第16回 何気ない行動から人間の社会性と心理を解明する取り組み(4)-コミュニケーション行動研究の知見から②-
2011.06.10 山口 裕幸 先生
何気ないしぐさや表情には、その人の、そのときのありのままの心の状態が反映されていることが多い。我々は、自分でも気づかないうちに様々な反応をしていたり行動をとっていたりするものだ。とはいっても、このコラムでも初回に指摘したように、思春期には大好きな人の前で、わざと意地悪なことを言ったり、わざと無視するように態度をとったり、本心とは真逆の行動をとることもあるので(反動形成と呼ばれる自我の防衛規制のひとつ)、行動を観察して、そこからその人の気持ちを推し測るときには気をつけなければならないが...。
人間のしぐさや表情が、どのような意味を持っているのか、すなわち、思っていることや気持ち、感情を表しているのかについては、非言語コミュニケーションの研究が豊富な研究知見を提供してくれている。一つひとつの研究をひもとくだけでも大変面白いが、今回は、あるしぐさが、地域や文化によって異なる意味を持つことに着目して話しを進めていこう。
日本人が何気なく行うお辞儀は、欧米の人々にとっては少し違和感を覚えるものらしい。確かに、欧米に出かけていくと、初対面どうしでは握手が一般的で、親密なつきあいがある者どうしになると、軽く抱き合う(ハグする)ことも多い。私など、握手しながらもお辞儀してしまったり、何かの拍子に女性とハグすることになると異様に緊張してしまったりと、どうしても日本の流儀から抜け出せない。他にも、日本では誰もが行うしぐさや振る舞いが、他の国に出かけていくと違う意味を持っていることはたくさんある。可愛い子どもを見ると、つい頭を優しくなでてあげたくなるが、そんなことをすると子どもの魂を頭から払い出してしまうととてもイヤな顔をされる地域もある。
日本や欧米では「大丈夫だよ」という意味で、人差し指と親指を丸めてOKマークを示すが、アラビア地方では、指で作った丸は、目玉を意味し、それを相手に向けて突き出すことは「おまえを呪ってやる!」という意味になるので注意が必要だという。イタリアでは頬を人差し指でつつくと「おいしい!」という意味になるが、同じしぐさがアイルランドでは女性を蔑視する意味を持つというから、異文化で生活するときは何気ないしぐさにも注意が必要だ。
さて、しぐさの持つ意味に違いが生まれる理由について考えてみよう。なぜ、日本人はお辞儀を好み、欧米の人々は握手を好むのだろうか。習慣と言えばそれまでだが、問題は、そうしないと違和感を覚えるほどまでに、なぜ、そんな習慣が根づいて、社会で継承されてきたのか、ということである。
人のしぐさや表情には、何らかの意味を読み取ることが可能である。お辞儀のしぐさから我々が感じ取る意味は敬意であろうし、握手ならば親愛や信頼の気持ちであろう。「他者と交流する場面において、何を最も重んじるべきか」という問いに対して、「まず相手への敬意を示すこと」という答えが返ってくる、それが日本社会なのだろう。もちろん、親愛や信頼の情を示すことも大事だが、それはもう一歩、人間関係が深化してからで、まずは敬意を示すことが優先だからこそ、相手との距離を一定程度保ち、腰を折り頭を下げるしぐさがふさわしい動作として選ばれ、継承されてきたのだろう。もちろん、こんなことをいちいち意識したり考えたりしないままに、我々はお辞儀をしている。しかし、お辞儀をしない相手と出会うと「なんだか無礼な感じの人だな」を素朴に感じてしまう。何気なく行っているしぐさでも、その社会に適応していくのに適切な価値観を示していることは多い。異なる社会や文化圏にいくと、自分が慣れ親しんだしぐさが,周囲には違和感を持って受け取られることが起こるのも、それぞれの社会で重んじられる価値観が違うからこそであろう。
また、ひとつの意味を表すしぐさが、国や文化によって違ってくることも多い。アメリカ人の友人を手招きするとき、私はいつものように、手の甲を上にして手前にかき寄せるしぐさをしたところ、「なんだか犬でも呼んでいるみたいな感じでイヤだな」と言われた。そういう彼は、私を手招きするときに、胸の前で、手のひらを上にして、指を揃えて手前にクイックイッとかき寄せるしぐさをした。私は、「ちょっと顔をかせとでも言われているようでイヤだな」と感じてしまった。皆さんはどうだろうか。
さて、しぐさは国や文化によって意味にバリエーションがあるのに対して、表情はどうだろうか。悲しい顔やうれしい顔が、国によって違ったりするのだろうか。次回は、表情に表れる人間の心の状態や社会性について論じていくことにしたい。
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