とBRMSの信頼性を活かし、より正確で説明可能な意思決定支援が可能になります。

具体的には以下の分担となります。

生成AI・・・・情報を整理し、不足情報の補完や提案を行い、また新たな発想や視点でリスクを回避し、業務の前処理を効率化

BRMS・・・・整形された情報をもとに厳密なルールで判断し、意思決定を支援

これら連携により、情報整理と判断の両面が強化され、業務品質と意思決定の迅速化が可能となります。BRMSのルールは容易に変更できるので、生成AIと組み合わせてビジネス要求の変化に対応が可能です。

AIとBRMS連携による業務自動化の具体例

申請書チェック業務の効率化と自動化フロー

申請書チェック業務を考えてみましょう。この業務は多くの情報を正確に確認し、ルールに基づいて判断する必要があるため、手作業では多くの時間と労力がかかります。生成AIとBRMSを連携させることで、自動化効果を最大化できます。

生成AIが申請者に不足情報を質問し補完

申請書に不備や不足情報がある場合、生成AIが申請者に自動で質問し、必要な情報の補足や修正を促します。生成AIは自然言語でわかりやすく丁寧に不足情報を伝え、適切な回答を引き出します。これにより、申請者の負担を軽減しつつ申請内容の精度を高めます。また、生成AIの提案機能で見落としがちなポイントを指摘し、申請書の質向上も期待されます。

BRMSが厳密なルールで判定し意思決定支援

生成AIが補完した申請情報をもとに、BRMSが厳密なビジネスルールに従って判定を行います。BRMSは判断基準が明確で一貫性があり、業務の透明性と信頼性を確保します。さらに、ルールの変更や追加が容易で、業務環境の変化に柔軟に対応可能です。

まとめ

生成AIは業務効率化に大きな可能性を持ちますが、判断の信頼性や再現性に課題があります。一方、BRMSはルールをしっかりと定義する必要がありますが、そのため明確かつ厳密な判断を支え、業務の透明性と正確性を確保します。生成AIの柔軟な情報整理能力とBRMSの厳密な意思決定支援を組み合わせることで、業務自動化と最適化を効果的に実現できます。

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2026年2月4日公開
※この記事に掲載されている内容、および製品仕様、所属情報(会社名・部署名)は公開当時のものです。予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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  • ルールベース開発(BRMS)

    従来BRMS(Business Rule Management System)は、ビジネスルールを定義、実行、管理するためのソフトウェアで、 我々オージス総研は、古くから分析、設計などの上流工程においてモデリング技術を得意としているので、これらモデリング技術をBRMSに融合し、開発メソドロジーとして構築しました。
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