第94回 「空気を読む」ことは賢い社会・組織を作り上げるのに有効なのだろうか-社会心理学的視点で素朴な疑問に向き合う⑤-
2018.05.18 山口 裕幸 先生
「空気を読む」ことは、社会や組織で生活を円滑に送るうえで大切なスキルのひとつにあげられる。職場はもちろん、友人どうしの集まりでも、「空気を読んで」気の利いた対応ができることは大事だ。それができないと、即座に「空気を読めよ!」とツッコミを入れられることになる。重要だ、必要だと言われる「空気を読む」行為だが、この能力が備わっていることは良いことばかりなのだろうか?
この問題に関して、本コラム59回~64回にわたって話題に取り上げた集合知性に関連する研究から、面白い知見が見いだされている。人間社会では集合知性を醸成することが難しいことは紹介したとおりである。その難しい理由を解き明かそうとするとき、人間同様に群れや集団で生活する動物の行動と人間行動を比較する研究アプローチの成果が参考になる。
ミツバチの生態学者であるシーリーが報告しているミツバチたちの新しい巣探し行動を紹介しよう(Seeley, 2010)。ミツバチの群れでは、初夏になると、女王蜂が、新しい女王蜂に巣を譲り、群れ全体の3分の2ほどを引き連れて新しい巣へと引っ越しする分蜂と呼ばれる行動が見られることがある。このとき、働き蜂は新しい巣として好適な場所を探して飛び回る。そして、良い候補地が見つかると、仲間たちの待つ巣に戻って、体を震わせながら8の字を描くように飛び続ける「8の字ダンス」を舞う。このダンスの動きの方向と太陽との角度によって、自分が見つけた場所の方向を仲間に教えるのである。巣に戻って長く熱心に8の字ダンスを踊るほど、候補地の好適さを強く宣伝することになる。
まだ飛び立っていない蜂は、熱心に宣伝されるほど、その候補地に向かって飛んでいき、だんだんとその数が増えていくことになる。一見すると「他の奴らもどんどんそこに向かっているので、自分も行ってみようか」と同調しているようにみえる。こうして群れの全体の3分の2ほどが新しい巣の候補地に移動すれば分蜂は完了することになる。ただ、ここで少し気になることがある。たいていの場合、好適な候補地は1つか2つ程度しかみつからないのだが、果たしてあの小さなミツバチたちが本当に好適な候補地を選ぶことができているのだろうか。
驚くことに、分蜂の際にミツバチは、客観的に見て質の良い巣の候補地を高い確率で選択していることがわかったのである。いうまでもなく、ミツバチの個体の脳は非常に小さいし、人間に勝るほどの知性を有しているとも考えられない。しかし、分蜂の際には、的確で優れた集合的意思決定を行っており、ミツバチの群れは、個体のレベルには見られない集合知性を発揮するのである。
しかし、単に他者に同調するだけならば、人間をはじめ、群れで生活する動物にはよく見られる行動である。人間であれば、「みんなが行くって言うから来てみたが、ここで本当によかったのかな?」と感じつつも、「まあみんなに合わせておくか」と同調しただけのことで、新しい巣として本当に他の場所よりも好適なのかはよくわからない場合も多いだろう。なぜ、ミツバチは群れとして優れた集合知性を示すことができるのだろうか。
その理由は、ミツバチが、8の字ダンスを舞う仲間に同調して新しい巣の候補地に行ってみるが、その候補地に対する評価は、他の蜂に影響されることなく独自に行うところにあると指摘されている。というのも、新しい巣の候補地の好適さを低く評価した個体は、巣に戻って行う8の字ダンスをさほど熱心には行わない。さほど熱心ではない宣伝(=8の字ダンス)に引きつけられる(同調する)蜂は少ないので、評価の低い候補地に飛んでいく蜂は少なくなり、結局、評価の低い候補地が選ばれることはなくなるのである。
このミツバチの集団意思決定の優秀さは、リストたちが、エージェント・ベースト・モデルに基づくシミュレーション実験を行って検証している(List, Elsholtz & Seeley, 2009)。すなわち、ミツバチの優れた集合知性は、仲間の蜂に同調しつつも、候補地を自分の目で見て、周囲に惑わされることなく独立した評価を行うことで発揮されていることがわかったのである。
このことを人間の社会や集団に当てはめて考えてみると、示唆に富むものがある。人間は、同調するところまでは同じでも、周囲の意見を忖度することや、その場の「空気を読む」ことを優先しすぎて、いかなることがらに対する態度を問われているのか十分に考えないまま、あるいは考えても、この場は仕方ないとあきらめて、いささか盲目的な同調に走ることが多いようである。
このコラムでも紹介した「多元的無知(裸の王様的)」現象や沈黙の螺旋現象(第57回)、さらにはグループシンク(集団浅慮)現象(第54回)等の人間の社会や集団に見られる問題は、「空気を読む」ことが重視されることの副作用なのかもしれない。集合知性を発揮しようと思えば、周囲の意見や態度を尊重して協調しつつ、自分の目で確かめて自分の判断・評価を下すことを大切にすることが鍵を握ってくることを、ミツバチの分蜂行動は示唆しているように思う。
現実社会を見ると、「空気を読む」ことの重要性ばかりが過剰に重視され、他者とは異なる自分自身の考えをはっきり言うと協調性の足りない人間だと言われかねない状況があるように感じられる。複数の省庁でみられる不適切な文書管理の問題の背景にも、非常に優秀な官僚たちが、所属する組織に長年継承されてきた価値観を配慮し、それに同調する、すなわち「空気を読む」ことを優先するあまり、本来の自分たちの使命を相対的に軽んじてしまっている社会心理学的なメカニズムが働いているように感じられる。
筆者が同年代の友人たちと酒を酌み交わしながら話していると、「最近の若い奴らは職場の空気を読めないから困る」という声が聞こえてくることも多い。筆者も同様の思いを抱いたことはあり、みんなも年長者、管理職として苦労が多いことだなと共感するところもある。しかし、最近では、食卓に登場する蜂蜜のソーサーを見る度に、メンバー各自が率直な意見を吐くことが組織の集合知性を引き出す可能性があることに思いを馳せて、賢い社会や組織を実現するために、自分にとっては異論であっても、きちんと耳を傾ける努力も大切なのだと自分に言い聞かせる日々である。
【引用文献】
List, C., Elsholtz, C., & Seeley, T. D. (2009). Independence and interdependence in collective decision making: an agent-based model of nest-site choice by honeybee swarms. Philosophical Transactions of the Royal Society B: Biological Sciences, 364(1518), 755-762.
Seeley, T. D. (2010). Honeybee Democracy. Princeton University Press.(『ミツバチの会議: なぜ常に最良の意思決定ができるのか』トーマス・D. シーリー (著)、片岡 夏実 (訳)、2013、築地書館)
※先生のご所属は執筆当時のものです。
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