第73回 ひとりの行動が社会変動に結びつくとき(2)-サッカー効果に注目して-
2016.08.17 山口 裕幸 先生
リオデジャネイロでオリンピックが始まっている。日本人選手の活躍に期待が集まるのは毎度のことであるが、今回は、都市の治安への不安も大きな話題となっている。実際に、アメリカの水泳選手4人がピストルを突きつけられて強盗の被害にあったことが報道されている。他にも日本からの一般旅行者に犯罪被害が多発していて、日本総領事館が改めての注意喚起を行っている(2016年8月16日現在)。
ところで、だれもが安全に平穏に暮らしたいと願っているはずなのに、なぜ、その願いに反するような社会状況が生まれるのであろうか。貧困が犯罪を生み出す元凶であると指摘する声は多い。確かにその主張には一理あるだろう。ただ、貧困がいかなる経路をへて、治安の悪化につながるのだろうか。貧しさ故に、法に反してでもお金や食料を得ようとする個人がいるのはやむを得ないことかもしれない。問題の本質は、そうした違法行為に走る個人の数が、社会全体の一定の割合を超えて存在してしまうところにある。
我が国にも違法行為に走る個人が一定程度いることは否定できない。日々のメディア報道には、心を痛めたり、眉をひそめたりする犯罪のニュースがあるのも事実である。しかしながら、そうした違法行為に走る個人が多数いて、地域の治安が崩壊しているところまで達しているという話は聞かない。むしろ、我が国の治安はよく守られていると評価されることの方が多い。いかなる要素が治安の悪化を防いでいるのであろうか。社会心理学的な観点に基づいて考えてみよう。
苦労の多い仕事を集団で行っているときに、心をよぎるのが「周りのみんながやっているのだから、自分1人くらいサボっても、仕事に支障は出ないだろう」という思いである。この責任性分散の心理については本コラム70回で紹介した。集団や社会で生活していると、この「自分1人くらい・・・・」の心の声に誘惑されてサボってしまう(=ルールを守らない)人が出てきてしまうのは避けられないことだといえるだろう。このサボったりルールを守らない人は、周囲の人々の努力をアテにして意図的にただ乗りしようとしていることから、フリーライダー(ただ乗り野郎)と呼ばれる。
どんな社会にも、一定程度のフリーライダーが出現することは防げない。ただ、その出現によって、集団や社会が、治安の維持か悪化のどちらの方向に動くのか、その鍵を握っているのが、フリーライダーの周囲にいて、その逸脱行為を目の当たりにする人々の心理である。もし、周囲の人々が、「サボったりルールを破ったりしているのに、お咎めなしなんだ」と認知すると、「真面目にやるのは馬鹿馬鹿しい。じゃあ、自分もサボろう(ルールを守るのはやめよう)」という気になってしまう。そして実際に、その人がサボったりルールを破ったりすると、そのまた周囲の人たちが同じように影響を受けて逸脱行為に走り始める。そうして、最初は1人だったフリーライダーが、次第に追従する人々を増やしていき、社会全体にとって見過ごすことのできないほどの多くの人々が逸脱行為に走り始めてしまうのである。そして、行きつくところ、社会は崩壊状態に陥ることになる。誰もが利己的に行動することで、結局、全員が困った状態に陥る現象は「共貧」と呼ばれ、社会を統治するうえでの重大な課題である。
最初の逸脱者が、集団や社会の規律を崩壊させていくことは、サッカー効果(sucker effect: suckには"騙す・欺く"という意味がある。スポーツのサッカーとは綴りが異なる)と呼ばれる。アメリカでは俗に「悪いリンゴ効果」とも言われる。"Bad apples spoils the barrel(悪いリンゴは樽の中全部のリンゴをダメにする)"というのである。日本ではドラマ金八先生の中のセリフである「腐ったみかんの方程式」が有名だろう。ドラマの中では人間教育の一環として、人間はみかんではなく、クラスの生徒や仲間を腐ったみかんにたとえることの間違いがクローズアップされた。しかし、現実の社会の中には、一定程度のフリーライダーの存在は、あらかじめ想定しておく必要があるだろう。
シェリング(T. C. Schelling)の限界質量モデルを紹介した本コラムの第2回でも言及したように、フリーライダーの影響を受けて逸脱行動、違法行為に走る人々の割合が、全体の中で限界質量を超えると、後は一気に雪だるま式に逸脱行動、違法行為が社会に蔓延していってしまう。大事なのは、フリーライダーの違法行為を目の当たりにした周囲の人々が、「自分もそうしよう」という気にならないことである。
とはいえ、それは容易なことではない。我々は、自分が損をすることについては敏感なので、サボったり、ルールを守らない人が咎められないでのうのうと生活していると、どうしても不公正感の高まりとともに、「みんなサボったり、ルールを破ったりしているじゃないか」という気持ちも強くなってしまう。楽をする方向への追従行動は起こりやすいと考えておく方が妥当だろう。
貧困にあえぐ人々は、常日頃から、なぜ自分たちは貧しさに堪えなければならないのか、という疑問を抱え、欲求不満と不公正感で、攻撃的動機づけが高くなっていることが推測される。ひと言で言うと、イライラしているのである。そんな中で、フリーライダーが出現し、特に咎められていない状況を目の当たりにすると、どうしても、「自分だって少しくらいは許されるだろう」と思ってしまっても不思議はない。ただ、「自分だって少しくらい」と考えて違法行為に走る人々が社会の多数になると、社会全体が違法行為だらけの無秩序社会へと転落していってしまう。
最初は僅かな数でしかない少数者たちの行動が、社会の多数者たちが抱く不平・不満・不公正感を刺激して、追従行動を引き起こし、大きな渦を巻き起こすとき、社会の革命につながることがある。そして、最初の少数者がフリーライダーであるとき、社会の秩序や治安は一気に危機に瀕することになる。道徳心の衰退を嘆くことよりも、肝心なのは、フリーライダーが少数である時点で的確に摘発して是正することと、真面目にルールを守り規律正しく生活を送っている大多数の人々が、フリーライダーの違法行為に追従しようと思わないですむように不平や不満、不公正感を必要以上に強く抱くことのない社会を実現することである。
社会全体に不平や不満が蔓延していると、それがガスのような存在となり、ひとりの持つ影響力は微弱であっても、発火点となりうることがある。経済格差や人権など、多くの人が敏感に反応する問題については、そんな現象が起こりやすいので、フリーライダーの割合がふくれあがる前に、常日頃から人々の言動について、慎重な観察と分析を行って社会的に対応することが大事になってくる。
※先生のご所属は執筆当時のものです。
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第20回 効果的な説得的コミュニケーションのあり方をめぐって(2)-依頼や要請の効果的方略の研究を参考に②-
第19回 効果的な説得的コミュニケーションのあり方をめぐって(1)-依頼や要請の効果的方略の研究を参考に①-
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第15回 何気ない行動から人間の社会性と心理を解明する取り組み(3)-コミュニケーション行動研究の知見から①-
第14回 何気ない行動から人間の社会性と心理を解明する取り組み(2)-援助行動研究の知見から-
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