カスタマージャーニーマップ作成のポイント
2019.06.18 行動観察リフレーム本部メンバー
デジタル世代の購買行動を知るためには
カスタマージャーニーマップとは、想定したペルソナ(ターゲットとなる人物像)が商品・サービスを検討しゴール(購入など)に至るまでの行動や気持ちの変化、タッチポイントなどを時系列にそってまとめたもの。
コミュニケーション全体像の策定や商品サービスの企画を行う上で、プロジェクトメンバーのイメージ共有や、意志や方向性の明確化などに用いられます。さらには広告戦略やデジタルマーケティングの分野などにも活用の広がりを見せています。
デジタル世代の購買行動を知るためには
カスタマージャーニーマップの活用が広がっている背景のひとつに、アナログからデジタルへの変遷が挙げられます。新聞・TV・ラジオ・雑誌が主だった時代から、モバイル・SNSなど様々な媒体を通じたコミュニケーションが加速し、購買行動も多様化しています。
元IBMのドン・シュルツ氏が提唱したIMC(Integrated Marketing Communications)の概念では、企業よりも消費者の方が複数のチャネル、情報を扱っていると指摘をしています。
このように購買行動が多様化するなかで効果的な施策を打ち出すためには、ターゲットがどのタイミングでどんな気持ちになっているかを把握したうえで、購買などのゴールに向けてどのようなコミュニケーションをすべきかを、ともに旅をするように検討する必要があります。
カスタマージャーニーマップ作成のポイント
ペルソナを作成してカスタマージャーニーマップを描くためには、お客さまへの深い理解が求められます。現在、デジタルマーケティングの進化に伴い、多くのデジタルデータを取得することが可能となっています。行動ログなどから、いつ、どこで、何をしたかを把握できるようにもなってきました。
しかし、ターゲットがどのような価値観・指向性を持つか、そのターゲットが各タイミングでどのような気持ちになるかを推しはかるには、デジタルデータの分析のみで十分とは言えないでしょう。
例えば自宅での過ごし方や部屋の様子、生活サイクルや普段の購買行動など、様々な情報が価値観や気持ちを推しはかる上でのヒントとなりえます。
現状手に入るデータに縛られず、必要に応じた調査を組み合わせることで、精度の高いカスタマージャーニーマップを作成することができます。
カスタマージャーニーマップにおけるエスノグラフィの有用性
エスノグラフィは、ユーザーの生活環境に入り込み、テーマに関係する行動や発言のみに偏ることなく、ユーザーの生活を体感し、共感することによって、包括的に情報を収集する手法です。
収集した定性的な情報からターゲット像の明確化・具体化ができ、属性、ニーズや志向性、行動パターンなどペルソナに落とし込まれます。ユーザーの生活を体験するなかで意外な事実に気づくこともあり、ときには事前の想定を裏切るようなターゲット像が見える場合もあります。
ユーザーの深い理解に基づくペルソナが作成されると、各タイミングでの気持ちや行動の仮説の精度が上がり、どのようなアプローチをすべきかが類推できるようになります。このようにして、精度の高いカスタマージャーニーマップの作成がスムーズに行うことができます。
私たちオージス総研では、エスノグラフィ・行動観察調査について15年以上にわたって実績を積み重ね、累計1,500件以上の実績があります。調査結果を基に、ペルソナやカスタマージャーニーマップを作成するケースも多くあります。精度の高いカスタマージャーニーマップの作成をご希望の際は、お気軽にお問い合わせください。
※この記事に掲載されている内容、および製品仕様、所属情報(会社名・部署名)は公開当時のものです。予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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