リスクマネジメントと現場の気づきの重要性
2019.07.03 行動観察リフレーム本部メンバー
リスクマネジメントとは
経済産業省によると、リスクマネジメントは『リスクを組織的に管理(マネジメント)し、損失等の回避又は低減を図るプロセス』とされています。リスクマネジメントに関する国際規格ISO31000では、リスクマネジメントの指針として、マネジメントの枠組みや、実践のためのプロセスについて記載されています。
リスクマネジメントのプロセスに「リスクアセスメント」があります。どのようなリスクがあるかを洗い出し(リスク特定)、それらのリスクへの理解を深め(リスク分析)、分析の結果を評価する(リスク評価)という一連のプロセスからなります。
適切なリスクアセスメントの結果を基に、そのリスクに対して「回避」「移転」「低減」「保有」などどのような対応をするか、どのような優先順位で行うかを決定していきます。
リスクマネジメントの重要性
リスクマネジメントという言葉は、プロジェクトのレベルにも、企業経営のレベルにも用いられています。リスクマネジメントの考え方自体は新しいものではなく、非明示的には古くから様々な場で行われてきています。
一方で昨今、想定外のリスクによる重大な事件・事故も多くみられます。事業環境は複雑で不確実さを増しており、「VUCA」というキーワードで表されるようになっています。※Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧さ)の頭文字からなる
そういった状況のため、リスクマネジメントの重要性が高まる一方で、その難易度も高まっているといえるでしょう。
リスクを特定し、評価するために
多くの大企業ではリスクマネジメントのための体制を構築し、定めたルールに従って運用されており、しっかりと仕組み化されています。しかし、リスクの洗い出しが不十分で漏れがあれば、想定外のリスクとなり、適切な対応ができません。
現場において、無意識でやっていること、当たり前となっていることの中にリスクが潜んでいることもあり得ます。そういったリスクは自分自身で気づくことは困難で、現場を第三者的な視点で観察することで気づくことができます。現場での気づきを促進し、活かすことでリスクマネジメントがより強化されるのではないでしょうか。
現場での気づきを得るために
現場での潜在的なリスクに気づくためには多くのノウハウがあります。例えば、「ここにリスクがあるだろう」という仮説を持って観察をすると、その仮説以外の部分への注意が削がれ、気づきづらくなります。このような人間の認知特性なども踏まえて、観察をすることが重要となります。
私たちはこれまで15年以上にわたって1,500件以上の行動観察・エスノグラフィの実績を積み重ねてきました。現場の観察における、第一人者としてのノウハウがあります。
また、弊社には人間工学や心理学に専門を持つメンバーが複数在籍しております。現場で見られた事実に対して、例えば、人間工学的な知見を基に、リスクを考察するなど、これまでにない切り口での分析が可能となります。
現場の観察を起点とした潜在的なリスク抽出や、現場での気づきの促進について詳細にご興味がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
潜在リスクの抽出や安全性向上の取り組み方と事例をご紹介します
考え方や事例に関する資料
資料のトピック
● 安全性向上に取り組む中でのよくある問題と課題
● 客観的な現場実態の把握から始める必要性
● 事例紹介
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