ジムとモチベーションと私
2015.10.02 行動観察リフレーム本部メンバー
私は先日、某スポーツジムの無料見学会に行ってきました。若いころ(20代)は、競技スポーツとして長距離走をやっていたので、自分で言うのもなんですが、スマートな体でした。その後10年以上運動をさぼっていたところ、体重が増え、体がたるみ、さらに足腰を痛めることが多くなってきたため、「このままではいけない。何か運動をしよう。」と思ったのがきっかけです。
ジムに足を運ぶのは5年ぶりのことになります。以前入会していたジムは、家のすぐ近くにあったので何となく入会したのですが、最初に1回行っただけでその後1年間会費だけ払い続け、結局そのまま退会してしまいました。なぜ通わなかったのかというと、仕事が忙しかったこともありますが、それ以上にジムに通うモチベーションが湧いてこなかったからです。でも、今回は必要に迫られての入会なので、きっと長く続けられるのではないかと期待をしているところです。
そのジムには最新の設備やマシンが備えられているので、トレーニングするには何の不足もないのですが、個人的に気に入った設備は『浴室』でした。「えっ、そこ?」という突っ込みが入りそうですが、広いサウナや泡風呂等があり、ちょっとした温浴施設並みの充実ぶりでした。
さらにジムを見学していると、シニアの人が休憩・交流する専用のスペースがありました。私は『ジムというのは、ストイックに体を鍛える場所である』と考えていたので、最初は「そんなスペースいるの?」と思ったのですが、高齢化社会になってシニア層がさらに増えてくれば、体を鍛えることよりも人と交流することが主目的になって、今後こういったスペースが当たり前になってくるのかもしれないと感じました。
また、スタッフさんが利用者に声をかけているシーンをよく見かけました。マシンの使い方の説明をして笑顔で励ましていました。利用者も笑顔で話を聞いていました。
ところで、上記の設備やサービスに共通することが一つあります。それは、いずれも利用者がジムに通う『モチベーション』になっているということです。ジムに長く通うことは、ジムにとっても利用者にとってもメリットがあるといえるでしょう。
モチベーションをアップさせたり維持させるためには、何が大事なのでしょう。頑張ったら何か商品がもらえることでしょうか?でも、その程度ではモチベーションは長続きしないかもしれません。
私が特に大事だと思うのは、スタッフさんと利用者の『関係性』の構築です。人は他者から認められたいという『承認欲求』があります。スタッフさんが利用者の頑張りや成果をどんなことでも積極的に褒めるなどフィードバックをすることで、利用者は自分のことを気にかけてもらっていることに満足し、褒められることで自信を持ち、その結果ジム通いが長続きすることが期待できるのではないでしょうか。
このように、関係性を通じて自分の内面から湧き出てくるモチベーションの方が、物や金銭などの外的なモチベーションよりも安定して長続きしやすいことが言われています。ダイエットや筋トレの成果が出るまで大変な努力と時間がかかりますが、継続しなければ、元の体型に戻るのはあっという間です。ですが、関係性というモチベーションは、所期の目的を達成した後もずっと続いていきます。さらに、関係性が一対一にとどまらず広がっていけば、そこは単なるジムという場所を超えた『コミュニティ』です。コミュニティへの参加を通じて心身ともに長期にわたって健康であり続けることができれば、きっと料金以上の価値を得られると思います。
もし、良好な関係性の構築によって私のジム通いのモチベーションが続けば、ダイエットを通り越してマッチョな体になる日がやって来るかもしれません(笑)。
※この記事に掲載されている内容、および製品仕様、所属情報(会社名・部署名)は公開当時のものです。予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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